悪役令嬢に転生―無駄にお色気もてあましてます―

朝顔

文字の大きさ
2 / 44
第一章

②お嬢様はご多忙につき

しおりを挟む
「おはようございます。お嬢様」

「んー・・・アニー、おはよう」
 令嬢の朝は早い。

 日が出るころには、起こされて、すぐに体を清められる。
 ドレスを着せられて、髪を念入りにとかして結い上げられる。

 こっちは、ぼけーっとしていても、勝手に支度が終わってしまうから、こんなに楽なことはない。

 透哉だった頃は、同じように裕福な家に生まれたが、身の回りの事は幼い頃から自分でやっていた。使用人は父から一切構うなと言われていたので、言葉を交わすこともなかった。
 毎日本宅で使用した残りの食材が、台所の勝手口にかけてあった。最初の頃は野菜にそのままかぶりついてお腹を満たしていた。
 そのうち、食べやすく切ってみたり、焼いてみたりして、簡単な調理を覚えた。
 リリアンヌくらいの歳の頃は、朝食は、スープ、サラダ、卵とベーコン、パンを用意して食べ、片付けが終わってから学校へ向かった。

 納豆が懐かしいなぁと思い、よだれを垂らしそうになっていたら、アニーの不機嫌そうな顔が目の前に現れた。

「うわっ!」

「リリアンヌ様!聞いていらっしゃいます?」

「ごめん、考え事をしていたわ」

 アニーはぷくっと頬を膨らましてから、もぉーと言った。なかなか可愛らしい。

「今日は朝食は旦那様とご一緒です」

「お父様、お帰りになったのね。昨日の夜かしら」

「はい、何か大切なお話があるそうですよ。他の者も集められました」

「そう。分かったわ」

 リリアンヌの父親、ロロルコット伯爵に会うのも久しぶりだ。
 王都と領地の行ったり来たり。帰宅は夜が多く、翌日には仕事で家を開けていた。思えば、体調が回復してから、ほとんど会話をしていなかった。

 会えば、リリーリリーとうるさいくらいまとわりついてくるので、親子関係が悪い訳じゃないと思うのだが、どこか一線が引かれている感じがした。

(まぁ、逃げられた元妻にそっくりじゃな。見るたびに思い出すか・・・)


 食堂に入ると、伯爵はすでにテーブルについていて、
 促されて、リリアンヌも着席して、朝食が始まった。
 お腹が空いていたので、ペロリと完食したころ、伯爵は話を切り出した。

「リリアンヌ、もうすっかり体調は戻ったようだな」

「はい、おかげさまで、元気ですごしております」

「うむ、なによりだ。さて、大事な話がある。みんなも聞いて欲しい。」

 伯爵は軽く手を叩いて、自分に注目をさせた。

「メイベルが出ていってしまい、3年になるな。心配をかけたが、ようやく新しい妻を迎えることが出来そうだ」

 わぁーっと歓声が上がり、場は一気に祝福の色に包まれた。

「私とは遠縁にあたるが、ジャスニン子爵家のファニールと婚約を結び、年内には結婚する予定だ。知っているものも多いが、ファニールは前夫と死別していて、7歳の息子ユージーンがいる。気立てが優しくて大人しい女性だ。戸惑うことも多いだろう。皆もよろしく頼む」

 使用人達は完全に歓迎ムードだ。
 しばらく、悲しみに沈んでいた屋敷内に新しい風がふきこんでいるのだ。

 蘭が言っていた。リリアンヌが主人公をいじめるときの、後妻に似てるという台詞を思い出した。

 リリアンヌは母に捨てられ、大好きな父もとられてしまう。ファニール親子の人となりは分からないけど、暴君だったリリアンヌの事だ。暴れて騒いで、親子を家族から排除しようとするのが目に見える。それが、上手くいくか否かは不明だが、リリアンヌの性格に暗い影をおとし、やがて実母のように男に狂い・・・。

(まっ、俺に関しては問題ないけど)

