心を傷つけて、そのままで

ぱすてる

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好きだけど、怖い

51(完)

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意識しても特に変化があるわけでなく、いつも通り過ごした。

けれど今まで感じていなかった嶋の横顔や不意に出る仕草に少しだけ心が高鳴っていた。

「……嶋くん、話がある」

「なに?」


少し呼吸を整え、嶋をじっと見つめる。

多分、いや、絶対にこれは好き、何だと思う。



鼓動が鳴りやまない。けれど、もう覚悟は決まっていた。

大丈夫。

大きく深呼吸をする。


「あのね俺、嶋くんのこと好き、みたい」


絞りだした声が震える。
思わず目を閉じてしまって、小さく「えっ」と漏らした嶋の表情が見えなかった。


「本当?」


「うん…」


恐る恐る顔を上げると、嶋は手で唇を覆い考えるしぐさをしていた。


「…嬉しい。夢かな」


小さな声だったがしっかりと秋人の耳に届いていた。


「夢じゃない。俺、たくさん嶋くんに助けられてた。そういうやさしさに救われてたんだよ」


嶋に向けてとびきりの笑顔を向けた。


「正直、裕のことがあって人信じられなかったし、もう恋愛なんてできないと思ってた。けど、今は違う。
嶋くんが好き。たくさん振り回したのに俺のことずっと好きでいてくれてありがとう。
俺と、正式につきあってくれませんか」


手のひらを嶋に向けた。これでもまだ怖いと思っている。この手を振り払われたら、断られたらって
それでも想いを伝えたい、その気持ちは揺るがない


「……そんなの良いに決まってる。俺はずっと、あきしか見てないよ」



そう言って嶋は俺の手を強く握り返した。

















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