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前編
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「ずるいわ、お姉さまばっかり!」
「そうだぞ、お前は姉なのだから。妹に譲ってあげなさい」
「そうね、それがいいわ」
たまの外出から帰ってくればいつもこれだ。
もはや見慣れてしまった異様な光景に、私は小さく肩をすくめる。
「……はい、お父様、お母様」
私は不本意ながらも、自分への贈り物としてもらったペンダントを妹へと手渡した。
「わぁ、見て見てお母さま!」
「似合っているわよ、リズ。ねぇ?あなた」
「あぁ、そうだな」
「……では、私は失礼いたします」
聞くに堪えない会話から逃げるように自分の部屋へ向かうと、そのままカビくさい布団へと顔をうずめる。
(また、断れなかった)
今日こそは、といつも思って臨んでいるのだが。
全く味方のいない状況に、また私の方から折れてしまった。
(なんて言い訳、しよう)
これまで幾度となくこの手の言い訳を考えてきたが、今回は特に気が重い。
なぜなら相手は他ならぬ、この国の第一王子なのだ。
贈り物を金に換えてしまう悪女、なんて悪評には慣れっこだが。
相手が王子ともなると、悪評だけでは済まない可能性も出てくる。
それよりなにより、個人的に王子からの贈り物を渡したくはなかったのだ。
(と言っても、もう渡してしまったし……)
もちろん最初のころは、後からそれとなく返して欲しいとお願いしたこともあった。
結果は両親への告げ口からの叱責の嵐だったので、早々に返してもらうことは考えることすらなくなったが。
それに気を大きくしたのか、最初は『貸して』と言われていたのがいつしか『頂戴』に変わってしまっていた。
(このままじゃ絶対によくない、と思うのだけど)
贈り物をしてくれていた方々には悪いが、今回のペンダント以外は正直私自身渡すこと自体は問題ないと思っている。
ただそれを妹がねだることでねだれば何でも欲しいものが手に入るように感じさせてしまう原因になってしまった気がするのだ。
(……結局渡してしまう私も、悪いと言えば悪いのかな)
ごろりと仰向けに回ってから、疲れを外へ吐き出すように大きく息を吐く。
大事になるのは絶対避けたいが、王子はどう出てくるだろうか。
明日の自分を応援しながら、私はゆっくりと目を瞑った。
「贈り物は気に入らなかったのだろうか」
王族御用達の私設庭園へいつものように強引に連れてこられた私は、呑気に応援などしていた昨日の自分をぶん殴りたい気持ちになっていた。
優しい言い方で微笑を浮かべているのが、逆に怖い。
「いえ、そういうわけではない……のですが」
受け攻め色々考えていたのだが、それらは全て氷の微笑の前で打ち砕かれて。
残されたのはしどももどろになりながら歯切れの悪い返事を返す無様な私の姿だった。
「ふむ……それではどういうことなのかな?」
あくまでも優しい口調を崩すことなく、王子は私をじわじわと追い詰める。
「大事な贈り物に万が一がないよう、大切に保管させていただいております」
何とか体裁を保ちながら、私も作り笑いを浮かべながら言葉を返す。
これを言っておけばとりあえずなんとかなる、今までの経験から生まれたあくどい経験則だ。
「そうか……それなら、キミの家に行って確認させてもらおう」
しかし王子はこれまでの相手とは一味違っていたようで。
まさかの申し出に動揺してしまった私は、手にしたカップを落とさぬようにしながらなんとか気を落ち着かせる。
「そんな、わざわざリア様にご足労頂くわけには……」
見せつけるようにペンダントを身に着けた妹の姿を思い出しながら、私は何とか言葉を返す。
「私の勝手な望みなのだから、キミは何も気にしなくていい」
「そ、そうは言いましても……」
ここまで粘られるのは初めてのことで、ついに続く言葉が浮かんでこなくなってしまった。
「そうと決まれば、すぐにでもキミの家へ伺うとしよう」
「えっ」
これ幸いにと先ほどの言葉をさらに上回る突然の申し出に、私は思わず手にしていたカップを落としてしまう。
「……大丈夫か」
粉々に割れる姿が容易にイメージできるほどの高さから落ちたカップだったが、それが実現されることはなく。
リア様によって受け止められたことで無事な姿を保ったまま、テーブルの上へと戻された。