 メイベルや伯爵には、思い入れもないし、子供の養育環境が整ってくれるのはむしろ歓迎する。ファニール親子が性格悪くても、透哉の兄に散々イビられてきたので、多少のいじめはなんとも思わない。
 無難に幼少期をやり過ごし、学園に進んだら目立たないように、知識や人脈を養う事だけに力を入れる。
 年頃になれば、嫁ぐように強制されるかもしれないが、そこは、実母のトラウマが・・・とか言って誤魔化して、好きにように生きさせてもらう。

 思えば、、透哉の人生は自分のやりたいこともほとんど出来ずに終わってしまった。

 パチパチと拍手をして、リリアンヌは立ち上がった。

「おめでとうございます。お父様」

「リリアンヌ・・・、賛成してくれるのか・・・、お前の反応だけが心配で・・・言い出せなかった」

「何をおっしゃっていらっしゃいますの!まだ若いんですから、いつまでも独り身でいるのは良くないですわ!跡継ぎのこともありますし、ぐずぐずしては歳を取るだけです。私に遠慮せず、良いと思う方がいたら、一緒になってくださいませ!」

 これだけたくさん人が集まっているのに、部屋の中は静まりかえった。
 皆、反対すると思われたリリアンヌが、歓迎していることが驚きだったのだ。

「なにより、お父様!お父様の幸せが私の幸せですわ」

 とびきりの笑顔で、ウィンクなんかしてみて大サービス。
 この後の人生で自由にさせてもらうためにも、この人は特別待遇させていただきます。

「りっ・・・リリアンヌ、私は幸せ者だ」

 そう言って、お父様は号泣された。

 他人事だと思っていたリリアンヌだが、
 不思議と心が満たされていくのを感じた。


 □□□□□□□□□


 そもそも、透哉の対人スキルはゼロに等しかった。
 蘭とだけはまともに話せたし、冗談を言い合えたが、他人に対しては対人恐怖症だった。
 目を見るのは恐ろしいし、言葉は出てこないし、視線を感じるだけで、震え上がって動悸が止まらない。

 しかし、リリアンヌになってからは、そう言った症状は一切でない。
 元来の警戒心や、猜疑心は、根強く残っているが、対人コミュニケーションは全く問題ない。
 これは、リリアンヌであった頃の賜物だろう。
 後、本来の透哉の性格も出てきているのか。
 リリアンヌの毒気を、透哉が吸いとってしまったような、自分的には融合したというのが感覚に近い。

 婚約発表の翌週、屋敷には馬車がやって来た。
 二人とも再婚なので、形式にはとらわれない。早速、ファニール親子が移り住んできた。

「リリアンヌ入りなさい」

 父に促されて部屋に入ると、ファニール親子が長椅子に座っていた。

「初めまして、私がファニール・ジャスニンですわ。こちらが息子のユージーン。これからよろしくお願いします」

 ファニールは、ふわふわとした茶色の巻き毛で、大きなくりくりした緑色の瞳の可愛らしい女性だった。

(お!これは・・・確かに)

 王子様とlove&peaceの主人公エリーナも、同じく茶色の巻き毛で、ふわふわした雰囲気の可愛い小動物系。ファニールは年齢を重ねている分、落ち着きがあるが、男性が守ってあげたくなるようなタイプ。まさに、主人公属性。

(おいおい、お父様、メイベルと全然違うじゃん。守備範囲ひろいな)

「お初にお目にかかります。リリアンヌと申します。至らないところも多いかと存じますが、どうぞよろしくお願いします」

 アニーに叩き込まれた、貴族の挨拶で、
 笑顔でファニールに近づき、握手をかわした。

「ユージーンさまもよろしくお願いします」

「よっ・・・よろしく」

 消え入りそうな声で答えたユージーンは母似だ。ふわふわ髪とした柔らかそうな茶色い髪、大きな緑の瞳をパチパチと動かして、女の子のような可愛さだ。

「まー!ユージーン!ちゃんとご挨拶しなさい。失礼でしょ!」

「いえ、ファニールさま、大丈夫です。緊張されているのでしょう。これからお話しする機会はたくさんございます。少しずつ仲良くさせてくださいね」

「リリアンヌさま・・・、スゴすぎるわ!ユージーンと一つしか違わないのに」

 ファニールが息子との違いにビックリしてショックを受けつつあるので、慌ててお父様の教育の賜物です~あははは~と流して、サクッとご対面を終了させる。

 とにかく無難に、日々をやり過ごせれば良いのだ。


 □□□□□□□□

 ご令嬢の日々は忙しい。

 そもそも、元祖リリアンヌは、習い事の類いを一切放棄してストライキに出ていたらしいのだが、新生リリアンヌは、どうやら、やる気があるらしいのと、新しい奥さまは、教育熱心なので、これでもかとブチこんでくる。

