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夏イベ
起きたけど…………
しおりを挟む生徒会長合宿2日目
「お、はよ…………ございますぅ………」
リビング降りてって、朝の挨拶
「「おはよー」」
「おはようございます」
「お前、なんか疲れてんなー」
あ、わかる??
そうなんよ、
昨日累くんに抱き枕にされちゃってさー。
あれから暴れてなんとか累くんを横に寝かしたんだけど、
なかなか俺の腕離してくれなくって、
起きたらいつの間にか累くんの足が俺に絡まってるし、
俺に腕巻き付いてるし…………。
累くん、なかなか寝起きが悪くて、アラームなってるのに起きてくれないの。
そしたら誰かが通りかかってきた足音がしてさ、俺、必死に、
「誰かぁ~助けてぇ………来てぇ~!!」
ってヘルプサイン出したの。
最初は部屋が暗かったから、けげんな顔してた会長だったけど、電気つけて俺達の様子見て、…………絶句してた。
そりゃ、そうだよね。
俺もこんなに累くんの寝相がよすぎるとは思ってなかったもん
結局、会長が累くんをおこして、ひっぺがして
そんで二日目。
午前中の予定は観光地めぐり
なんと素晴らしい景色!!
なんと美味しい料理!!
写真とらなきゃ…………!!
…………って思うのに。
あのさ、俺達7人変な格好してんだよ、
相変わらず
皆でサングラスかけて、フードつきの上着か、帽子をかぶってる。
これじゃ写真撮ってもつまんないじゃーん!!!
絶景を背景に不審者集団撮っても面白くないじゃん!!
てか、その前に、
あの、目立っててはずい…………
つーか、
俺がこの7人で、最もヤバイよ。
この7人で、最も俺がヤバイよ?
この7人で、俺が最もヤバイよ?
(どれが文法的に正解??誰か教えて涙)
俺の格好みた生徒会長が、髪の毛縛って帽子のなかに隠せって。帽子も目深にかぶれって。サングラスも無駄に大きいの。マスクブカブカだし。
えーーー。
も…………。
ダサい~~~~。
顔あつい~。
スーパーの時みたいになったらそりゃ困るから我慢するけどさぁ…
かいちょーとかは当たり前って顔してるし、
双子先輩方はお揃いの服着て嬉しそうだし、
累くんは一眼レフ…だか知らないけど、結構良いカメラ持ってウキウキしてるし、
この格好に不満あるのは俺くらいなんだろうな…………
って思いながらダサいファッションと戦ってた俺。
途中途中電車やバス使ってたとはいえ、炎天下を歩いたりしてる。
目の前がくらくらしてきた。
うーん、別に視界が黒くなってるというわけじゃないんだけど…………別に見えるんだけど…………
こう、左右にぐるぐる回転するというか。
平衡感覚がわからん~
ちゃんと真っ直ぐ歩いてるのかな~
足はちゃんと歩いてる感覚があるけど、視界がおかしい…………
どっかにつかまろうかな~
先輩とかの腕とか、てきとーに理由つけて掴ませてもらおうかなー
なんて思って、
目の前を歩いてた累くんに、
「あついね~」
って肩に手を置いたら、
累くんの体がゆらゆら揺れて、
ぼすんって感じに俺に寄りかかる体制になって、慌てて受け止める....
「どど、どうしたの…………!?」
どうしよ、俺、何かしちゃったかな??
俺が肩触ったせい…………??
ぉぉお~!!ごめんよ累くん!!
って思ったら、
「ゆい……僕…………頭、くらくら…する…」
って力が抜けきったような声で言う。
その言葉を聞いた先輩達がすぐさま反応する。
「顔、赤くない?」
「顔、あついよ??」
「「熱中症じゃない?」」
「それなら体を冷まさないとですね」
「とりあえずマスクと帽子外せ。」
って、ちょっとドタバタした。
累くんが顔の装備品を外してわたわたしてたら、
なんか周囲の人が
うちわ貸してくれたり、
未開封のポカリくれたり、
冷えピタくれたり、
塩レモン飴くれたりした。
日本人って親切だよね~。
お礼言って、近くの喫茶店に累くんを運んで、休ませる。
お店の人が、すぐに凍ったペットボトルと濡れタオル持ってきてくれた。やっぱり日本人、こういう時ほんとに優しいよね…………。
そういえば、俺の視界もいつの間にか通常運転してた。
さっきの、俺も軽い熱中症だったのかな?
涼んですっきりしたから、やっぱりそうなんだと思う。いっぱい水飲んでおこーっと。
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