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第四章・暗黒エネルギーの流出
青いビー玉の両眼
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頭を押さえ付ける力が弱まったので、景子は江国の手を振り払って逃れたが、宙を浮くアルミホイルの箱とリビングに黒い蛾の群れが渦巻くのを見て腰を抜かした。
「嘘でしょ?」
アルミホイルでスマホと江国から流れる暗黒のエネルギーを遮断した事で、MOMOEは暗黒の磁場が弱まり、ポルターガイスト現象を起こして景子の体を支えて玄関へ運ぶ。
『何なの?』
フワッと風に包まれ、景子は居間を出て玄関へ駆け寄るが、江国が頭部のアルミホイルを剥がしてスマホを持って追いかけて来た。しかし画面にアルミホイルがピッタリ張り付いて洗脳ができない。
「ムカつく!このままトースターで焼けってか?」
その隙に景子は靴を持ってドアを開けようとしたが、黒い蛾が目の前に飛んで来て視界を塞がれた。
『MOMOE……』
黒い蛾は江国の背後に集結し、司祭の上半身を形作り、リアルな顔面にアイマスクの蛾がヒラヒラと止まり、暗く窪んだ眼窩を覆うと、黒縁の眼鏡に変化して青いビー玉の瞳が現出してレンズ代わりになる。
『これで、お前がよく見える』
『司祭。心の目を取り戻しなさい』
MOMOEは景子の前でフクロウのペンを持ち、司祭と対峙して光のエネルギーが回復するのを待った。(フクロウのペンは何度も使用できず、特に複雑なアイテムを描いてリアル化すると消耗してインク切れになる。)
『フン、生に憧れるゴーストが神の使いに物申すか⁈』
『貴方のボスって、魔王じゃん』
江国はまだ司祭の声は聞こえなかったが、黒い蛾が暗黒のエネルギーを放出し、司祭の力がその空間に現出している事を感じている。
「取れたわよ。景子先生。貴方もコレを見て仲間になるのです」
アルミホイルの剥がれたスマホを前に向けて、江国が笑いながら景子に迫り、景子は手を翳して背を向けたが、ドアノブに黒い蛾が止まり掴めない。
『消えろ』
フクロウのペンが飛び付き、その蛾をペン先で攻撃して消し去ると、景子はドアを開けて外へ出て靴を持って裸足で走り、MOMOEも数匹の黒い蛾に襲われたが、振り払いながら一緒に外へ飛び出した。
江国が靴を履いて通りへ出て数歩追ったが、通行人の目を気にして立ち止まり、足踏みをして悔しそうに景子の後ろ姿を眺めている。
『蛾だよ』
『シツコイわね』
MOMOEとフクロウのペンは景子の頭上を飛び、振り返ると江国の背後に司祭の黒い影が浮かび上がり、黒縁の眼鏡の青いビー玉の両眼を輝かせてこっちを睨み、黒い蛾が数匹ヒラヒラ舞いながら迫って来た。
『モモ、もう使えるかも』
『了解です』
フクロウのボディのエネルギー・ランプが点滅し、MOMOEが宙に昆虫取りの網を描いて手に触れてリアル化し、黒い蛾を網で掬うと中で次々と消えた。
『闇に帰りなさい』
その時、黒い蛾の鱗粉がMOMOEの肘に付着したのを司祭のビー玉の両眼が捉え、赤い唇の口角を吊り上げて黒い煙となり家の中へ流れ込む。
『戻るぞ……』
江国は頭の中で司祭の声を聴き、景子を洗脳するのは失敗したが、上々の滑り出しだと理解して目を細めて微笑む。
「これからよ。貴方より私の方が優れている事を身をもって教えてあげるからね」
景子がよろけながら靴を履いて走り去るのを見送り、握り締めたスマホをポケットに入れ、家の中へ入ってドアを閉めて厳重に施錠した。
リビングのデスクの上にはタブレットとノートPCがあり、無数の星が流れ落ちる画面の中央に暗黒の書物『禁断の書』が浮かび、江国がこの世界に完コピするのを待ち望んでいる。
「司祭さま。もう少しお待ち下さい……」
