のんちゃんシリーズ 【のんちゃんのおるすばん】【のんちゃんのふしぎなぼうけん】

零兆

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のんちゃんとミリオのふしぎなおるすばん

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あるひ、のんちゃんはおうちのほんだなから、いままで見たことのないふるいえほんを見つけました。タイトルは『もりのせかいのおるすばん』。ページをひらくと、どこからか「やっとみつけたよ……」という小さなこえが聞こえてきました。

「だれ……??」

のんちゃんがびっくりしていると、えほんの中からキラキラとしたひかりがあふれだし、ちいさなようせいがぴょこんととびだしました。

「こんにちは、ぼくはミリオ。えほんのせかいからきたんだ!」

のんちゃんは目をまんまるにして、「え、え、えほんからようせいが!?」とおおさわぎ。

ミリオはニコッとわらって言いました。

「じつは、ぼくのおしごとがあって、すこしだけ“もりのせかい”をはなれなきゃいけないんだ。でも、だれかにそのあいだ、ぼくのおうちを見はっててもらいたくて……のんちゃん、たすけてくれない?」

「おるすばん!? のんちゃん、おるすばんのプロだよ!」

胸をどーんとたたくのんちゃん。ミリオはうれしそうにうなずいて、「ありがとう!じゃあ、えほんをもっとめくって!」といいます。

のんちゃんがページをめくると、まるでかぜがふいたように、ふわっとまわりの景色がかわっていきました。

気がつくと、そこは色とりどりのきのこがはえたふしぎなもり。「ここが“もりのせかい”だよ」とミリオが言いました。

「じゃあ、ちょっとだけ行ってくるね。すぐにもどるから、そのあいだよろしく!」

そう言ってミリオはひかりのなかへ飛びこんでいきました。

「よーし! のんちゃんにまかせてっ!」

ふしぎなせかいでのおるすばんが、いま はじまります――!

「…ここが、絵本の中の世界なの?」

ふわっと軽くなった体で、のんちゃんが降り立ったのは、お花のようなページが何枚もめくれてできた、不思議な丘の上。
空はくるくる絵の具みたいに色が変わり、風はまるで音符を吹き鳴らすように通り過ぎていきます。

「ようこそ、絵本の国《パージィ・ワールド》へ!」
ミリオがくるんと宙返りして笑いました。
「ここには、たくさんの『おはなしの住人』が暮らしてるの。でも、ちょっと困ったことがあって…」

「え? こまったこと?」

「うん。ページを守る“ことばの番人たち”が、突然いなくなっちゃったんだ」
「このままだと、お話がバラバラになって、世界が消えちゃうかもしれないの」

のんちゃんは、きゅっと眉を寄せました。
「それは……たいへん!」

「でね! ミリオは今から『番人たち』を探しに行かないといけなくて…そのあいだ、このページを、のんちゃんに守っててほしいの!」

「なるほどねっ」
のんちゃんは胸を張って、にっこり。

「のんちゃん、おるすばんのプロだもん! まかせて!」

ミリオはほっとした顔で、「ありがと!」とぴょんと跳ねると、光の羽を広げて遠くの空へ飛び立ちました。

ぽつんと残されたのんちゃんの前に、急にページがめくれて、小さなおうちがぽこっと現れました。
ドアには「ようこそ のんちゃんへ」とクレヨンで書かれています。

「わあっ、ここが…のんちゃんのおるすばん基地?」

そうつぶやいて、ドアを開けたその時でした。

――ガッシャン!!

いきなり、隣のページからとんでもない音が!
びっくりして飛び出したのんちゃんの目の前には、ぐるぐる目をまわすロボットねずみたちが大行進!

「おるすばんって…やっぱり、じっとしてるだけじゃないのねぇ~!」

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