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第6話 家族が増えました
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学校を出ると外は暗くなっていた。
昼に比べるとかなり気温が下がっていて少し肌寒い。
「くしゅっ」
かわいいくしゃみが隣から聞こえた。
「黒音さん大丈夫?」
すると、
「黒音でいい」
と少しむっとした表情で黒音は言った。
会ったばかりの女の子を呼び捨てにするのは若干抵抗があったが、
「はいはい…黒音大丈夫?寒くないか?」
俺が言い直すと黒音は俺に寄り添ってきた。
「シロウが温かいから大丈夫」
さすがにここまで接近されると顔が熱くなってくる。
まさか女の子と手を繋いで寄り添って夜道を歩くことになるなんてな…。
しかも俺の好みドストライク。
今更ながら改めて緊張してきた。
この子と俺はこれから一つ屋根の下で暮らすのか…
悶々としながら無言で歩き続け、気づけば家の前に着いていた。
「ここが俺の家だ。リラックスしてくれていいけど、さっきみたいにケンカ売るのは止めてくれよな?」
「安心して。頻繁にはやらない」
「一回もやるな」
黒音に念を押してから、俺はドアを開けた。
「ただいま…」
「あーおっかえり~お兄ちゃん!」
中学一年生の妹の美々が元気よく俺を出迎える。
そして、固まった。
「え?え?うっそぉぉぉ?!」
大声で叫ぶと突然リビングにかけて行く。
「お姉ちゃん大変だよ!お兄ちゃんが彼女連れてきたよ!!」
予想通りの反応。
「まぁまて。これにはいろいろ事情があってだな…」
俺の声はドタドタという足音でかき消される。
「うお!ほんとだ!しかも超かわいい!」
「あらぁ~手繋いで、やるじゃないシロちゃん」
「うわなんかうっざ…自慢しに来たの?」
三人の女子が出てきて口々に言う。
そう、俺には四人の姉妹がいるのだ。
「うるせぇよ違うって言ってんだろ。事情は後で説明するからとりあえず温かい飲み物くれ」
俺は群がってくる姉妹達を適当にあしらい黒音を家に入れた。
すると美々が興味津々といった様子で黒音に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、あなたはお兄ちゃんの彼氏なの?」
「いやそれ言うんなら彼女だろ」
「やっぱりそうなんだ!」
「違うわっ!!」
黒音は少し考えてから
「シロウとは今日が初めて」
と言った。
「え?初めてって…もう?!」
「初対面てことだからな?」
次女で高校三年生の宇佐美姉に念のため言っておく。
「でもシロウは自分の恥ずかしい所を私に見せてくれた」
三女の高校一年生の美兔が顔をしかめる。
「サイッテー…」
「泣き顔のことだから!!」
泣いたことは言わないでおくつもりだったが、変な誤解を生みそうだったので仕方ない。
黒音は続けて言った。
「シロウとはもう離れられない」
大学2年生の長女、美佐子姉が頬に両手を添えて
「あらあらぁ~今日はお赤飯にしようかしら」
「いやちょっと待てって!意味が違うから!」
姉妹達がヒートアップする。
収拾がつきそうにないので無理矢理話を進めることにした。
「一旦落ち着け!黒音、とりあえず挨拶を頼む」
黒音は頷いてペコリと頭を下げた。
「ふつつかものですが、どうぞよろしくお願いします」
その後、俺は場を治めるのにとてつもない労力を消費した。
昼に比べるとかなり気温が下がっていて少し肌寒い。
「くしゅっ」
かわいいくしゃみが隣から聞こえた。
「黒音さん大丈夫?」
すると、
「黒音でいい」
と少しむっとした表情で黒音は言った。
会ったばかりの女の子を呼び捨てにするのは若干抵抗があったが、
「はいはい…黒音大丈夫?寒くないか?」
俺が言い直すと黒音は俺に寄り添ってきた。
「シロウが温かいから大丈夫」
さすがにここまで接近されると顔が熱くなってくる。
まさか女の子と手を繋いで寄り添って夜道を歩くことになるなんてな…。
しかも俺の好みドストライク。
今更ながら改めて緊張してきた。
この子と俺はこれから一つ屋根の下で暮らすのか…
悶々としながら無言で歩き続け、気づけば家の前に着いていた。
「ここが俺の家だ。リラックスしてくれていいけど、さっきみたいにケンカ売るのは止めてくれよな?」
「安心して。頻繁にはやらない」
「一回もやるな」
黒音に念を押してから、俺はドアを開けた。
「ただいま…」
「あーおっかえり~お兄ちゃん!」
中学一年生の妹の美々が元気よく俺を出迎える。
そして、固まった。
「え?え?うっそぉぉぉ?!」
大声で叫ぶと突然リビングにかけて行く。
「お姉ちゃん大変だよ!お兄ちゃんが彼女連れてきたよ!!」
予想通りの反応。
「まぁまて。これにはいろいろ事情があってだな…」
俺の声はドタドタという足音でかき消される。
「うお!ほんとだ!しかも超かわいい!」
「あらぁ~手繋いで、やるじゃないシロちゃん」
「うわなんかうっざ…自慢しに来たの?」
三人の女子が出てきて口々に言う。
そう、俺には四人の姉妹がいるのだ。
「うるせぇよ違うって言ってんだろ。事情は後で説明するからとりあえず温かい飲み物くれ」
俺は群がってくる姉妹達を適当にあしらい黒音を家に入れた。
すると美々が興味津々といった様子で黒音に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、あなたはお兄ちゃんの彼氏なの?」
「いやそれ言うんなら彼女だろ」
「やっぱりそうなんだ!」
「違うわっ!!」
黒音は少し考えてから
「シロウとは今日が初めて」
と言った。
「え?初めてって…もう?!」
「初対面てことだからな?」
次女で高校三年生の宇佐美姉に念のため言っておく。
「でもシロウは自分の恥ずかしい所を私に見せてくれた」
三女の高校一年生の美兔が顔をしかめる。
「サイッテー…」
「泣き顔のことだから!!」
泣いたことは言わないでおくつもりだったが、変な誤解を生みそうだったので仕方ない。
黒音は続けて言った。
「シロウとはもう離れられない」
大学2年生の長女、美佐子姉が頬に両手を添えて
「あらあらぁ~今日はお赤飯にしようかしら」
「いやちょっと待てって!意味が違うから!」
姉妹達がヒートアップする。
収拾がつきそうにないので無理矢理話を進めることにした。
「一旦落ち着け!黒音、とりあえず挨拶を頼む」
黒音は頷いてペコリと頭を下げた。
「ふつつかものですが、どうぞよろしくお願いします」
その後、俺は場を治めるのにとてつもない労力を消費した。
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