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第3話
階怪殴謝
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寒い。大谷は吹きすさぶ風の冷たさに目を覚ました。うつ伏せに倒れていたので、首や腰が痛い、手をついて立ち上がろうとしたが、がれきの破片のようなものの上に手をついてしまい、また痛みに顔をしかめる。立ち上がる気力もなくなってしまい。地面に尻もちをついた。
ここはどこだろう。はっきりとしない頭を軽く振り、あたりを見回す。廊下のような場所、近代的な感じのものではなく、アニメやゲームで見るような、茶色いレンガ作りの壁と床、天井はゴツゴツした岩がむきだしになっている。壁には等間隔でランプがかかっていて火が灯っているので足元は見える。大小の石や何かの破片がちらばっている。この一本道の回廊、というよりは地下道のような雰囲気の道は先までずっと続いており、暗闇と暗闇の間にぽつぽつと明かりが見える。先は緩やかにカーブしているようだ。
後ろを振り返ると、全く同じ景色が続いている。いったい、自分はどちらからきたのだろうか?というかどうやって来たのだろう?
そうだ、あのたんすだ。たしか扉がひらくと、中から目がくらむような青い光があふれてきて、それで、取り込まれた。
そう、表現するしかない。体の前と後ろから扉の中にむけ強い力ではじかれたように吹っ飛んだのだ。その後はわからない、気がついたらここにいた。あれからどれくらい時間が経ったのかもわからない。
かるく屈伸をしてみたり体をあちこちさすってみたが、特に怪我はしていないようだ、歩いてみても痛みはない。訳のわからない状況に、頭をかかえたくなったがしょうがない。
自分にいったい何がおきて、今どこにいるのか、それを知るために、ひいては家に帰り着くためには、ここでじっとしているよりも、何か行動を起こした方がいいだろう。行動を起こすなら早いほうがいい。
まず前と後ろ、どちらに進むかだが、これは情報がない以上考えても無駄だろう、なんとなく足下に瓦礫の少ない、歩きやすそうなほうに進みだす。
途中途中にある明かりの灯ったランプを観察してみたが、金属とガラスでできていて、中に火が灯っている、という以外何もわからなかった。製造メーカーの名前なども見つからなかった。
ずっと歩いているうちに体があたたまり、寒さは感じなくなってきたが、ときおり冷たい風がどこからともなく吹いてきて、汗でぬれた首すじが冷えて身ぶるいする。
本当に代わり映えのしない景色をひたすらに歩き続ける。
軽い散歩気分で家を出てきてたので、長袖のシャツにジーンズにサンダルという軽装で、腕時計などもつけていないしスマホも置いてきた。体感的にはもう1時間くらい歩いた気もするが、基準に出来るようなものが何もないのでわからない。
さらに歩き続けた。汗でサンダルがすべり、歩きづらくなってくる。足の裏のマメが痛む。
大谷はひたすら歩き続けた。もう確実に2、3時間は経っているだろう。4時間のような気もする。左足のマメが痛み、変な歩き方になってしまったためか、膝まで痛くなってきた。
ついには右足の裏にもマメが出来たような痛みを感じ始め、大谷はとうとう立ち止まってしまった。
本当にどこまだ続いてるんだここは、物凄い距離を歩いた気がするのだが、これだけ歩いてもどこにも着かないなんて、いったいどれだけの規模の建造物なんだ、 もしかして同じ所をぐるぐる回っているんじゃないのか?