「もしかして、具合でも悪いのか?」
リア様の蒼い両目が、私のことを真っすぐに捉える。
そんな心配をしてくれているリア様には悪いが、この状況はうまく利用できるかもしれない。
「そうなんです、実は少し気分が優れなくて……」
「なんと、それはいけないな。今すぐ休みを取ったほうがいい」
本気で心配してくれているリア様の声に、一抹の罪悪感を覚えたのも束の間。
「すぐに家まで送ろう」
「えっ、えっ」
逆に利用されてしまったのだと、気づいたときにはすでに遅く。
強引に、でもあくまでも優しく私の手が引かれて、そのまま反論や抵抗の余地もなく私は馬車に乗せられていた。
(……どうしよう)
ここまでされてしまったらもう、大丈夫なので引き返してくださいなどとは言いだせない状況で。
気付けば馬車は見慣れた風景を通り過ぎていた。
せめて、家に誰もいないのであれば問題はなかったのだが。
「まぁ、王子殿下……このような所へどういったご用でございますか?」
学園へ通っていない妹の付き添いの為に母がいることも、祖父の遺産で遊び惚けている父がいることも知っているので。
それが無駄な願いであることは分かっていた。
「スピラの体調がすぐれない様でな、その付き添いできた」
「その子が……?」
母は私へ、迷惑そうな感情を隠そうともせずに視線を向ける。
女は勉強などせず美を磨くことだけを気にしていればいいと本気で思っている母のことだ。
王子の手を煩わせるとは何事か、などと思ったに違いない。
「まぁ、王子様!」
私たちの会話が聞こえてきたのか、普段なら客の出迎えだとしない妹が奥から姿を現した。
よっぽど気に入ったのだろう、その首元には昨日渡したペンダントが輝いている。
「……ささ、その子のことは一旦置いて。どうぞくつろがれてください」
これ幸い、と言わんばかりに母が私を押しのけながらリア様を促す。
その様子を見ていたリア様は、私が何か行動を起こす間もなく、
「近寄るな、下衆が」
完全に、キレた。
一応は穏やかな雰囲気を保っていた表情から一転、鋭い刃のような視線で見下すような表情。
普段、傲慢な態度を崩さないあの母でさえ、睨まれてたじろいでしまうほどの剣幕で。
リア様のこんな表情は、見た事が無い。
「そうだぞ、お前は姉なのだから。妹に譲ってあげなさい」
「そうね、それがいいわ」
たまの外出から帰ってくればいつもこれだ。
もはや見慣れてしまった異様な光景に、私は小さく肩をすくめる。
「……はい、お父様、お母様」
私は不本意ながらも、自分への贈り物としてもらったペンダントを妹へと手渡した。
「わぁ、見て見てお母さま!」
「似合っているわよ、リズ。ねぇ?あなた」
「あぁ、そうだな」
「……では、私は失礼いたします」
聞くに堪えない会話から逃げるように自分の部屋へ向かうと、そのままカビくさい布団へと顔をうずめる。
(また、断れなかった)
今日こそは、といつも思って臨んでいるのだが。
全く味方のいない状況に、また私の方から折れてしまった。
(なんて言い訳、しよう)
これまで幾度となくこの手の言い訳を考えてきたが、今回は特に気が重い。
なぜなら相手は他ならぬ、この国の第一王子なのだ。
贈り物を金に換えてしまう悪女、なんて悪評には慣れっこだが。
相手が王子ともなると、悪評だけでは済まない可能性も出てくる。
それよりなにより、個人的に王子からの贈り物を渡したくはなかったのだ。
(と言っても、もう渡してしまったし……)
もちろん最初のころは、後からそれとなく返して欲しいとお願いしたこともあった。
結果は両親への告げ口からの叱責の嵐だったので、早々に返してもらうことは考えることすらなくなったが。
それに気を大きくしたのか、最初は『貸して』と言われていたのがいつしか『頂戴』に変わってしまっていた。
(このままじゃ絶対によくない、と思うのだけど)
贈り物をしてくれていた方々には悪いが、今回のペンダント以外は正直私自身渡すこと自体は問題ないと思っている。
ただそれを妹がねだることでねだれば何でも欲しいものが手に入るように感じさせてしまう原因になってしまった気がするのだ。
(……結局渡してしまう私も、悪いと言えば悪いのかな)
ごろりと仰向けに回ってから、疲れを外へ吐き出すように大きく息を吐く。
大事になるのは絶対避けたいが、王子はどう出てくるだろうか。
