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魔法使い「どうかしたの?僧侶ちゃん」
魔法使い「……もしかしてお風呂、嫌だった?」
僧侶「……そうじゃない」
魔法使い「えーと、じゃぁ。入ろ?」
僧侶「……」コクコク
魔法使い(なーんか引っかかるけど……無口な子だからわかんないや)
魔法使い「……久しぶりだなぁ、お風呂なんて」ぬぎぬぎ
僧侶「……そう、なの?」
魔法使い「旅をしてるとね、どうも水浴びぐらいしか……」
僧侶「……どうして、旅に?」
魔法使い「んー……それがね『魔王が復活した気がする』ってある日突然あいつがね」
魔法使い「あいつの家さ、本当に勇者の家系なんだよ」
魔法使い「まぁ、勇者自体が迷信みたいになってるけど……」
僧侶「……」
魔法使い「あいつ、昔から弱いくせに大きな夢持っててさ」
魔法使い「剣も上手く使えないのに強がっちゃってさ」
魔法使い「危なっかしくて、見てられなくて……」
魔法使い「だから……一緒に旅に出たの」
僧侶「……好き、なの?」
魔法使い「え?」
僧侶「……勇者のこと」
魔法使い「なな、なんで急にそんなこと?」
僧侶「……ただの、興味」
魔法使い「ん、んーと……どうかな?ボク、そういうのよくわかんないや」
魔法使い「さ、こんな格好じゃ風邪ひいちゃうよ。早く入ろ?」
僧侶「……ちぇ」
魔法使い「ふーっ……きもちいいなぁー……」
魔法使い「広い町の宿屋だけあって、しっかりしてるなぁ」
僧侶「……きもち、いい」
魔法使い「……」ジー
僧侶「……なに?」
魔法使い「えっ!?い、いや、その、たははっ」アセアセ
魔法使い(胸の大きさに見惚れてたなんて、言えるわけないよっ!)
僧侶「……はぁ」
魔法使い(もしかして、さっき嫌がってた理由って……)
魔法使い「胸のこと、気にしてた……?」
僧侶「……!」
魔法使い(……大きくて悩むなんて、贅沢な悩みだなぁ……)
僧侶「……大きいと、戦うとき、邪魔」
魔法使い「ぐふぅ!」
僧侶「……?」
魔法使い「いや、なんでもないよ……はは、ははは」
魔法使い(どうせボクは邪魔にならないよ!悪かったな!)
魔法使い(っと、僧侶ちゃんは悩んでんだから。ちゃんと教えてあげなきゃな)
魔法使い「大きいことに、自信持っていいと思うけどなぁ」
僧侶「……なんで?」
魔法使い「いや、女の子なんだからさ。女の子っぽいのはいいことだと思うよ?」
魔法使い「ボクなんて、こんなナリだから余計ね……」
僧侶「……そう、かな?」
魔法使い「うん!戦うだけが女の子の仕事じゃないだから!」
僧侶「……そっか」
ーーーーーーーーーー
勇者「なんだろう凄く損している気がする」
店主「おい兄ちゃん、さっさと選んでくんな!」
魔法使い「僧侶ちゃん、背中流したげるよ!」
僧侶「……ありがとう」
魔法使い「僧侶ちゃん、肌綺麗なんだねー……うらやましいよ」ゴシゴシ
僧侶「……そんなこと、ない」
魔法使い(しかし、一番気になるのは胸の実寸……)
魔法使い(ええい!どうとでもなれい!)むにっ
ーーーーーーーーーーー
勇者「……早く……早くしてくれないか?」
鍛冶屋「まぁ、そう急かすなってあんちゃん!」
僧侶「……あぅ」
魔法使い(こ、これはっ……!?)