少し休もうかとも思ったが、変にやけっぱちな気分になってきて、またダラダラと歩きだす。
その後はろくに前も見ずにだらだらと歩き続けているうちに、とうとう突き当たりに到達した。鉄製の重そうなドアが見える。
ノブをつかみ、体を押し付けて押すように、のろのろとドアを開ける。疲れ切り、腕の力だけでは開けるのが困難なくらい、重く分厚いトビラだった。
そして、大谷はとうとうしゃがみこみ、地面に座りこんでしまった
。
何も見えない真っ暗闇。一瞬そう思ったが違った、よくみると遠くにランプのかかった壁が見える、そして左側にはランプが灯り、壁に沿って、螺旋状に階段がつづいている。おそろしく広大な空間で中心部は巨大な空洞になっているようだ。
よろよろと際に寄り、恐る恐る上を見上げてみるとぽつぽつと明かりの灯った螺旋階段が見えなくなるまで続いている。
石段に腰掛け、少し長めに休んだのち、大谷は階段を上りはじめた。結局は他にどうすることもできないのだ。
無心でしばらく登っていたが途中何度か段差に腰掛けて休んだ。段差の一段がいちいち高く、60cmくらいあってかなり疲れるのだ。
何度目かの休憩の時、額の汗を袖で拭い、一息ついている時に、ふと螺旋階段の内側を覗き込んだ。階段の初めの方は暗く見えなくなっている。かなりの高さまで上ってきたようだ。
ため息をついて下を眺めていると、何かチカチカと灯りが明滅しているのに気付いた。豆粒くらいの大きさの点のような光が動いている。石段にかけたまま体を投げ出し気味にに下を眺めていると、だんだんと光の粒が大きくなってきて、それがぴょんぴょんと跳ねながら石段を登ってきているのがわかった。
大谷はほっとした。何者はかわからないが、やっと自分以外の誰かに会える。この建物の管理者か誰かだろうか?なんにせよ、ここで休みながらその誰かを待つとしよう。
そいつは一定のリズムで跳ねながら休むことなく登ってくる。もうそろそろ姿が見えてくるだろう。と、大谷はあることに気づいた。ぴょんぴょん跳ねながら、と簡単に言うが、一段の高さは60cmほどもあるのだ、ここまでひとっ飛びで一段ずつ上がるなんて、いったいどんな身体能力なのだ。しかも一定のペースを保ち続けている。
少し怖くなってきた。だんだんと姿がみえてくる。点のように見えていた灯りは、松明というか、先端が光る棒のようなものに見えた。大谷は体を起こし、身構えた。
おかしい。やはり灯りの正体は金属製っぽい杖のようなもので、どんな仕組みか、先端が光っている。同時にその杖が動くたびにシャンシャンと音を奏でているのもわかった。しかしそこまでの距離に近づいたというのに、肝心の杖を持っている者の姿がいまいち確認できないのだ。どうやら杖の持ち主の身長はその杖よりも小さいようだが子供だろうか?まあ身長の低い大人だってそりゃあいるだろうが。
とうとう杖の奏でるシャンシャンが大谷のすぐ真下くらいにまで迫ってきた。音がさらに近づいてくる。石段の下から、まず杖の先端がのぞいた。杖と言うよりは十字槍というのか?左右と上方向にこがね色の尖った切っ先を突き出し、真ん中には青白く光るガラス玉のようなものがはまっている。
そしてとうとう対面した杖の持ち主の姿に、大谷は一瞬思考が停止しフリーズする。続いて大谷本人も聞いたことのないような情けない悲鳴をあげた。
「オイ」
またヒェだかヒョェみたいな変な悲鳴をあげ、立ちあがって上の段に逃げようとする大谷。
「おちつけこら逃げるな」とそいつは腕を伸ばし大谷の足をつかんだ。
驚きと混乱でじたばたとそいつから逃げようと、勢いあまった腕がそいつの顔に当たってしまった。少しのけぞったそいつは怒ったようにギョロリとした目で大谷を睨みつける。
「痛てぇなこいつ、何しやがる!」
「あ」
と思わず手をひっこめると、ポカリと頭をたたかれた。ちょっと痛かった。
「まったく!どういうつもりだこの野郎、俺はなあ、間の回廊で迷子になってるお前をわざわざたすけにきてやったんだぞ、それをお前、殴るやつがあるかよ」
「あ…あの」
「あ?」
「えーっと」
「言うことがあんだろが」
「え、とすいません」
「ちゃんと言えや!」
「いきなり叩いてすみせんでした!」
「ふん」
確かに見た目に驚いたからといって手で振り払うなんて、完全にこちらが悪い。ぐうの音もでない。が、確かさっき助けに来たとこいつは言っていた。事態が好転した事はだけは確かだろう。いやわからないけど。
不躾に驚いたのは悪かったが、正直、驚くなという方が無理だろう。知らないわけではなかった。見たことがないわけではない。しかし、姿は知っているが現実にこの目で見たことなどあるはずもない。
ゲームやアニメなどで度々目にしてきた、おそらく大谷くらいの若者で、その名を知らないものはほぼいないだろう。
身長は150センチくらい。衣服の隙間から覗く肌は明るい緑色。頭はつるりとして頭髪は無く落ち窪んだ眼窩の奥には気の強そうな小さな目が光っている。そして何より特徴的な側頭部から斜め上に尖る大きな耳が、人間とは別種の生き物であることを物語っている。
いわゆるゴブリンだった。
ここはどこだろう。はっきりとしない頭を軽く振り、あたりを見回す。廊下のような場所、近代的な感じのものではなく、アニメやゲームで見るような、茶色いレンガ作りの壁と床、天井はゴツゴツした岩がむきだしになっている。壁には等間隔でランプがかかっていて火が灯っているので足元は見える。大小の石や何かの破片がちらばっている。この一本道の回廊、というよりは地下道のような雰囲気の道は先までずっと続いており、暗闇と暗闇の間にぽつぽつと明かりが見える。先は緩やかにカーブしているようだ。
後ろを振り返ると、全く同じ景色が続いている。いったい、自分はどちらからきたのだろうか?というかどうやって来たのだろう?
