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第五章・学園長の変貌
疑惑と予兆
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カフェ『Bi-hún』の中央の広いテーブル席に景子先生と連と文子と久美子と順也が座り、すぐ隣の席にMOMOEが腰掛けて連と向き合っている。
フクロウのペンは初来店で、マスターがコーヒーをサイフォンで淹れるのをカウンターの上でまんまるの目で覗き込み、『ファンタスティック……』と霊視能力のある連がコップの水を口から垂らし、好奇心旺盛なフクロウのペンが飛ぶのを横目で追い、MOMOEと目が合って微笑み返す。
『司祭が江国先生を操り、ケイコ先生に禁断の書を見せようとしたのよ』
『その書物を読むと、洗脳されるのか?』
『うん。なんとか逃げ出せたけど、闇のパワーは強くなってる』
連はiPhoneに送信されたMOMOEの吹き出しのコメントで景子先生に何が起こったのか理解していたが、挙動不審の連の態度に文子が何度か注意した。
「レン、先生の話し聞いてる?まったく、失礼だよ。さっきからiPhone見たり、宙を眺めてニヤニヤしてる」
「まー、文ちゃん。いつもの事だから」
「でも、連の電話で景子先生助かったんだよね?」
「ええ、そうなのよ。連くん、そろそろ種明かししてくれない?以前、そのiPhoneを取り上げて面談室で話した時、変なこと言ってたでしょ?もしかして何か関係してる?」
景子はドアに『Go back?』という水滴のサインを見て、玄関から逃げ出す時に体が軽くなったのを思い浮かべて、不思議な現象が起こっているのではないかと疑問に思う。
「あの時、ghostがパスワードだと……気絶した」
順也と久美子も面談室での事を思い出して連に注目し、文子がテーブルの上に置かれたフォークを掴んで「白状しなさい」と凄んだ。
店員の遠藤由美がコーヒーとケーキを中央のテーブルの上に置いてカウンターに戻り、マスターの高木博之とコソコソ話し、景子と連たちのテーブル席を眺めている。常連の生徒が先生を囲んで『Bi-hún』に集まるのは稀な事であった。
「なんか深刻な雰囲気ですね?」
「ええ、ゴーストだって」
フクロウのペンが宙を飛び、MOMOEの座るテーブルの上に降り立ち、視線の先にゴーストの冷気が漂っているがマスターも由美も気付いてない。
『レンは全部、話すの?』
『予告だけだって』
MOMOEと連は正直に打ち明けて協力を求める方がベターだと決め、フクロウのペンは不安そうだったが、MOMOEは連を信頼して後は任せると頼んであった。
「中学三年の頃、ゴーストの噂があっただろ?そのゴーストの少女からコンタクトがあり、景子先生が危ないと教えられたんだ」
連がクールにそう話すのを景子先生と文子たちが静かに聴いているが、ペテン師の素質があるので変なことを言ったら連を締め上げる構えをしている。
「こっちから連絡できないけど、危機があると教えてくれるのよ」
連は手に持ったiPhone9スペースブラックの画面に送信されたMOMOEからの吹き出しのコメントを見せて、マスターと由美まで手招き、景子先生と文子と久美子と順也の目の前に向けて低音ボイスを響かせた。
「ゴーストからだ」
『闇のエネルギーが流れ、この世界をモノクロームに変えてしまう』
全員が息を呑んでゴーストが発する予兆を読んで唖然としたが、連のコントパフォーマンスではないかと徐々に笑いが漏れ始め、自然と本編へ進む雰囲気にはならなかった。
フクロウのペンは初来店で、マスターがコーヒーをサイフォンで淹れるのをカウンターの上でまんまるの目で覗き込み、『ファンタスティック……』と霊視能力のある連がコップの水を口から垂らし、好奇心旺盛なフクロウのペンが飛ぶのを横目で追い、MOMOEと目が合って微笑み返す。
『司祭が江国先生を操り、ケイコ先生に禁断の書を見せようとしたのよ』
『その書物を読むと、洗脳されるのか?』
『うん。なんとか逃げ出せたけど、闇のパワーは強くなってる』
連はiPhoneに送信されたMOMOEの吹き出しのコメントで景子先生に何が起こったのか理解していたが、挙動不審の連の態度に文子が何度か注意した。
「レン、先生の話し聞いてる?まったく、失礼だよ。さっきからiPhone見たり、宙を眺めてニヤニヤしてる」
「まー、文ちゃん。いつもの事だから」
「でも、連の電話で景子先生助かったんだよね?」
「ええ、そうなのよ。連くん、そろそろ種明かししてくれない?以前、そのiPhoneを取り上げて面談室で話した時、変なこと言ってたでしょ?もしかして何か関係してる?」
景子はドアに『Go back?』という水滴のサインを見て、玄関から逃げ出す時に体が軽くなったのを思い浮かべて、不思議な現象が起こっているのではないかと疑問に思う。
「あの時、ghostがパスワードだと……気絶した」
順也と久美子も面談室での事を思い出して連に注目し、文子がテーブルの上に置かれたフォークを掴んで「白状しなさい」と凄んだ。
店員の遠藤由美がコーヒーとケーキを中央のテーブルの上に置いてカウンターに戻り、マスターの高木博之とコソコソ話し、景子と連たちのテーブル席を眺めている。常連の生徒が先生を囲んで『Bi-hún』に集まるのは稀な事であった。
「なんか深刻な雰囲気ですね?」
「ええ、ゴーストだって」
フクロウのペンが宙を飛び、MOMOEの座るテーブルの上に降り立ち、視線の先にゴーストの冷気が漂っているがマスターも由美も気付いてない。
『レンは全部、話すの?』
『予告だけだって』
MOMOEと連は正直に打ち明けて協力を求める方がベターだと決め、フクロウのペンは不安そうだったが、MOMOEは連を信頼して後は任せると頼んであった。
「中学三年の頃、ゴーストの噂があっただろ?そのゴーストの少女からコンタクトがあり、景子先生が危ないと教えられたんだ」
連がクールにそう話すのを景子先生と文子たちが静かに聴いているが、ペテン師の素質があるので変なことを言ったら連を締め上げる構えをしている。
「こっちから連絡できないけど、危機があると教えてくれるのよ」
連は手に持ったiPhone9スペースブラックの画面に送信されたMOMOEからの吹き出しのコメントを見せて、マスターと由美まで手招き、景子先生と文子と久美子と順也の目の前に向けて低音ボイスを響かせた。
「ゴーストからだ」
『闇のエネルギーが流れ、この世界をモノクロームに変えてしまう』
全員が息を呑んでゴーストが発する予兆を読んで唖然としたが、連のコントパフォーマンスではないかと徐々に笑いが漏れ始め、自然と本編へ進む雰囲気にはならなかった。
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