僧侶「……ま、ほう、つか、い?」ハァハア
魔法使い(な、なんちゅうものを……)むにむに
僧侶「……あう、あ」ビク
魔法使い(……認めねばならぬ、ということか……ははは)
魔法使い「負けだ………完全敗北だ………」もみもみ
僧侶「……は、はなし……あうっ」ビクビク
ーーーーーーーーーーーー
勇者「大分遅くなっちゃったなー……」
勇者「しかし重い……」ずっしり
僧侶「……」ジトー
魔法使い「いやー……もうね、はい。ごめんなさいしか言えません」
僧侶「……もう、いい」
魔法使い(あちゃー……やりすぎちゃったかな……反省しなきゃ)
僧侶(……変な、感じ、した)
ーーーーーーーーーーー
勇者「さーてと、そろそろ宿屋か……長く感じたな」
勇者「ちからが無いってのは、こういう面でも不便だよ、まったく……」
勇者「……やっと着いた」
宿主「いらっしゃい」
勇者「えーと、女の2人組みが先に来て部屋を取ってるはずなんですが……」
宿主「えーと……はいはい、確かに」
勇者「二人は、今どこいます?」
宿主「確か、先にお風呂に行くとかなんとか」
勇者「なんてこった」
宿主「え?」
勇者「いえ、こっちの話です」
僧侶「……きもちよかった」ツルツル
魔法使い「んぅー、そうだねー」ツヤツヤ
僧侶「……あ」
魔法使い「ん?どしたの、僧侶ちゃん」
僧侶「……服」
魔法使い「……あららー、すっかり考えてなかったねー」
魔法使い「流石に、こんなボロをまた着たくはないなー……」
僧侶「……でも」
魔法使い「しまったねー、宿主さんから服を借りとけば……」
コンコン
魔法使い「…だれっ!」
僧侶「……!」
勇者「俺だ、勇者だよ」
魔法使い「勇者……?って、こっちは女湯だよっ!」バゴン
勇者「お、おい!扉を殴って壊す気か!?バカやろう!」
勇者「大体、恥ずかしがるほどないだ(ドゴゴン うおっ!?」
魔法使い「バカはどっちだよ!ばーか!すけべー!へんたい!のぞきー!」
僧侶「……待って」
魔法使い「……僧侶ちゃん?」
僧侶「……勇者、用は?」
勇者「その声……僧侶か」
勇者「少しドアを、開けてもらえないか?変な意味じゃないぞもち「ばか!えろがっぱ!」
僧侶「……」ギィ
魔法使い「ちょ、ちょっと!僧侶ちゃん!?」
勇者「……」スッ
バタン
魔法使い「……これは?」
僧侶「……服」ガサゴソ
魔法使い「……う」
僧侶「……ふ、く」
魔法使い「わ、分かってるよ!……後で謝ればいいんだろっ?」むすっ
魔法使い「……もしかしてお風呂、嫌だった?」
僧侶「……そうじゃない」
魔法使い「えーと、じゃぁ。入ろ?」
僧侶「……」コクコク
魔法使い(なーんか引っかかるけど……無口な子だからわかんないや)
魔法使い「……久しぶりだなぁ、お風呂なんて」ぬぎぬぎ
僧侶「……そう、なの?」
魔法使い「旅をしてるとね、どうも水浴びぐらいしか……」
僧侶「……どうして、旅に?」
魔法使い「んー……それがね『魔王が復活した気がする』ってある日突然あいつがね」
魔法使い「あいつの家さ、本当に勇者の家系なんだよ」
魔法使い「まぁ、勇者自体が迷信みたいになってるけど……」
僧侶「……」
魔法使い「あいつ、昔から弱いくせに大きな夢持っててさ」
魔法使い「剣も上手く使えないのに強がっちゃってさ」
魔法使い「危なっかしくて、見てられなくて……」
魔法使い「だから……一緒に旅に出たの」
僧侶「……好き、なの?」
魔法使い「え?」
僧侶「……勇者のこと」
魔法使い「なな、なんで急にそんなこと?」
僧侶「……ただの、興味」
魔法使い「ん、んーと……どうかな?ボク、そういうのよくわかんないや」
魔法使い「さ、こんな格好じゃ風邪ひいちゃうよ。早く入ろ?」
僧侶「……ちぇ」
魔法使い「ふーっ……きもちいいなぁー……」
魔法使い「広い町の宿屋だけあって、しっかりしてるなぁ」
僧侶「……きもち、いい」
魔法使い「……」ジー
僧侶「……なに?」
魔法使い「えっ!?い、いや、その、たははっ」アセアセ
魔法使い(胸の大きさに見惚れてたなんて、言えるわけないよっ!)
僧侶「……はぁ」
魔法使い(もしかして、さっき嫌がってた理由って……)
魔法使い「胸のこと、気にしてた……?」
僧侶「……!」
魔法使い(……大きくて悩むなんて、贅沢な悩みだなぁ……)
僧侶「……大きいと、戦うとき、邪魔」
魔法使い「ぐふぅ!」
僧侶「……?」
魔法使い「いや、なんでもないよ……はは、ははは」
魔法使い(どうせボクは邪魔にならないよ!悪かったな!)