明日の自分を応援しながら、私はゆっくりと目を瞑った。
「贈り物は気に入らなかったのだろうか」
王族御用達の私設庭園へいつものように強引に連れてこられた私は、呑気に応援などしていた昨日の自分をぶん殴りたい気持ちになっていた。
優しい言い方で微笑を浮かべているのが、逆に怖い。
「いえ、そういうわけではない……のですが」
受け攻め色々考えていたのだが、それらは全て氷の微笑の前で打ち砕かれて。
残されたのはしどももどろになりながら歯切れの悪い返事を返す無様な私の姿だった。
「ふむ……それではどういうことなのかな?」
あくまでも優しい口調を崩すことなく、王子は私をじわじわと追い詰める。
「大事な贈り物に万が一がないよう、大切に保管させていただいております」
何とか体裁を保ちながら、私も作り笑いを浮かべながら言葉を返す。
これを言っておけばとりあえずなんとかなる、今までの経験から生まれたあくどい経験則だ。
「そうか……それなら、キミの家に行って確認させてもらおう」
しかし王子はこれまでの相手とは一味違っていたようで。
まさかの申し出に動揺してしまった私は、手にしたカップを落とさぬようにしながらなんとか気を落ち着かせる。
「そんな、わざわざリア様にご足労頂くわけには……」
見せつけるようにペンダントを身に着けた妹の姿を思い出しながら、私は何とか言葉を返す。
「私の勝手な望みなのだから、キミは何も気にしなくていい」
「そ、そうは言いましても……」
ここまで粘られるのは初めてのことで、ついに続く言葉が浮かんでこなくなってしまった。
「そうと決まれば、すぐにでもキミの家へ伺うとしよう」
「えっ」
これ幸いにと先ほどの言葉をさらに上回る突然の申し出に、私は思わず手にしていたカップを落としてしまう。
「……大丈夫か」
粉々に割れる姿が容易にイメージできるほどの高さから落ちたカップだったが、それが実現されることはなく。
リア様によって受け止められたことで無事な姿を保ったまま、テーブルの上へと戻された。
「もしかして、具合でも悪いのか?」
リア様の蒼い両目が、私のことを真っすぐに捉える。
そんな心配をしてくれているリア様には悪いが、この状況はうまく利用できるかもしれない。
「そうなんです、実は少し気分が優れなくて……」
「なんと、それはいけないな。今すぐ休みを取ったほうがいい」
本気で心配してくれているリア様の声に、一抹の罪悪感を覚えたのも束の間。
「すぐに家まで送ろう」
「えっ、えっ」
逆に利用されてしまったのだと、気づいたときにはすでに遅く。
強引に、でもあくまでも優しく私の手が引かれて、そのまま反論や抵抗の余地もなく私は馬車に乗せられていた。
(……どうしよう)
ここまでされてしまったらもう、大丈夫なので引き返してくださいなどとは言いだせない状況で。
気付けば馬車は見慣れた風景を通り過ぎていた。
せめて、家に誰もいないのであれば問題はなかったのだが。
「まぁ、王子殿下……このような所へどういったご用でございますか?」
学園へ通っていない妹の付き添いの為に母がいることも、祖父の遺産で遊び惚けている父がいることも知っているので。
それが無駄な願いであることは分かっていた。
「スピラの体調がすぐれない様でな、その付き添いできた」
「その子が……?」
母は私へ、迷惑そうな感情を隠そうともせずに視線を向ける。
女は勉強などせず美を磨くことだけを気にしていればいいと本気で思っている母のことだ。
王子の手を煩わせるとは何事か、などと思ったに違いない。
「まぁ、王子様!」
私たちの会話が聞こえてきたのか、普段なら客の出迎えだとしない妹が奥から姿を現した。
よっぽど気に入ったのだろう、その首元には昨日渡したペンダントが輝いている。
「……ささ、その子のことは一旦置いて。どうぞくつろがれてください」
これ幸い、と言わんばかりに母が私を押しのけながらリア様を促す。
その様子を見ていたリア様は、私が何か行動を起こす間もなく、
「近寄るな、下衆が」
完全に、キレた。
一応は穏やかな雰囲気を保っていた表情から一転、鋭い刃のような視線で見下すような表情。
普段、傲慢な態度を崩さないあの母でさえ、睨まれてたじろいでしまうほどの剣幕で。
リア様のこんな表情は、見た事が無い。
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