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一輪の薔薇
一輪の薔薇3
しおりを挟む「・・・・・・東京の現長(げんおさ)である光明の能力を十分に知らしめ、京都側の重鎮達や反発する者を全て押さえ、
・・・・・・最終的には巫女制度を廃止することです」
周囲の景色にビルやマンションが増えていく。
やはり藤原は巫女を無くしたかったんだ。
私ですら無くなれば良いと思うのだ、きっとずっと悩んでその為に頑張ってきたのかもしれない。
なのに、そんなに頑張っていたものを簡単に諦めてしまったのだろうか。
「それを、本当に諦めたんですか?」
「わかりません。
でも以前より遙かに冷徹に対応することで、こちら側にいた人間達が困惑しています。
長の能力に圧倒されている者達もいますが、今は畏怖に近いでしょう。
でもそんな無茶なことをし続ければ、光明が壊れるのは時間の問題です」
葛木先生の声から、どれだけ逼迫している状態なのかが伝わってくる。
私には陰陽師の内部の事はよくわからない。
けど、藤原が崩れるというのは、私なんかが想像するより、きっと東京の陰陽師にとって大きな影響をもたらすのだろう。
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