魔法使い(っと、僧侶ちゃんは悩んでんだから。ちゃんと教えてあげなきゃな)
魔法使い「大きいことに、自信持っていいと思うけどなぁ」
僧侶「……なんで?」
魔法使い「いや、女の子なんだからさ。女の子っぽいのはいいことだと思うよ?」
魔法使い「ボクなんて、こんなナリだから余計ね……」
僧侶「……そう、かな?」
魔法使い「うん!戦うだけが女の子の仕事じゃないだから!」
僧侶「……そっか」
ーーーーーーーーーー
勇者「なんだろう凄く損している気がする」
店主「おい兄ちゃん、さっさと選んでくんな!」
魔法使い「僧侶ちゃん、背中流したげるよ!」
僧侶「……ありがとう」
魔法使い「僧侶ちゃん、肌綺麗なんだねー……うらやましいよ」ゴシゴシ
僧侶「……そんなこと、ない」
魔法使い(しかし、一番気になるのは胸の実寸……)
魔法使い(ええい!どうとでもなれい!)むにっ
ーーーーーーーーーーー
勇者「……早く……早くしてくれないか?」
鍛冶屋「まぁ、そう急かすなってあんちゃん!」
僧侶「……あぅ」
魔法使い(こ、これはっ……!?)
僧侶「……ま、ほう、つか、い?」ハァハア
魔法使い(な、なんちゅうものを……)むにむに
僧侶「……あう、あ」ビク
魔法使い(……認めねばならぬ、ということか……ははは)
魔法使い「負けだ………完全敗北だ………」もみもみ
僧侶「……は、はなし……あうっ」ビクビク
ーーーーーーーーーーーー
勇者「大分遅くなっちゃったなー……」
勇者「しかし重い……」ずっしり
僧侶「……」ジトー
魔法使い「いやー……もうね、はい。ごめんなさいしか言えません」
僧侶「……もう、いい」
魔法使い(あちゃー……やりすぎちゃったかな……反省しなきゃ)
僧侶(……変な、感じ、した)
ーーーーーーーーーーー
勇者「さーてと、そろそろ宿屋か……長く感じたな」
勇者「ちからが無いってのは、こういう面でも不便だよ、まったく……」
勇者「……やっと着いた」
宿主「いらっしゃい」
勇者「えーと、女の2人組みが先に来て部屋を取ってるはずなんですが……」
宿主「えーと……はいはい、確かに」
勇者「二人は、今どこいます?」
宿主「確か、先にお風呂に行くとかなんとか」
勇者「なんてこった」
宿主「え?」
勇者「いえ、こっちの話です」
僧侶「……きもちよかった」ツルツル
魔法使い「んぅー、そうだねー」ツヤツヤ
僧侶「……あ」
魔法使い「ん?どしたの、僧侶ちゃん」
僧侶「……服」
魔法使い「……あららー、すっかり考えてなかったねー」
魔法使い「流石に、こんなボロをまた着たくはないなー……」
僧侶「……でも」
魔法使い「しまったねー、宿主さんから服を借りとけば……」
コンコン
魔法使い「…だれっ!」
僧侶「……!」
勇者「俺だ、勇者だよ」
魔法使い「勇者……?って、こっちは女湯だよっ!」バゴン
勇者「お、おい!扉を殴って壊す気か!?バカやろう!」
勇者「大体、恥ずかしがるほどないだ(ドゴゴン うおっ!?」
魔法使い「バカはどっちだよ!ばーか!すけべー!へんたい!のぞきー!」
僧侶「……待って」
魔法使い「……僧侶ちゃん?」
僧侶「……勇者、用は?」
勇者「その声……僧侶か」
勇者「少しドアを、開けてもらえないか?変な意味じゃないぞもち「ばか!えろがっぱ!」
僧侶「……」ギィ
魔法使い「ちょ、ちょっと!僧侶ちゃん!?」
勇者「……」スッ
バタン
魔法使い「……これは?」
僧侶「……服」ガサゴソ
魔法使い「……う」
僧侶「……ふ、く」
魔法使い「わ、分かってるよ!……後で謝ればいいんだろっ?」むすっ
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