百色学園高等部

shine

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夏イベ

ナンパじゃないっすよ、

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生徒会メンバーで海でひとしきり遊んで、




でも


俺、なんか最近体力減ってきたらしくて、ちょっと休憩。




泳ぐのって体力いるんだよ、水の流れにそって遊ぶのはまだ良いんだけど、逆らうと、もうダメ。



さっきちょっと波に飲み込まれたとき、くらってきたから、さすがにやべーわ…………って危機を感じた。



まあ、ないと思うけど、もし海泳いでて貧血になって溺れたらみんなに迷惑かけちゃいそうだし、それは申し訳ないからね。

つーか、むしろ死ぬよっ。
それやだよっ。


皆は海にいるんだけど、俺は飲み物飲んでくるって言ってちょっと離脱。


海からあがるとき、ぐんって自分の体重を感じる。


海の中は浮力があるからね~陸に行くと急に自分の体重が重く感じるよ~




張り付いた髪の毛をかきあげて、
ぽてぽて砂浜を濡らしながら、皆で陣地をとった所へ向かう。


(ちなみに、この時の唯利の仕草に周囲の人が見とれてた)


なんか周囲から視線を感じるけど、
そんなに俺の金髪とこの肌の色目立つのかな~??


でも今夏休みだし、俺のは地毛だけど、普通に金髪に染めてる人いっぱいいるよね~






砂浜でちょっと休む。

髪のけをタオルで拭いて、ちょっと冷えた身体を暖める。






一人でいたら、

ぼーっと、

遠くを眺めたら、


麦わら帽子が飛んできて




「おっとぉ~」


さすがに目の前を通過されたらキャッチするよね、


帽子が飛んできた方を見ると、

数人の女の子達が走って近付いてくる。



「すみませ~ん。それ、私ので~す」



立ち上がって、サンダル履いて、渡し近くと、






おお、これいったらまずいかな、結構ナイスバディの女の子…………。つーか、お姉さん…………。


その後ろで、他の女の子達が俺を見てざわざわして、互いを見るけど、どうした?

(もちろん、唯利のイケメンさにざわついてるんだけどね)


まあ、いい、なんかちょっと気づついたけど、気にしないふり…………


こういう時こそ満面の笑顔で、


「風が強いからね~気をつけてね~」

って、女の子に手渡す。


そうすると、



「あっ。えっと、センキュー、……ってあれっ、日本語話してるっ!?」


って驚かれる。


うう、俺って見た目で外国人だと思われること多いから、こういう反応されることほんと多いんだよね~俺は日本語話せるのに、頑張って英語で話そうとしてくれたり。でも、英語よりフランス語の方が嬉しいんだけどな~



まあ、でも、こういうのって、なかなかハーフじゃないとこの悩みわかってくれないっていうの知ってるから、

ちょっと傷ついたけど


「うん。俺、日本語話せるよぉ~」


って、明るく話す。


そうすると、さっきまで後ろにいた女の子達が、キャーって悲鳴あげて、さらに俺の方に近付いてくる。

(日本語話せないと思ってたから話しかけられなかったけど、日本語通じるならそりゃ、お近づきになりたいよね)

「えっ、バリバリ日本語話せるじゃん!」

「日本語上手い~」

「ハーフなんですか~??」

話せるって。実際今話してんじゃん。上手いも何も、一応母国語みたいなもんだし…………



「まあね~」

急にグイグイくる女の子達に気圧されながらも、返事すると、さらに押しが強くなってくる


「どことどこの~???」

「日本とフランスみたいなぁ~??」

みたいなってなんだよ、みたいなって!!
自分に突っ込み。


「へ~。その金髪も地毛~???」

「そうそう~」




「触ってもいいですか~」


「ん…………いいよぉ~」


どうしよ、こういう陽キャみたいなお姉さん方、美人だけど、ちょっと怖いんだよね、

どう対応するのが正解!?

まあ、髪の毛くらいはいいけど…………


「じゃあさ、フランス語で何か話せる~??」


「え、やってみて、聞きたい!」

「私も~」


ほら~ハーフあるあるナンバーワン。
何かしゃべってみて。これ、一番よく言われる。
まあ、減るもんじゃないからいいけど

Je m'appelle Yuiriジュマペールユイリ.(俺の名前は唯利です)Je viens à la mer avec mes amis du lycéeジュヴィヤンエラメアヴェックメゼミジュリシ.(高校の友達と遊びに来たんだ~)」

「すごい…………!!」

「なんていったの~??」



ほらね、単にフランス語話しただけなのに。
こんな感じに反応されるのあるある



ん…………とりあえず

「えーっと、俺の名前は、唯利です。と、」

あと、もうひとつの文は


ほんとは生徒会メンバーで海にきたって言ったんだけど、


まー
せっかくだから


「こんな綺麗なおねえさん方に出会えて
嬉しいなぁ~って感じぃ~???」





にこって笑って、

俺も陽キャアピールしとく。


まあ、誉めておけば、だいたい損することはない。実際綺麗なおねえさんがただし。

「きゃぁ~綺麗だって!!!!」


「おにーさーんも十分綺麗だよ~」


笑顔でにぱって笑うお姉さん方。


おー。美人が笑うとやっぱり美人だ~


ってそれより、
男の俺に向かって綺麗とはなんぞや、男らしいなら普通に誉め言葉だけど………



ま、とにかく
この対応で正解だったみたいだ、よかった

「唯利くんって言うんだー」


「君、もしかして高校生~」


「そうそう、高校の友達と遊びにきてんの~」

「あー。もしかして、あそこにいるイケメン集団~??」

海の方をさす人たち。


あんまりよく見えないけど、たぶんそうだとおもう。

やっぱり他の人たちから見ても、生徒会の人達ってイケメンに見えるんだな~


俺が肯定すると、やっぱりきゃ~って悲鳴あげるお姉さんたち。


俺はイケメンって言われるより、綺麗って言われたけど!

俺もイケメンって呼ばれたかったぁ~!!

「そうなんだ~じゃあ、年下か~」


「私たちは大学生なんだ~」




やっぱり年上だよね、

成長すぎてる、ナイスバディ。

直視するのは申し訳ないから見ないけど…………

なんでナイスバディが見なくてわかるかって、

ぐいぐいくる綺麗なお姉さんがた、


いつの間にか俺の腕のとってる。なんか気づいてないのか胸が俺の腕にあたって…。
さっきまで俺の髪の毛触ってただけのはずが…………


女の子が無意識にそんなことしちゃダメだよって注意してあげたいけど、それをいまここでするのは、えーっとセクハラ、じゃなくて、パワハラ、えーっと痴漢みたいな…………あー。日本語わかんない…………







でも、されるがままにしてると後悔することになる。


さらにグイグイされる


「へ~目も青い~」


顔を近づけてみたり



「肌白いね~」

って触ってきたり、


「女の子みたい~」
って。
え、なに、このお姉さん方俺のことからかってる?
もしかして俺、今いじめられてる?

さっきも綺麗って言ってきたり??

「えぇー女の子みたいってひどいよぉ~俺、一応男なのになぁ~」


ちょっと泣き真似。


笑顔で虚勢張ってるけど、別にほんとに泣かないけど、内心俺、本当に泣きそうだよ…………


誰か助けて~
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