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ユーザーさんが自分の表現力の限界に挑んだ編

昔々のその又昔…②

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俺は只々悔しかった。
ずっと好きだった女の子を魔王ですら後悔したと言う王子に奪われたからだ。
挙げ句の果てには人と魔族の交流を断つ為に見せしめとして親を無残に殺された…しかも彼女の目の前でだ。

「勇、お前だけは生きろ」
「あなたはお互いの種族の最後の繋がり、それを忘れないで!」

それが最期の言葉だ。
それから俺は必死になって鍛えた、彼女を取り戻す為に、あの日の仲直りをする為に。
…自分の魂に呪いをかけて。

~~~

ボクはあの日から復讐の機会をうかがっていた、ボクの大切な人達を奪った彼奴を許せなかったら。
自室の鏡に魂の半分を封印して、どこに居ても彼奴を監視出来るように細工をした。
彼はどうしたのだろう?きちんと食べているだろうか?無理をしていないだろうか?来る日も来る日もそればかり考えている。
…やがて、彼奴が飽きたのだろう、ボクは地下に閉じ込められた。
ボクは自身が転生出来るように細工を施して祈り続けた。

~~~

鍛え始めてからいくつの年が過ぎたのだろうか?
俺はついにあの元凶を討ち取った。
無様だと他人を見下していたヤツも、死に際は命乞いをして俺の足にすがりついていた。
…ようやく仲直り出来る、俺はそう思っていた、それだけに…地下牢で変わり果てた彼女を見た時は愕然とした。

「貴方は誰?」
「あ、あぁ初めまして、俺は勇って言うんだ」
「ご丁寧にどうも、私はマリナです」

…俺は戸惑った、目の前にいる魔族の少女から僅かに彼女の気配を感じたからだ。
俺が不老不死の呪いを自身にかけたからだろうか?

「何?私の顔に何か付いてる?」
「俺と結婚してくれ」
「ふぇっ?!」

…どうやら俺は選択肢を間違えたらしい。
そして俺と彼女は長い時を経て大体100回程同じやり取りをする羽目になる。

~~~

ボクがこの鏡に移されてからかれこれ数百年、あの日から百年後に彼奴が細切れにされてからボクはずっと同じ光景を見せつけられている。
ボクの生まれ変わりが勇くんを振って、勇くんがうなだれて帰って行く。
そして彼女は自分で悶々と後悔しているのだ、まったく我ながら焦れったいよ…。
それにしても、勇くんの姿がまったく変わらないのは何故だろう?代替わりボクと同じく代替わりしてるとしても、年々攻略が早くなってるような…
そんな事を考えていたら、答えからやって来てくれたんだけど、それはまた明日1話目に話すよ、ほらほら今はお休み、ボク達の可愛いお姫様。
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