百色学園高等部

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体育祭イベント

代理って、荷が重すぎぃ

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「そのため、緊急出場として、生徒会のメンバー代理で桜河唯利くんに走ってもらいましょー!!!」


という、コメンテーターというか、アナウンサーとか、どっちなんだろーってそれはどうでもいい!!

そんな事を言われて、

呆然としてたら、いつの間にか救護班によって腕にいた先輩は取り上げてられていなくなってて、


生徒会メンバーがいる所に放り出されていた。



あ。どうも~桜河唯利です~。
よろしくお願いします~
いやぁこちらこそ~



うん。挨拶は大切。




どうもどうも~
イケメンですね~
生徒会長~??あ、天音くんのお兄さん…???俺桜河唯利って言います~天音真斗君の同室者です~お世話になってます~(わー。雰囲気似てる~)



「じゃあ、君には次走ってもらうね」って言われて、

待って、俺に拒否権は??

なんてやっと我に返ったけど、すでに遅し。

バトン代わりの、生徒会ってかかれたたすきをかけられてしまっていた。


くそっ



こうなったらどうにもなれっ



箱に手を入れて~
紙をとって~
ジャーン♪

お題『三ヶ国語を話せる人』

俺、それは俺!!!
え、自分じゃダメ??


あ、でも、この学校は結構多国籍多いからいけるか。

俺の知ってる人で話せるのは明海先輩…………ダメだ、足手当て中だから連れ出せない。
なら、三藤くん!!
英語が話せて、今フランス語一緒に習ってるし!!!


俺らの連合がいる席に行く。



「三藤くん~」



「三藤??今いないよー」


え、うそ~ん。

そんなぁ…


俺の知ってる人ってそんなに多くないんだよ…



キョロキョロ周囲を見渡す。

「あれ、天音くんじゃん」

隣の連合を見ると、同室の天音君。


俺の顔を見た瞬間、嫌そうな顔をした。
俺は逆ににんまり



すぐにかけよって、腕を掴む


「やめっ。はなせっ」

そんな事言ったって、離すわけないじゃん。

「いいじゃん、友達でしょ~こっちこっち~」



周囲の人がいっぱい見てるよぉ~早くしてくれなきゃ、俺が皆に恨まれちゃう~うるうる



「なんで俺が…………あーわかったって、くそっ」







「やったーさっさと終わらせよー」

って、天音くんを引っ張ってトラックの中へ

「これはこれは、先ほどのユイリーンさんですね~」


違うって、まって、その呼び方やめようよ、ねえ。

「お題は~三ヶ国語話せる日本人ですねでは、三ヶ国語で自己紹介お願いしま~す」


天音くんが少し緊張した顔で、マイクを受けとる。
うん。わかるよその気持ち。

「俺の名前は天音真斗です。My name is Mato Amane. Je m'appelle Mato Amane.」

「おお~これは生徒会長の弟さんですか!!いい発音ですね~合格でーすっ」

やったー。これで席に……


「代役ありがとうねー最後の皆が走り終わるまで、選手としてそこにいて~」



えぇ~


…………うぃ(フランス語で了解の意味だよ………)。



あかん。生徒会の先輩方に捕まってしもうた。これは逃げられへんわ……




最後の退場の時に、皆で手を振って、


「だんちょぉぉ~」
「チアリぃぃ」
「生徒会長ぉぉぉ」

っていう感じの先輩達のコールを聞きながら、


途中で
「ユイリーン~」

っていう声も聞こえちゃって、


先輩達の真似して、

「応援してくれてありがとう~」
って、手を振って投げキッス💋笑笑
ちょっとふざけちゃった笑笑
もう恥ずかしさなんか吹っ切れて、なんかいい気分だったんだもん。

そしたら一気にざわってしたんだけど、
真っ赤になって両手顔に当ててる人とか、くらくら失神しそうな人とか…………


「ありゃ、みんな熱中症かな。暑かったよね」
って、隣の天音くんにも言ったら、無言で返された。そして、天音くん得意の半眼。


…。まて、今無視されたのっ俺っ。




違うか。俺の肩叩いて、ため息。



…………なんだね。天音くん。
言いたいことあるなら口に出して教えてくれないと俺バカだからわからんよ。








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