そうだ、あのたんすだ。たしか扉がひらくと、中から目がくらむような青い光があふれてきて、それで、取り込まれた。
そう、表現するしかない。体の前と後ろから扉の中にむけ強い力ではじかれたように吹っ飛んだのだ。その後はわからない、気がついたらここにいた。あれからどれくらい時間が経ったのかもわからない。
かるく屈伸をしてみたり体をあちこちさすってみたが、特に怪我はしていないようだ、歩いてみても痛みはない。訳のわからない状況に、頭をかかえたくなったがしょうがない。
自分にいったい何がおきて、今どこにいるのか、それを知るために、ひいては家に帰り着くためには、ここでじっとしているよりも、何か行動を起こした方がいいだろう。行動を起こすなら早いほうがいい。
まず前と後ろ、どちらに進むかだが、これは情報がない以上考えても無駄だろう、なんとなく足下に瓦礫の少ない、歩きやすそうなほうに進みだす。
途中途中にある明かりの灯ったランプを観察してみたが、金属とガラスでできていて、中に火が灯っている、という以外何もわからなかった。製造メーカーの名前なども見つからなかった。
ずっと歩いているうちに体があたたまり、寒さは感じなくなってきたが、ときおり冷たい風がどこからともなく吹いてきて、汗でぬれた首すじが冷えて身ぶるいする。
本当に代わり映えのしない景色をひたすらに歩き続ける。
軽い散歩気分で家を出てきてたので、長袖のシャツにジーンズにサンダルという軽装で、腕時計などもつけていないしスマホも置いてきた。体感的にはもう1時間くらい歩いた気もするが、基準に出来るようなものが何もないのでわからない。
さらに歩き続けた。汗でサンダルがすべり、歩きづらくなってくる。足の裏のマメが痛む。
大谷はひたすら歩き続けた。もう確実に2、3時間は経っているだろう。4時間のような気もする。左足のマメが痛み、変な歩き方になってしまったためか、膝まで痛くなってきた。
ついには右足の裏にもマメが出来たような痛みを感じ始め、大谷はとうとう立ち止まってしまった。
本当にどこまだ続いてるんだここは、物凄い距離を歩いた気がするのだが、これだけ歩いてもどこにも着かないなんて、いったいどれだけの規模の建造物なんだ、 もしかして同じ所をぐるぐる回っているんじゃないのか?
