スキルスロットは本来3つのはずなのに俺だけ1つなんですけど!?

雛丸先生

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転生者教会編

第11話 瞼

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「あばよ。この国もここまでだ。」  

と、スカジャンの男が言うと同時にドルヴァは男と共に出ていった。

一方、裁判官であったルードにも追う気力がなかった。

オガール王国に滞在していた娘 メルヴァの生死が不明なのである。

「、、、こんなことで、、、落ち込んでしまったら、メルが悲しんでしまうだろう。元気を出せ!俺!」

いつも通りに裁判は出来たが、やはり精神的なダメージは計り知れない。

「、、、」

ここ2日、人のいない所で、彼は延々と泣いていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ドルヴァ様。これからどう致しますの?」

「、、、」

最寄りのオガール王国が無くなったいま、1番近い国は約80km離れたクリスタ王国である。

よって、2、3日は行く宛てがない。

「ねえ!どうしてくださるの!?カレン!」

「カレンじゃねえ。ダグラスだ。」

ダグラス・カレン。ドルヴァと共に行動する側近に近い男。

「そんなことどうでもいいですわ!早く解決策を見つけなさい!」

「あぁ?どうでもいいだァ!?」

「えぇ!どうでもいいですわ!」

カレンに反抗するいかにも聖女と言わんばかりの女はドルヴァの一番弟子ユズカ。

二人は2ヶ月前に出会って初日から犬猿の仲であった。

「まあ、とりあえず水と食料の確保だな。」

「水なら4km先に綺麗な湖がありますわ。」

「なら、そこに向かおうかのう。」

「食料も適当に見つかるだろ。」

3人はあの湖に向かっていった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「あ、、、あぁ、、、」

泰輔はかれこれ6日湖の近くである。

「やっと治った、、、」

ゆっくりと立ってみると、少しがくついたが案外歩けた。

「シュウ、、、大丈夫か、、、?」

不便な足をかの国へ運び始める。

「、、、」

この件でわかったことは、怪我が酷いほど再生のスピードが下がるということだ。

今後の戦いの中で気をつけなければ無さそうだ。

そしてあのシルクハットの男。

泰輔との戦いの後に王国、、、シュウの方向に向かっていた。

「あいつ、、、手も足も出なかった、、、」

なんの攻撃も出来ずに吹っ飛ばされた。そして、あの男の目的はなんなのだろうか。

「おっ!」

遠くにオガール王国の防壁が見える。

壁が見えてから全速力で走った。

何とか防壁についた。

「!?、、、」

そこにあったのは塵の山と、朽ち果てたレンガの壁だけだった。

「あ、、、ぁ、、、」

泰輔は膝から崩れ落ちたが、勇気をだして壁内を探索することにした。

王国はかなり広い。歩き尽くすには4日はかかりそうだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「、、、うわっまた骨だ!、、、ひぇぇ、、、」

かれこれ2時間ほど歩いた。ここには骨やら手やらいっぱい落ちている。歩いているだけで狂いそうだ。

そんなことを考えていると、あるものが目に入った。

「、、、?、、、!」

見知った服。見慣れた顔。

「シュウ!!」

新見修。ルガドーフ・ビリジアム・スカーレットとの戦いの後から意識を失い続けている。

「、、、?シュウ?」

シュウの顔の半分は焼けていた。

「目を開けろ。シュウ。」

彼の呼び掛けには反応しない。

「目を、、、開けてくれ」

思いが伝わったのか、弱々しく瞼が開く。

「タイスケ」

半開きの目で空を見ながら話す。

「シュウ!」

力を振り絞る。

「転生者、、、教会に、、、いけ。」

最後の伝言。

「な"か"まと、、、た"ち、、、むか"え、、、」

鼓動が止まる。同時に、幕が降りる。

「シュ、、、ウ、、、」

泰輔のために、、、世界を変えるために、、、彼は6日を瀕死ですごした。

「、、、」

最初に手を差し伸べてくれた泰輔の救世主。
泰輔の守れなかった世界の救世主。

「お前の、、、仇、ってやるよ。」
 
悲の感情に偏った怒り。

仲間との最期の約束。
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