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最期に見るのは夢か笑顔か
しおりを挟む小さい頃、よく夢をみた。みる内容は少しずつ違っていて、それでも殆ど同じで。
一人の女学生が友人の変わりにこの世を去り、日本ではない別の世界でありのままに生きる。
自分の好きなモンスターを眷属にし、神に愛され、人々に愛され、モンスターに愛され、
自分の好きなように生きた彼女はある真実に気付いた。だけど、
その真実は気付くにはあまりに酷で、
その夢を見たあとは必ず、何故か、とても後悔していた。
自分には関係のない。ずっとそう思っていた。
❖ ❖ ❖ ❖ ❖
幼い頃から私、「火夜」は「桜緑鬼ノ」家の者として厳しく育てられた。
学業、運動は勿論。家事や楽器に遊びも。
遊びって聞けば大したこと無いと思いましたよね…?世界中のですよ。しかも、昔から今までの。
トランプやルーレットに駒、金を賭けるものも模擬で教えられた。
……昔の貴族かっつーの。
それに私の家は10分前行動。忘れ物なんてもってのほか。
そんな生活を続けていれば完璧っ子にもなる訳で、何時の間にか尊敬される存在になっていた。
でも、そんな私でも人には言えない秘密がある。
それは
「はぁ~~っ可愛い過ぎるっ……尊いっ///」
人気イラスト投稿サイト「pexiv」に投稿されている人間×人外ものや顔の見えない鎧の騎士様があんなコトやこんなコトを……はわわわっ///
……おっと…思わず興奮してしまいました、……ま、まぁ、簡単な事を言うと私は、『腐女子×特殊性癖』が合わさった名家の家族には悪夢とも言える娘に
育ってしまったのです!!!
ごめんね家族!!
まあ厳しすぎる教育の末拗らせてしまった、っていうのがあってるかな。学校では完璧っ子として家の顔を立て、家に帰れば前髪を下ろしジメッとした服装をしリラックスタイム。
そんな裏側をひた隠しにし続けて18年目の夏。一人の、親友とも言える友人から電話が来た。
どうせ宿題が分かんないんだろうな~。なんて思いながら陽キャモードになる。
「私だけど、どうしたの?「さようなら、有り難う。」……へ?」
食い気味に告げられた別れ。
……あれ?私、この子と付き合ってたっけ?
次の言葉が中々見つからなくて戸惑っていると電話が切れる刹那、微かに、電車が線路を走る音が聞こえた。
最悪の事態を考え、事の重大さに気付くと私の脚は家を出て、私を駅へと連れて行っていた。恐らく全国で一位は普通に取れるくらいに。……そうでもないか。
「ハァはぁ…っ!!」
飲み込んだ生唾が乾いた喉を通って痛い。
ホームを見渡すと沢山の人が居るけどその子は直ぐに見付けれた虚ろな目をして涙ぐませキラキラと光るその子の瞳。赤く腫れた目元が引き立てている。
……あぁ、私は何時もこうだ。人の悲しむ表情が美しいと感じてしまう。
白線へ脚を伸ばす彼女。
「水華…!!」
私は彼女を後ろに飛ばし、彼女と白線を越こえてしまった。
「か、___
……あー、死んだわ。これ死ぬやつだわ。
せめて最期は好きな同人誌胸に抱えてお焚き上げにされたかったな~…、
心に余裕なんて無い癖に苦笑した。
線路に落ちる前にとてつもない衝撃と振動で揺れ動き破裂する内臓。砕ける骨。
轟音に巻き込まれ最後まで聴こえなかった彼女の声。もし、名前を呼んでくれたのなら、有り難う。
それを最期に私の意識は激しい衝撃と共に強引に消えた。
最期に彼女が笑った気がした。私に見せる可愛らしい笑顔だった気がした。
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