少し休もうかとも思ったが、変にやけっぱちな気分になってきて、またダラダラと歩きだす。
その後はろくに前も見ずにだらだらと歩き続けているうちに、とうとう突き当たりに到達した。鉄製の重そうなドアが見える。
ノブをつかみ、体を押し付けて押すように、のろのろとドアを開ける。疲れ切り、腕の力だけでは開けるのが困難なくらい、重く分厚いトビラだった。
そして、大谷はとうとうしゃがみこみ、地面に座りこんでしまった
。
何も見えない真っ暗闇。一瞬そう思ったが違った、よくみると遠くにランプのかかった壁が見える、そして左側にはランプが灯り、壁に沿って、螺旋状に階段がつづいている。おそろしく広大な空間で中心部は巨大な空洞になっているようだ。
よろよろと際に寄り、恐る恐る上を見上げてみるとぽつぽつと明かりの灯った螺旋階段が見えなくなるまで続いている。
石段に腰掛け、少し長めに休んだのち、大谷は階段を上りはじめた。結局は他にどうすることもできないのだ。
無心でしばらく登っていたが途中何度か段差に腰掛けて休んだ。段差の一段がいちいち高く、60cmくらいあってかなり疲れるのだ。
何度目かの休憩の時、額の汗を袖で拭い、一息ついている時に、ふと螺旋階段の内側を覗き込んだ。階段の初めの方は暗く見えなくなっている。かなりの高さまで上ってきたようだ。
ため息をついて下を眺めていると、何かチカチカと灯りが明滅しているのに気付いた。豆粒くらいの大きさの点のような光が動いている。石段にかけたまま体を投げ出し気味にに下を眺めていると、だんだんと光の粒が大きくなってきて、それがぴょんぴょんと跳ねながら石段を登ってきているのがわかった。
大谷はほっとした。何者はかわからないが、やっと自分以外の誰かに会える。この建物の管理者か誰かだろうか?なんにせよ、ここで休みながらその誰かを待つとしよう。
そいつは一定のリズムで跳ねながら休むことなく登ってくる。もうそろそろ姿が見えてくるだろう。と、大谷はあることに気づいた。ぴょんぴょん跳ねながら、と簡単に言うが、一段の高さは60cmほどもあるのだ、ここまでひとっ飛びで一段ずつ上がるなんて、いったいどんな身体能力なのだ。しかも一定のペースを保ち続けている。
少し怖くなってきた。だんだんと姿がみえてくる。点のように見えていた灯りは、松明というか、先端が光る棒のようなものに見えた。大谷は体を起こし、身構えた。
おかしい。やはり灯りの正体は金属製っぽい杖のようなもので、どんな仕組みか、先端が光っている。同時にその杖が動くたびにシャンシャンと音を奏でているのもわかった。しかしそこまでの距離に近づいたというのに、肝心の杖を持っている者の姿がいまいち確認できないのだ。どうやら杖の持ち主の身長はその杖よりも小さいようだが子供だろうか?まあ身長の低い大人だってそりゃあいるだろうが。
とうとう杖の奏でるシャンシャンが大谷のすぐ真下くらいにまで迫ってきた。音がさらに近づいてくる。石段の下から、まず杖の先端がのぞいた。杖と言うよりは十字槍というのか?左右と上方向にこがね色の尖った切っ先を突き出し、真ん中には青白く光るガラス玉のようなものがはまっている。
そしてとうとう対面した杖の持ち主の姿に、大谷は一瞬思考が停止しフリーズする。続いて大谷本人も聞いたことのないような情けない悲鳴をあげた。
「オイ」
またヒェだかヒョェみたいな変な悲鳴をあげ、立ちあがって上の段に逃げようとする大谷。
「おちつけこら逃げるな」とそいつは腕を伸ばし大谷の足をつかんだ。
驚きと混乱でじたばたとそいつから逃げようと、勢いあまった腕がそいつの顔に当たってしまった。少しのけぞったそいつは怒ったようにギョロリとした目で大谷を睨みつける。
「痛てぇなこいつ、何しやがる!」
「あ」
と思わず手をひっこめると、ポカリと頭をたたかれた。ちょっと痛かった。
「まったく!どういうつもりだこの野郎、俺はなあ、間の回廊で迷子になってるお前をわざわざたすけにきてやったんだぞ、それをお前、殴るやつがあるかよ」
「あ…あの」
「あ?」
「えーっと」
「言うことがあんだろが」
「え、とすいません」
「ちゃんと言えや!」
「いきなり叩いてすみせんでした!」
「ふん」
確かに見た目に驚いたからといって手で振り払うなんて、完全にこちらが悪い。ぐうの音もでない。が、確かさっき助けに来たとこいつは言っていた。事態が好転した事はだけは確かだろう。いやわからないけど。
不躾に驚いたのは悪かったが、正直、驚くなという方が無理だろう。知らないわけではなかった。見たことがないわけではない。しかし、姿は知っているが現実にこの目で見たことなどあるはずもない。
ゲームやアニメなどで度々目にしてきた、おそらく大谷くらいの若者で、その名を知らないものはほぼいないだろう。
身長は150センチくらい。衣服の隙間から覗く肌は明るい緑色。頭はつるりとして頭髪は無く落ち窪んだ眼窩の奥には気の強そうな小さな目が光っている。そして何より特徴的な側頭部から斜め上に尖る大きな耳が、人間とは別種の生き物であることを物語っている。
いわゆるゴブリンだった。
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