江国は黒い蛾が集結した空間に頭を下げて、リビングのデスクの椅子に背筋を伸ばして座り、猛スピードでタイピングを開始すると、黒い蛾が再現され室内に増殖した。
「嘘でしょ?」
アルミホイルでスマホと江国から流れる暗黒のエネルギーを遮断した事で、MOMOEは暗黒の磁場が弱まり、ポルターガイスト現象を起こして景子の体を支えて玄関へ運ぶ。
『何なの?』
フワッと風に包まれ、景子は居間を出て玄関へ駆け寄るが、江国が頭部のアルミホイルを剥がしてスマホを持って追いかけて来た。しかし画面にアルミホイルがピッタリ張り付いて洗脳ができない。
「ムカつく!このままトースターで焼けってか?」
その隙に景子は靴を持ってドアを開けようとしたが、黒い蛾が目の前に飛んで来て視界を塞がれた。
『MOMOE……』
黒い蛾は江国の背後に集結し、司祭の上半身を形作り、リアルな顔面にアイマスクの蛾がヒラヒラと止まり、暗く窪んだ眼窩を覆うと、黒縁の眼鏡に変化して青いビー玉の瞳が現出してレンズ代わりになる。
『これで、お前がよく見える』
『司祭。心の目を取り戻しなさい』
MOMOEは景子の前でフクロウのペンを持ち、司祭と対峙して光のエネルギーが回復するのを待った。(フクロウのペンは何度も使用できず、特に複雑なアイテムを描いてリアル化すると消耗してインク切れになる。)
『フン、生に憧れるゴーストが神の使いに物申すか⁈』
『貴方のボスって、魔王じゃん』
江国はまだ司祭の声は聞こえなかったが、黒い蛾が暗黒のエネルギーを放出し、司祭の力がその空間に現出している事を感じている。
「取れたわよ。景子先生。貴方もコレを見て仲間になるのです」
アルミホイルの剥がれたスマホを前に向けて、江国が笑いながら景子に迫り、景子は手を翳して背を向けたが、ドアノブに黒い蛾が止まり掴めない。
『消えろ』
フクロウのペンが飛び付き、その蛾をペン先で攻撃して消し去ると、景子はドアを開けて外へ出て靴を持って裸足で走り、MOMOEも数匹の黒い蛾に襲われたが、振り払いながら一緒に外へ飛び出した。
江国が靴を履いて通りへ出て数歩追ったが、通行人の目を気にして立ち止まり、足踏みをして悔しそうに景子の後ろ姿を眺めている。
『蛾だよ』
『シツコイわね』
MOMOEとフクロウのペンは景子の頭上を飛び、振り返ると江国の背後に司祭の黒い影が浮かび上がり、黒縁の眼鏡の青いビー玉の両眼を輝かせてこっちを睨み、黒い蛾が数匹ヒラヒラ舞いながら迫って来た。
『モモ、もう使えるかも』
『了解です』
フクロウのボディのエネルギー・ランプが点滅し、MOMOEが宙に昆虫取りの網を描いて手に触れてリアル化し、黒い蛾を網で掬うと中で次々と消えた。
『闇に帰りなさい』
その時、黒い蛾の鱗粉がMOMOEの肘に付着したのを司祭のビー玉の両眼が捉え、赤い唇の口角を吊り上げて黒い煙となり家の中へ流れ込む。
『戻るぞ……』
江国は頭の中で司祭の声を聴き、景子を洗脳するのは失敗したが、上々の滑り出しだと理解して目を細めて微笑む。
「これからよ。貴方より私の方が優れている事を身をもって教えてあげるからね」
景子がよろけながら靴を履いて走り去るのを見送り、握り締めたスマホをポケットに入れ、家の中へ入ってドアを閉めて厳重に施錠した。
リビングのデスクの上にはタブレットとノートPCがあり、無数の星が流れ落ちる画面の中央に暗黒の書物『禁断の書』が浮かび、江国がこの世界に完コピするのを待ち望んでいる。
「司祭さま。もう少しお待ち下さい……」
江国は黒い蛾が集結した空間に頭を下げて、リビングのデスクの椅子に背筋を伸ばして座り、猛スピードでタイピングを開始すると、黒い蛾が再現され室内に増殖した。
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