 午前中は、国学と算術と歴史、午後は食事とお茶の時間をはさみ、ダンス、刺繍、詩の朗読。
 日によっては、馬術の訓練もある。

 午前中は、自分の希望したレッスンだが、午後は完全にお義母様のご希望。

 淑女の嗜みとして必須です!と、気合いを入れて言われ、はぁと返事をしたら、これでもかと詰め込まれた。
 いつも詩の朗読辺りで、目を開けたまま寝ている。

(あれ?これ継母にイビられてるやつに入る?)

 継母のファニールは、今のところ、レッスンに燃える所以外は無害だ。
 おっとりした性格で、お父様とも仲良くやっている。
 ユージーンは、シャイボーイ。はじめの頃は物陰から覗いていたが、やっと会話が出来るようになった。

 この世界の事も分かってきた。
 世界があるのは、ゲルベルト大陸。
 やはり一番の大国は、ゲームの舞台でもあるサファイア王国。
 後は周りを囲むように小国が連なる。
 創生神リヴィンが人々に祝福を与え、この大陸に国を作った。
 リリアンヌのいる、アレンスデーン王国は、西側に位置していて、肥えた大地は農業や酪農に適していて、王国に繁栄をもたらしている。
 ロロルコット伯爵は、領地の税収はもちろん、ワインの製造や、ぶどうを使った食品の製造業に出資をして利を得ている。
 100年前の統一戦争以来、大きな争いはない。

 貴族達は、幼い頃から社交を学び、学園でより強い人脈を得る。
 領地を守ることが責務であり、それが不可能であれば爵位を取り上げられる事もある。
 そのため、後継者選びは重大な問題だ。
 長男にというわけではなく、実力のあるものが選ばれる。
 即ち、子供全員出来が悪ければ、他から養子を取ることもありえる。もちろん、親類関係が優先で、ある程度の、爵位は必要になるが。

「跡継ぎとかもういいわー」

「・・・どうしたの?急に・・・リリー姉さん」

 ポロリとこぼした言葉を聞き取ったユージーンが、不思議そうな目を向けてきた。

 二人は国学の勉強中。
 座学は姉弟で受けることになっている。
 午後は別レッスンとなる。

「リリー姉さん、ちゃんと集中してる?」

「当たり前よー。もう、先生から指定された範囲は終わったわ」

「そんな事言って、この間も別の課題をやってしまって怒られたじゃないか。
 先生が不在でもちゃんとやらないとだめだよ」

 毎日机を並べていれば、自然と仲良くなるもので、ユージーンとは、すっかり打ち解けた。

 うるうるおめめの、
 小動物が怒っている感じで、可愛すぎてたまらない。

 まぁ、打ち解けるどころか、ユージーンは臆病なくせに、わりと真面目でしっかり者。
 リリアンヌの適当に手を抜く所や、しっかりしてそうでズレた所などを見抜いて、最近は小言まで言うようになった。

