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第十章・学園での決戦
儀式への招待
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学園の上空で空中潜水艦が蝙蝠と鴉の群れに襲われ、ブリキの外壁に流れる結界のシールドに衝突して蝙蝠と鴉は落下したが、船体も揺れて渦巻く雲の流れに上昇した。
「邪魔な奴らね~」とクルミが文句を言い、他のゴースト職人が機器を操作してバランスを立て直している。
ベランダで洗濯物を干していた主婦が、蝙蝠と鴉がマンションの壁や床にベチャっと潰れるのを見て悲鳴を上げて室内に避難し、他の家屋でも空の異常さと、通りの人だがりを見て戸締りを始めた。
空中潜水艦を運航するゴースト職人はスクリューの故障を恐れてこれ以上学園に近付くのを諦め、四人のゴーストを学園に降下させた。
「これ以上は危険だ。ここでハッチを開けるわよ」
空中から至近距離でエネルギー波を送った方が異次元プリンターのパワーは増すが、クルミは雲の上で待機する事にした。
「四人のゴーストだ」
フクロウのペンが連の肩の上で空を見上げ、スカイダイビングのフォームで学園の校舎に剣と盾を持つゴーストが降下するのを教えた。
「こっちも中へ入るか?」
連と文子が並んで前を歩き、その後ろに順也と久美子と景子が横並びになり、校門の100メートルほど手前で止まって様子を窺う。
「変な真似をしたら、警察を呼ぶ」
順也と久美子がスマホを手にして画面を見せて叫んだが、洗脳者は遠巻きに見ているだけで襲って来る素振りはなく、学園の塀に並んで人垣を作り、アイコンタクトをして通行人を選別している。
「見て、追い返される者もいる」
「チケットは?」
「レン、顔パスかも?」
何も知らずに路地から迷い込んだカップルが追い払われているが、数人に囲まれて校門へ案内される家族もいて、景子が子供を見て驚いて早足で歩き出す。
「健吾くんだわ」
「景子先生。誰ですか?」
「学園長のお孫さん。ご夫妻は危険を感じて実家に帰った筈なのに……」
連と文子、順也と久美子も景子を追いかけて洗脳者に囲まれた家族へ近寄ると、校内から江国学園長が現れて、夫妻の息子健吾の手を握り締め連たちに微笑みかけた。
「ようこそ我が学園へ」
江国は湊香奈江の暗黒のマスクを被り、景子先生と連たちを手を広げて手招き、その隙に健吾は母親の元へ戻るが、洗脳者が立ち塞がり門外へは逃げられない。
「なぜ、学園に来たのです?」
「母からメールがあって、真実を教えると言われ、この人たちが迎えに来た」
湊洋平が景子にそう答え、道子は不安そうに健吾を抱き寄せている。連たちも校門の中で一緒に洗脳者に囲まれ、江国学園長と対峙した。
「江国先生。僕らも招待されたみたいですね?」
「子供とご夫妻は帰してください。江国先生、何をするつもりなんですか?」
「学園長って言ってくれない?東野連くん。それに景子先生」
江国が真実を教えるとメールしたのは嘘ではなく、本日から自分が学園長に就任し、前学園長・湊香奈江は自分の従者になる。
「暗黒の学園長、江国則子でございまーす」
不要になった暗黒のマスクを頭から剥ぎ取り、額に魔文字の浮き出た真の姿をお披露目した。
「邪魔な奴らね~」とクルミが文句を言い、他のゴースト職人が機器を操作してバランスを立て直している。
ベランダで洗濯物を干していた主婦が、蝙蝠と鴉がマンションの壁や床にベチャっと潰れるのを見て悲鳴を上げて室内に避難し、他の家屋でも空の異常さと、通りの人だがりを見て戸締りを始めた。
空中潜水艦を運航するゴースト職人はスクリューの故障を恐れてこれ以上学園に近付くのを諦め、四人のゴーストを学園に降下させた。
「これ以上は危険だ。ここでハッチを開けるわよ」
空中から至近距離でエネルギー波を送った方が異次元プリンターのパワーは増すが、クルミは雲の上で待機する事にした。
「四人のゴーストだ」
フクロウのペンが連の肩の上で空を見上げ、スカイダイビングのフォームで学園の校舎に剣と盾を持つゴーストが降下するのを教えた。
「こっちも中へ入るか?」
連と文子が並んで前を歩き、その後ろに順也と久美子と景子が横並びになり、校門の100メートルほど手前で止まって様子を窺う。
「変な真似をしたら、警察を呼ぶ」
順也と久美子がスマホを手にして画面を見せて叫んだが、洗脳者は遠巻きに見ているだけで襲って来る素振りはなく、学園の塀に並んで人垣を作り、アイコンタクトをして通行人を選別している。
「見て、追い返される者もいる」
「チケットは?」
「レン、顔パスかも?」
何も知らずに路地から迷い込んだカップルが追い払われているが、数人に囲まれて校門へ案内される家族もいて、景子が子供を見て驚いて早足で歩き出す。
「健吾くんだわ」
「景子先生。誰ですか?」
「学園長のお孫さん。ご夫妻は危険を感じて実家に帰った筈なのに……」
連と文子、順也と久美子も景子を追いかけて洗脳者に囲まれた家族へ近寄ると、校内から江国学園長が現れて、夫妻の息子健吾の手を握り締め連たちに微笑みかけた。
「ようこそ我が学園へ」
江国は湊香奈江の暗黒のマスクを被り、景子先生と連たちを手を広げて手招き、その隙に健吾は母親の元へ戻るが、洗脳者が立ち塞がり門外へは逃げられない。
「なぜ、学園に来たのです?」
「母からメールがあって、真実を教えると言われ、この人たちが迎えに来た」
湊洋平が景子にそう答え、道子は不安そうに健吾を抱き寄せている。連たちも校門の中で一緒に洗脳者に囲まれ、江国学園長と対峙した。
「江国先生。僕らも招待されたみたいですね?」
「子供とご夫妻は帰してください。江国先生、何をするつもりなんですか?」
「学園長って言ってくれない?東野連くん。それに景子先生」
江国が真実を教えるとメールしたのは嘘ではなく、本日から自分が学園長に就任し、前学園長・湊香奈江は自分の従者になる。
「暗黒の学園長、江国則子でございまーす」
不要になった暗黒のマスクを頭から剥ぎ取り、額に魔文字の浮き出た真の姿をお披露目した。
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