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第七章・洗脳された信者
魔文字の増殖
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エディバーのトップページを並んだ黒い本が気になり、何気になく開いて視覚に異常をきたし、白目を剥いて眩暈を起こした読者は『禁断の書』が非公開になった事で回復したが、網膜に霊界へのパスワードを植え付けられた者がいる。
『ghost』
連はMOMOEの住む霊界へコンタクトしたが、波長とチャンネルの違いでパスワードは古代ヘブライ語に変換され、司祭の持つ暗黒の書物へ意識を流された。
ごく少数ではあるが、江国と同じように心の奥底に怨恨と欲望を積もらせた人間が暗黒の宇宙に落ち込み、星の流れ落ちる古代文字を見せられ、暗黒の意思に洗脳されて信者になった。
更にダーク司祭は書店の本棚に並ぶ童話に魔文字を移植させ、暗黒の波長に惹き寄せられ、入店して手に取って立ち読みした若者が異常をきたした。
世界がモノクロームに塗り潰されるとは人間の視覚からカラーを失わせ、暗黒の信者を増やし、『禁断の書』にエネルギーを蓄えて魔王をこの世界へ呼び寄せる事であった。
『面白い。モノクロームに見える……』
五条駅前の本屋で立ち読みをし、童話の緑色の表紙が黒く変色し、魔文字が瞳に映って動き出すと、店内の景色が薄れてカラーが白黒に見えてゆく。
しかも手引書の魔文字が腕に這い、顔面まで移動して皮膚に潜り込んでいるが、若者は超常的な高揚感に笑みを浮かべ、手引書をバッグに忍び込ませて店を出た。
その時、五条駅に快速電車が到着し、改札を出て駅前の通りを歩いていた連たちに囲まれて捕まった。
「その本をどうするつもりだ?」
連が鞄に入れたクリップで留めた手引書がピクッと反応したのに気付き、本屋から出て来た若者が怪しいと感じたのである。
「関係ねーだろ。いきなり何すんだよ」
「万引きでしょ。その本を返しなさい」
「危険なんです」
「目を覚ませ。魔界から抜け出せなくなるぞ」
文子と順也と久美子が若者を押さえ付け、連が手引書を奪ってクリップで留めると、景子先生が本に挟んであった売り上げカードを持って店に入ってレジで精算した。
「あの若者が代金を払い忘れたので、私が払います」
店員は通りの騒ぎに驚いたが、景子の切実な緊迫感に圧倒されて精算を済ませ、呆然と立ち尽くす若者を置いて去って行く連たちを店先で見送る。
「ふん、もう手遅れなんだよ」
若者はそう呟いて逆方向へふらふらと歩き出し、モノクロームに見える空と街の風景を眺めて笑みをこぼし、頬に薄っすらと魔文字が浮き上がるのを店員が見て慌てて店の奥へ退き、別の店員が声を掛けた。
「どうしたの?」
「分かんないけど、怖いよ」
田代雅志は大学受験に失敗し、バイト先で問題を起こして鬱屈した生活を送り、エディバーの黒い本を閲覧して駅前の本屋で暗黒の手引書に出会った。
この様に魔文字に触れ、洗脳された信者は五条市湊川町を中心にして増え始め、ダーク司祭と共に世界を暗黒に染めようと集結し始める。
「これからもっと面白くなる……」
田代はその予感に感動して笑顔で通りを進み、頬の魔文字は消えていたが通行人が気味が悪がって避け、下水溝から現れた一匹の黒い蛾が田代の頭上をヒラヒラと舞って消えてゆく。
『ghost』
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ごく少数ではあるが、江国と同じように心の奥底に怨恨と欲望を積もらせた人間が暗黒の宇宙に落ち込み、星の流れ落ちる古代文字を見せられ、暗黒の意思に洗脳されて信者になった。
更にダーク司祭は書店の本棚に並ぶ童話に魔文字を移植させ、暗黒の波長に惹き寄せられ、入店して手に取って立ち読みした若者が異常をきたした。
世界がモノクロームに塗り潰されるとは人間の視覚からカラーを失わせ、暗黒の信者を増やし、『禁断の書』にエネルギーを蓄えて魔王をこの世界へ呼び寄せる事であった。
『面白い。モノクロームに見える……』
五条駅前の本屋で立ち読みをし、童話の緑色の表紙が黒く変色し、魔文字が瞳に映って動き出すと、店内の景色が薄れてカラーが白黒に見えてゆく。
しかも手引書の魔文字が腕に這い、顔面まで移動して皮膚に潜り込んでいるが、若者は超常的な高揚感に笑みを浮かべ、手引書をバッグに忍び込ませて店を出た。
その時、五条駅に快速電車が到着し、改札を出て駅前の通りを歩いていた連たちに囲まれて捕まった。
「その本をどうするつもりだ?」
連が鞄に入れたクリップで留めた手引書がピクッと反応したのに気付き、本屋から出て来た若者が怪しいと感じたのである。
「関係ねーだろ。いきなり何すんだよ」
「万引きでしょ。その本を返しなさい」
「危険なんです」
「目を覚ませ。魔界から抜け出せなくなるぞ」
文子と順也と久美子が若者を押さえ付け、連が手引書を奪ってクリップで留めると、景子先生が本に挟んであった売り上げカードを持って店に入ってレジで精算した。
「あの若者が代金を払い忘れたので、私が払います」
店員は通りの騒ぎに驚いたが、景子の切実な緊迫感に圧倒されて精算を済ませ、呆然と立ち尽くす若者を置いて去って行く連たちを店先で見送る。
「ふん、もう手遅れなんだよ」
若者はそう呟いて逆方向へふらふらと歩き出し、モノクロームに見える空と街の風景を眺めて笑みをこぼし、頬に薄っすらと魔文字が浮き上がるのを店員が見て慌てて店の奥へ退き、別の店員が声を掛けた。
「どうしたの?」
「分かんないけど、怖いよ」
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この様に魔文字に触れ、洗脳された信者は五条市湊川町を中心にして増え始め、ダーク司祭と共に世界を暗黒に染めようと集結し始める。
「これからもっと面白くなる……」
田代はその予感に感動して笑顔で通りを進み、頬の魔文字は消えていたが通行人が気味が悪がって避け、下水溝から現れた一匹の黒い蛾が田代の頭上をヒラヒラと舞って消えてゆく。
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