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「あの子の使い方、よく分かってきたじゃないか」
「……使い方だなんて、そんな」
辛気臭い顔を見せるな、と義母に言われ続けていたので、少しでもそんな表情を変えようとしてみただけなのだが。
(……そういえば、あの二人は今頃どうしているのだろう)
一瞬、舞い上がった感情が再び底に沈んでしまうような二つの顔が浮かんできそうになったが、
「さ、こっちはこっちで準備をしないとね」
女王様に促されながら手を引かれたことにより、嫌なイメージはすぐに掻き消えていった。
「メイド服が悪いとは言わないけれど、正式な場には向かないからね」
そう言われて連れてこられたのは、先程メイド服に着替えた部屋。
更にこれまた先程と同じように、三人メイドの姿もあった。
「髪の色とも揃っているし、これなんかいいんじゃないのか?」
言いながら女王様が手を伸ばしたのは、透き通るような白色をしたシンプルなドレス。
目立つ飾りは特に付いていないが、むしろこのドレスに何か飾りを付けることのほうが無粋に思えるほどの品だ。
「……」
「む、あまり気に入らないか?」
「い、いえ……その」
言い淀んだことで間違って伝わってしまった感情を、
「……私なんかには、その……もったいないように、思えますが」
なんとか自分の言葉に変えて伝える。
「なるほどな……なら私がこれに決めた! それなら文句はないでしょう?」
言いながら女王様はドレスをつまみ上げると、私が着ている姿を想像しているかのように私の方へ突き出しながらにこりと笑った。
髪色も相まって、まるでヒマワリのように見える。
「……分かりました、女王様」
返答に重ねて私が深々と頭を下げると、女王様は満足げに微笑んで、
「この子に合わせて仕立ててあげて」
三人メイドにそう指示を出すと、近くの化粧台に備えられた椅子へと腰かけた。
「あ、それと。家族になるのに女王様呼びはちょっと他人行儀よね」
「……え」
「好きな呼び方でいいわよ。名前でリウムと呼んでもいいし……母上でも、お母様でも、なんならママとかでもいいかしらね」
リウム様が指折り数えながら候補を出していく。
その中に一つ、私の中で気になっているものがあった。
「……ママ」
小さくぽつりと呟くようにそれを口にすると、リウム様がぴくりと全身で反応する。
「……もう一度」
「へ?」
右手の人差し指をピンと立てそう申し出たリウム様に少々面喰いながらも、
「ママ……?」
「おぅふっ……」
断る理由も無かったためもう一度繰り返してみると、その言葉にリウム様が先程よりも大きく反応した。
「……使い方だなんて、そんな」
辛気臭い顔を見せるな、と義母に言われ続けていたので、少しでもそんな表情を変えようとしてみただけなのだが。
(……そういえば、あの二人は今頃どうしているのだろう)
一瞬、舞い上がった感情が再び底に沈んでしまうような二つの顔が浮かんできそうになったが、
「さ、こっちはこっちで準備をしないとね」
女王様に促されながら手を引かれたことにより、嫌なイメージはすぐに掻き消えていった。
「メイド服が悪いとは言わないけれど、正式な場には向かないからね」
そう言われて連れてこられたのは、先程メイド服に着替えた部屋。
更にこれまた先程と同じように、三人メイドの姿もあった。
「髪の色とも揃っているし、これなんかいいんじゃないのか?」
言いながら女王様が手を伸ばしたのは、透き通るような白色をしたシンプルなドレス。
目立つ飾りは特に付いていないが、むしろこのドレスに何か飾りを付けることのほうが無粋に思えるほどの品だ。
「……」
「む、あまり気に入らないか?」
「い、いえ……その」
言い淀んだことで間違って伝わってしまった感情を、
「……私なんかには、その……もったいないように、思えますが」
なんとか自分の言葉に変えて伝える。
「なるほどな……なら私がこれに決めた! それなら文句はないでしょう?」
言いながら女王様はドレスをつまみ上げると、私が着ている姿を想像しているかのように私の方へ突き出しながらにこりと笑った。
髪色も相まって、まるでヒマワリのように見える。
「……分かりました、女王様」
返答に重ねて私が深々と頭を下げると、女王様は満足げに微笑んで、
「この子に合わせて仕立ててあげて」
三人メイドにそう指示を出すと、近くの化粧台に備えられた椅子へと腰かけた。
「あ、それと。家族になるのに女王様呼びはちょっと他人行儀よね」
「……え」
「好きな呼び方でいいわよ。名前でリウムと呼んでもいいし……母上でも、お母様でも、なんならママとかでもいいかしらね」
リウム様が指折り数えながら候補を出していく。
その中に一つ、私の中で気になっているものがあった。
「……ママ」
小さくぽつりと呟くようにそれを口にすると、リウム様がぴくりと全身で反応する。
「……もう一度」
「へ?」
右手の人差し指をピンと立てそう申し出たリウム様に少々面喰いながらも、
「ママ……?」
「おぅふっ……」
断る理由も無かったためもう一度繰り返してみると、その言葉にリウム様が先程よりも大きく反応した。
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