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第五節 サンプル・リクエスト

キャラデザ

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SKIMAやPIXIVで、作品の雰囲気にあった神絵師様を探して、こちらから声をかける場合には、あまり悩むことはないのですが。

絵師様を募集する場合、たとえば、SKIMAで『悪役令嬢と十三霊の神々』の表紙を5,000~10,000円で募集してみたら、1時間も経たないうちに4件のご応募を頂いてしまいました。
その誰も、作品を読んで下さってはいません。
それだけ支払ってくれるなら、あなたの小説を読んで表紙を描きましょうとくるわけです。
ある意味では朗報。
手を挙げて下さった絵師様は、皆様、お上手でした。
誰でも、1万円支払う用意があれば、上手な絵師様に文庫1冊程度の作品を読んでもらって、それなりの表紙を描いてもらえるということです。

しかしながら、お金さえもらえれば誰のどんな小説の表紙でも描きますよって、私が求めている絵師様となんか違う…。

読まずに手を挙げられても選べないので、最初のプロジェクトはあわててキャンセルし、ご応募を頂いた4名の絵師様に不手際を謝罪するメッセージをお送りして、仕切り直すことにしました。

読まずに応募してくる絵師様に頼むくらいなら、作品の雰囲気にあった絵師様を自分で選んだ方がいいよね。
てことは、募集するなら、読んでくれる絵師様の中からだ。

私はこのように考えましたが、後悔しない有償依頼をするにあたっては、

◆ クオリティの高い表紙がつけば、作品を読んでくれない絵師様でもいいのか。
◆ クオリティを妥協しても、作品に愛のある絵師様がいいのか。

自分なりの優先順位を、しっかりと確かめておくことが大切です。
お金があり余っているのなら、両方、採用するという手もあるのですが。
そこまでお金のない私は、後者がいいと思ったので、サンプル・リクエストをかけることにしました。

作品の上巻を読んで、1,000円で主要キャラのキャラデザを描いてくれる絵師様を、キャラデザが気に入れば表紙や挿絵に採用する前提で募集することにしたのです。
高額のプロジェクトに本採用した後で、キャラのイメージが合わないとなると大変です。まさに、一石二鳥。

◆ サンプル・リクエストをいくらでかけるか

高くした方が多くのご応募を頂けるに決まっていますが、たとえば、3,000円で募集したとして、わざわざ長編小説を読んでキャラデザを描いて下さった絵師様に「不採用」で1円も支払わないなんて真似をして、あなたは良心が痛まないか。
不採用でも、せめてもの手間賃にキャラデザだけでも買い取って、コミッション実績を提供する方針でいくならば、あまり高値での募集はかけられません。
そういうわけで、私はイメージに合わないからといって、頑張ってくれた見知らぬ絵師様の努力を踏みにじりたくなかったので、きちんと取り組んで下さった絵師様のキャラデザはすべて買い取るべく、1,000円での募集を開始したのでした。

◆ 無事に素敵なご応募が舞い込みました

募集してよかった!
とても素敵な絵師様方とのご縁を頂くことができました✨

◇ 上巻の表紙と挿絵に本採用を決めたなかいのぶ様のキャラデザ
実は、サンプル・リクエストにご応募を頂いた絵師様ではないのですが、スピードもクオリティも申し分なく、納品スタイルも、私が一番好きなタイプの絵師様です。
タイアップのコンテスト(賞金200万円)に一緒に参加して下さる絵師様を募集した際にご応募を頂きました。
コンテストはどうなったのか?
タイアップした後、『受賞した場合、出版ではなく電子出版』だと気がついて、あわてて、コンテスト参加を取りやめました💦(そういうこともある)
小説に挿絵をつけていく過程がどれだけ楽しいか、後々、別記事でご紹介させて頂く予定ですが、のぶ様が描いて下さるサイファ様がもう、もう、可愛いんです!!
こちらのキャラデザも可愛いのですが、別記事でもっと可愛いのアップします、お楽しみに✨



◇ 短編の挿絵と下巻の挿絵のピンチヒッターに本採用を決めたカゴ様のキャラデザ
1キャラ千円のクオリティじゃないコレ。
1キャラ3千円が相場のクオリティだコレ。
ありがたく、千円で買い取らせて頂きましたが、ほんとにいいのかな💦
(トータル25,000円以上のお仕事をお任せする前提です)
ほの暗く透明な雰囲気があって素敵な絵師様です♪
これぞまさに、『悪役令嬢と十三霊の神々』に求めたかった雰囲気そのもの。
初仕事ということで、私に支払える報酬水準で引き受けて頂くことができ、願ってもみない幸運でした✨



◇ ファンアートに本採用を決めたしき様のラフ
あろうことか、千円の仕事に採用してもらえるかどうかのラフを先にお届け下さった絵師様も💦
これが千円てことではなくて、ラフ描いてみました、ギャラリーで画風を見てもらって、お気に召したら採用して頂ければという、すごく謙虚な絵師様が現れたのです…!
とんでもねぇ絵師様です。
採用するに決まっています。
ラフはこれだけど、きちんと仕上げたら上手な絵師様なんですよ。
本来、ファンアートは千円で募集していたのですが、しき様がきちんと描いて下さるファンアートを千円で採用するわけにはいかないので(私の良心的に)、3千円での採用を打診させて頂きました。
本日、すごいの納品して下さいました。
これを千円で納品するつもりだったって、才能と時間をどれだけ投げ売りなさっているのか💦
しき様が納品して下さった作品も後日、また別の記事で紹介させて頂きます♪



◇ コンペの提案報酬の対象とさせて頂いた絵馬様のラフ
コンペは本来、完成品で提案するものなのですが、それで採用されなかったら泣けます。というわけで、ラフでの様子見から入って下さった絵師様です。
サイファ様が可愛い! そうなの、こういう感じ!
デゼルの方がちょっと、別作品『サクリファイス』のカトレアちゃんのようなイメージで、絵馬様の画風そのものが暖かく包み込むような優しさで、すごくお上手なのですが、デゼルのイメージではないのです。(脆く儚く透明で、暖かさよりも雪と氷のアートのような美貌をデゼルには求めたい)
というわけで、『悪役令嬢と十三霊の神々』シリーズの挿絵については採用を見送りましたが、暖かで優しい作品の挿絵になら、もってこいの絵師様です。



◇ Leo様からのファンアート
模範的かつ標準的。
先に頂いた皆様の納品レベルが高すぎるのですが、千円のお仕事に対しては、これくらいのクオリティが本来かなと思います。
Leo様は春休みを利用した単発のご応募で、他の皆様のように5万円のお仕事の予選としてご応募くださったわけではないので、並べてはいけない気もするのですが。
単発のファンアートでのご応募も実は歓迎なので、掲載させて頂きました。
少額のリクエストにも関わらず、可愛らしいファンアートでのご応募を頂きまして、ありがとうございました♪



※ ご応募は他にもあったのですが、採用しなかった絵師様を紹介するわけにはいかないので、採用した絵師様のみ、紹介させて頂いています。
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