「そういえば、リリー姉さんはお茶会に全然参加していないって聞いたけど」

 ユージーンが真ん丸の額に、ぐぐっとシワを寄せて、怖い顔をしているみたいだが、どうも可愛らしくて怖さはゼロだ。

「あー・・・、あれね、女の子同士の集まりでしょ。正直苦手なんだよねー」

「何言っているの!?貴族社会で女性同士の関係は大変なんだよ。今のうちに、仲の良いご令嬢を作っておかないと!」

「だって、どこの貴族さまが素敵とか、ドレスがどーのとか、ほぼそんな話でしょ」

 思考に関しては、完全に透哉なので、恋ばなや美容の話なんて、全く興味が湧かない。苦手すぎて、体調不良を理由に断ってきたのだ。

「そりゃ・・・、女の子は、そういう話だと思うけど・・・」

「じゃ、パス!どうせそのうち夜会だとかのイベントは強制参加なんでしょ。その時は適当に行くよ」

「姉さん!・・・何か、姉さんと話していると、女の子と話している感じしないよ」

 ユージーンはやはり鋭い。

「他のご令嬢方は、今、王太子殿下の話でもちきりだよ。もしかしたら、殿下が参加することもあるかも。興味はないの?」

 ユージーンは、貴族男子らしく、そういった集まりにはよく連れていかれている。

「ひゃーご苦労さまだねー殿下も。子供の頃からすでに、せっせと将来のお相手探しか。」

「また、そんな事言って!殿下と結婚して王宮で暮らすのはご令嬢の憧れなのに!」

「興味なーし!王宮なんて昼ドラ並にドロドロでしょ。もうそういうの勘弁」

「ひっ?ヒルドラ?」

 王太子は今年で9歳。正直、9歳のガキ、それも男に会いたいとも思わない。
 だいたい、攻略対象者の好みは、小動物顔の可愛い系。お色気タイプは向こうも願い下げだろう。

 それに賭けても良いが、今のリリアンヌに寄ってくるのは、少女の色気に吸い寄せられるロリコンのアブナイ親父だろう。
 キモくて絶対殴ってしまう可能性大。

 ユージーンは、まだうるさくゴニョゴニョ言ってくるので、ちょっと悪戯心がわいた。

「ねぇユージーン。もし私が行き遅れたら、貰ってくれるかしら?」

 濃厚な甘さたっぷり、妖艶な微笑みでウィンクしてみる。

「なっ!なななあかかか・・・!!」

 ユージーンは、みるみる間にゆでダコのように真っ赤になり、椅子から転げ落ちた。
 からかわないでくださーい!!と叫びながら、部屋から飛び出していった。

(お子様には刺激が強すぎたかな)

 午後の授業に、護身術も取り入れた方がいいかなと、リリアンヌは考えるのであった。


 □□□□□□
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

元アラサー転生令嬢と拗らせた貴公子たち

せいめ
恋愛
 侯爵令嬢のアンネマリーは流行り病で生死を彷徨った際に、前世の記憶を思い出す。前世では地球の日本という国で、婚活に勤しむアラサー女子の杏奈であった自分を。  病から回復し、今まで家や家族の為に我慢し、貴族令嬢らしく過ごしてきたことがバカらしくなる。  また、自分を蔑ろにする婚約者の存在を疑問に感じる。 「あんな奴と結婚なんて無理だわー。」  無事に婚約を解消し、自分らしく生きていこうとしたところであったが、不慮の事故で亡くなってしまう。  そして、死んだはずのアンネマリーは、また違う人物にまた生まれ変わる。アンネマリーの記憶は殆ど無く、杏奈の記憶が強く残った状態で。  生まれ変わったのは、アンネマリーが亡くなってすぐ、アンネマリーの従姉妹のマリーベルとしてだった。  マリーベルはアンネマリーの記憶がほぼ無いので気付かないが、見た目だけでなく言動や所作がアンネマリーにとても似ていることで、かつての家族や親族、友人が興味を持つようになる。 「従姉妹だし、多少は似ていたっておかしくないじゃない。」  三度目の人生はどうなる⁈  まずはアンネマリー編から。 誤字脱字、お許しください。 素人のご都合主義の小説です。申し訳ありません。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした

エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ 女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。 過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。 公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。 けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。 これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。 イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん) ※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。 ※他サイトにも投稿しています。

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~

咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」 卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。 しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。 ​「これで好きな料理が作れる!」 ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。 冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!? ​レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。 「君の料理なしでは生きられない」 「一生そばにいてくれ」 と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……? ​一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです! ​美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!

転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!

木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。 胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。 けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。 勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに…… 『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。 子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。 逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。 時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。 これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。 ※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。 表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。 ※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。 ©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

処理中です...