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No.2
相神巫子(3)
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意識がかすれて行く。
自分の体が。自分の意思が。
乗っ取られるような、奪われていくような。でも、
どこか優しいような気配を感じつつ、明るい温もりへ呑まれてく。
初めてじゃないけど、やっぱり慣れないこの感じ。不安もあって、少し怖いけど……
それを打ち消す総への信頼。そして、
自信。
「「相人一体承」った。」と、女声ながらも低い声で、
キリッとしていながらも温かく包み込むような声で。
さながら一蓮托生の如く、2人……否。
1人と1柱は、1つになっていた。表現がわかりにくいけども。
「総と言ったか。記憶はほとんどこの娘から受け継いでる故、
状況の説明は不要だ。」
「ほとんどなんすね……」
大丈夫かなこの神……。
まあ、実力は折り紙つきだし。無駄に信頼出来るとこムカつくよなぁ
「巫子……じゃなかった、ハデス様?」
「好きに呼んで構わないぞ」
「じゃあ、ハデさんとか」
「訂正しよう。我も神故、威厳は保てる呼称で頼むわ」
「そこ気にするんだ……」
まあとにかく。
そこでとてもうずうずしている悪魔を見た俺は慌て、
「ハデスさん頼みます!」
そういって魔力を供給する。
俺自身戦えるならそれに越したことはないが、戦闘系の魔法は何故か
存在しない。ほんとに何故だろう。
今言うのもアレかとは思うけど、ぶっちゃけ戦闘系の魔法あったら能力者も
要らなかったんじゃねぇかなとは思うんだけどな……
まあそれはそれとして。
今はハデスさんのサポートに徹しなければならない。運がいいことに
巫子が宿す神、ハデスさんはとても人が良い。いや、神が良い……か?
まず、普通にボケても怒らないどころかツッコミも入れてくれるという
寛容さ。俺が制御せずとも暴走しないところ。
巫子の体に傷をつけないように戦う優しさなどなど。
(大当たりだろこんなん…)
そんなことを考えつつ、俺らは悪魔と対峙した。
「クッ、もう宿したのか。」
そう悪魔は吐き捨て、
「せめてこのオレを楽しませろォッ!!」
というなんとも在り来りなセリフを言いながら間合いを詰める。
「お主も残念な悪魔じゃ。」
ハデスさんはそういって二叉の槍を取り出し、
構える。
……俺からみてわかる事だが、多分この神、
槍とかそういうのあんま鍛えてない。
なんだろう。魔力は本当凄ぇんだけど、
槍の構えにおよそ熟練度というものが無い。俺は初心者だけど
それだけはわかってしまうくらいだ。あはは。
「ハデスさんホントに大丈夫スよね!?」
さすがに心配になってきた。だが彼はニカッと笑い、
「技で勝らずとも、術で勝るのが
我流の戦いじゃ」
と。
ただの言い訳というのはわかった上でも安心出来るような
神秘をまとった言葉で(神だけどね?)
話されては仕方がない。
「ッお願いします!!」
俺はそう言い、できるだけ離れた場所でサポートをするようにした。
次の瞬間。ハデスさんは
何も無いところから、なにやら兜らしき物を取り出し、
被った。その動きは瞬きする間もないほどに速く、
また、兜を被った途端……
ハデスは、消えた。
自分の体が。自分の意思が。
乗っ取られるような、奪われていくような。でも、
どこか優しいような気配を感じつつ、明るい温もりへ呑まれてく。
初めてじゃないけど、やっぱり慣れないこの感じ。不安もあって、少し怖いけど……
それを打ち消す総への信頼。そして、
自信。
「「相人一体承」った。」と、女声ながらも低い声で、
キリッとしていながらも温かく包み込むような声で。
さながら一蓮托生の如く、2人……否。
1人と1柱は、1つになっていた。表現がわかりにくいけども。
「総と言ったか。記憶はほとんどこの娘から受け継いでる故、
状況の説明は不要だ。」
「ほとんどなんすね……」
大丈夫かなこの神……。
まあ、実力は折り紙つきだし。無駄に信頼出来るとこムカつくよなぁ
「巫子……じゃなかった、ハデス様?」
「好きに呼んで構わないぞ」
「じゃあ、ハデさんとか」
「訂正しよう。我も神故、威厳は保てる呼称で頼むわ」
「そこ気にするんだ……」
まあとにかく。
そこでとてもうずうずしている悪魔を見た俺は慌て、
「ハデスさん頼みます!」
そういって魔力を供給する。
俺自身戦えるならそれに越したことはないが、戦闘系の魔法は何故か
存在しない。ほんとに何故だろう。
今言うのもアレかとは思うけど、ぶっちゃけ戦闘系の魔法あったら能力者も
要らなかったんじゃねぇかなとは思うんだけどな……
まあそれはそれとして。
今はハデスさんのサポートに徹しなければならない。運がいいことに
巫子が宿す神、ハデスさんはとても人が良い。いや、神が良い……か?
まず、普通にボケても怒らないどころかツッコミも入れてくれるという
寛容さ。俺が制御せずとも暴走しないところ。
巫子の体に傷をつけないように戦う優しさなどなど。
(大当たりだろこんなん…)
そんなことを考えつつ、俺らは悪魔と対峙した。
「クッ、もう宿したのか。」
そう悪魔は吐き捨て、
「せめてこのオレを楽しませろォッ!!」
というなんとも在り来りなセリフを言いながら間合いを詰める。
「お主も残念な悪魔じゃ。」
ハデスさんはそういって二叉の槍を取り出し、
構える。
……俺からみてわかる事だが、多分この神、
槍とかそういうのあんま鍛えてない。
なんだろう。魔力は本当凄ぇんだけど、
槍の構えにおよそ熟練度というものが無い。俺は初心者だけど
それだけはわかってしまうくらいだ。あはは。
「ハデスさんホントに大丈夫スよね!?」
さすがに心配になってきた。だが彼はニカッと笑い、
「技で勝らずとも、術で勝るのが
我流の戦いじゃ」
と。
ただの言い訳というのはわかった上でも安心出来るような
神秘をまとった言葉で(神だけどね?)
話されては仕方がない。
「ッお願いします!!」
俺はそう言い、できるだけ離れた場所でサポートをするようにした。
次の瞬間。ハデスさんは
何も無いところから、なにやら兜らしき物を取り出し、
被った。その動きは瞬きする間もないほどに速く、
また、兜を被った途端……
ハデスは、消えた。
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