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夏イベ
海だ~!!
しおりを挟む海だぁ~!!
やっば、海だよ、海!!
って言いながら、はしゃぐ俺
そう、海!!
生徒会の夏合宿!!
つーか、お泊まりかい、
海に来た!
ざざ~ん…………ざざ~ん…………
っていう音が良い感じぃ~
水着着て、
ビーチサンダル履いて、
砂をスタスタ歩くのも良い感じぃ~!!
レジャーシートしいて、パラソル皆で開いて、陣地とるのも忘れない。あと、椅子みたいなやつ!!
こういう準備の時間も楽しいよねー
蓮先輩はサーフボードも持ってきてる!
かっけー。
俺は帽子とサングラスと飲み物…………
なぜか、生徒会長達に、サングラスや帽子持ってけって言われた、なんでだろ、できるだけ顔見せないようにって言われたけど、やだよ、俺、へんな日焼け跡つくるの…………
メガネの形とか勘弁よ?
俺、肌白いからへんな感じになりそ…………
って思いながら俺の身体を見る
…………、まー。筋肉はちょっとはついているけど、
白いから、なんかもっと男っぽい感じに生まれてきたかったな~。
ちらっ
うっ……
明海先輩の上半身…………なんか見るのはずい…………
ちらっ
「おー蓮先輩、良い筋肉~」
さすさす…………
「わ~かたい~」
「おいっ、唯利っくすぐったいって、」
なんて言ってる蓮先輩、
まんざらでもなさそうな顔をしてる…だって、胸はって、俺のなすがままにされてるんだもん。
くぅっ。
俺ももうちょっと筋肉つけたいー!!
この腹筋とか、背中の線とかもいいわぁ~
あれ、なんか明海先輩の視線が突き刺さる気が…………
「…………こほん」
ううう、はずい、蓮先輩の筋肉がすごすぎて興奮してしまった。
あせあせしてると、
「ね~。どっちにする~?!」
「う~ん、悩むねぇ~………」
っていう声が聞こえてくる。
それなに、
って聞くと、
「これは日焼け止めで~」
「こっちはサンオイル~」
っていう双子先輩。
「俺はサンオイルかな~きれいに日焼けしたいし!」
っていう、蓮先輩。
えっ!!サンオイルで日焼けできるの?
蓮先輩が日焼けしたら男前に……
「ん…………小麦色に、なれ、……る………」
おぉ、累くんも興味あるの??
ちっちゃくて可愛い~って言われる、俺と同類に近いからかな~???
その気持ちはわかるよ、うん!!!
俺だって!
肌が小麦色になれば、少しは男っぽくなれる!
もう、抱かれたい、とか、姫って呼ばれたりしない、ユイリーンっていう女の子っぽいあだ名で呼ばれたりしないよねっ
って、脳内で俺が綺麗な小麦色の肌になってるのをイメージしながら、うんうん、ってうなずいて、スッとサンオイルに手を伸ばしたら、
「唯利はこっちな」
って、日焼け止めの方を渡される。
へっ!?
なんでっ!?
横みると、
累くんも
「…………僕、…………も…………」
って自分から日焼け止め塗ってる、
「え、やだやだ、俺は、焼きたい!肌!!小麦色になるのっ!!!」
って、抗議したら、
「…………っ(そんな、うるうるした目で俺をみないでくれっ)」
ありゃ、無言で目をそらしちゃった…………けど、サンオイルは渡してくれない
だけど、横から声が入る。
「ゆい…………が……日焼け、する…………と、水ぶくれ…………でき…………かも………」
へっ!?
水ぶくれっ!?
「確かに~。日焼けってやけどの一種だからねぇ~」
「ユイリーンが日焼けしたら、真っ赤になって~」
「日焼けがひりひりで、」
「悪化すると水ぶくれになって、」
「皮がむけて、」
「「こ~んなになっちゃうよぉぉぉ!!!」」
って、二人で舌だして俺に向かってベロベロして見せる。
「…………日焼け止めください…」
くそっ。
さすがにそれは怖い…………
確かに、確かに太陽光で肌が痛い気がしなくもない気がする
それに、目もちょっと眩しいかな…………青いこの目のせいかな??
ちょっとしょげながら、
一人で塗り塗りする。
顔…………
腕…………
お腹…………
脚…………
はっ。背中っ
難しい…………
後ろに手をまわして、うーーーー。
「手伝ってあげましょうか?」
後ろから声が聞こえる
やった、それは助かる!
「えっ良いんですかー。お願いします~」
って元気よく振り向くと、明海先輩が➰
きゃん。
見ないように意識してたのにっ
明海先輩の上半身ちらって見えちゃったよ、
顔も恥ずかしくて見にくいよっ
どこみれば良いんだよっ
視線のやり場に困ったから、
ぱんっと背中をむけて、右手で俺の髪の毛をちょっと持ち上げて、
「お、願いします…………」
って、ちょっと横に顔をむけて振り向いた格好で頼む
「…………っ、はい…(色っぽいすぎです……!!!)」
小さな、先輩の低い声が耳の後ろで聞こえて、ぞわぞわする。
「ひゃっ………」
「冷たかったですか?」
「いや、ちがくて、他の人に触られるとくすぐったいと言うか…………」
明海先輩の手が、というか指が、さらさらと俺の背中に触れる。
右に、
左に。
上に、
下に。
なんかぞわぞわして、身じろぎしないように固まっていなきゃって、真剣に思った。
次第に違和感もなくなって、リラックスしていく。
明海先輩の手が気持ちよく感じて、
この人と一緒にいると、居心地がいいな~なんて思えてくる。
不意に
「終わりましたよ」
ってささやかれる。
そんな声も心地よくて、
まだ微睡みの中にいるようで、
「はい……ありがとうございました…………」
ちゃんとお礼言ったと思うけど、
先輩に聞こえたかどうかわからない
自分でなにいったのかもあんまり覚えてなかった。
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