香一 乙輪 拷問

香一 乙輪

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拷問

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俺が拷問官だった頃の話、今は禁止されているが昔は拷問ってのがあってな、ただ死ぬだけじゃ許されない人、秘密を全く話そうとしない人なんかを痛めつけるんだ、もちろん最初からそんな仕事をしていたわけじゃない、最初は帝国軍隊への入隊を希望してお国のために命を使いたかったんだがな、力と体力は人一倍あるが何をするにも不器用だった俺はお荷物としてみられこんな所へ配属されたんだ
拷問官は俺の他に数名いたが全員狂ってたよ、人が泣き下げるのを見て笑ってんだ、こんな所すぐに出て行きたかったけど上から指示があるまで俺はここにいなくちゃいけなかった、だからせめてこんな奴らとはできるだけ関わらないようにした
拷問官の仕事はその名のとうり拷問だ、その拷問も大きく分けて2つ、罪人への拷問と秘密保持者への拷問、まぁ殺すか生かすかの違いしかないが、間違って殺してしまっても大きな罰が来る事はなかった
今日拷問する奴はとにかく変な奴だった、拷問部屋に入る時人は強がるか泣き喚くのにそいつはずっと笑っていた、強がって笑ってるのとは違う、まるで家族の食卓を共にしている時のようなそんな笑顔だった、俺はいつも通りマニュアル通りの拷問をした鞭打ち、水責め、爪剥ぎ、火責め、どんな事をしてもそいつは笑顔を変える事はなかった、秘密保持者のそいつがいつまでもこんな調子では職務怠慢で俺が罰せられかねないと思った俺は、もっと激しく強く死ぬかもしれないような拷問をした、俺は秘書官に止められやっと気がついた、ずっと拷問していたようだった、そして笑顔だった男はとっくの前に死んでいた、俺は秘書官に「こいつは結局ずっと笑顔を絶やさなかったな」と言った、すると秘書官は「こいつは最初から最後まで死にそうな泣きそうな顔をしていたぞどんな奴よりかもでかい声で喚いていた、」と言う、そんなはずはない俺はこいつが笑顔を変えなかったから死ぬほどの拷問をしていたのに、俺が拷問を楽しんでいたみたいじゃないか、そして秘書官は続けて「お前も良い拷問官になったなずっと笑顔を絶やさぬまま拷問をしているやつなんてそうそういないぞ」

後々からわかった話なんだが拷問官にはよくある病気らしい、人をずっと拷問してる過程で何故か笑顔が張り付いてしまって相手が笑っているように見えてしまう、俺の顔もこの笑顔がいつか取れて欲しいもんだよ
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