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百華祭
眠い
しおりを挟む百華祭の準備が始まって。
学校中すっかり浮き足立ってる感じになってる。
体育祭の時みたいに、
髪の毛カラフルに染めてる人がいたり。
というか、勉強よりも放課後の学園祭準備を楽しみに学園に来てる感じの人もいるみたいだし。
なんとなく、普段の学園よりも騒がしいんだ。
けど、
そんななか俺は……
「……ぉ……ゆぃ……ぉぃ……」
……???なんだ?
なにか聞こえ……「おい!!!!起きろって!」
「わわわわっっ!!!」
慌てて、飛び起きる俺。
そして、
「もぅ……何度も呼んだんだぞ?」
目の前に、三藤くんのドアップが。
おぉ……寝起きにイケメン拝めるなんて、なんて素晴らしいんだ!!
「バカなことを言ってないで起きろ。もう放課後だぞ?」
あきれたような顔もイケメンなんだが、気づいてないな?こんにゃろ~
クラスの皆は三藤くんの顔に見とれてるんだよ
(違います、寝起きの唯利の顔に目を奪われてました)
「あはは……毎回起こしてくれてありがと~三藤くん大好き~♡」
「お前、最近よく寝るよな」
俺のハグをさらりとかわしつつ、
(ここでクラスの皆は三藤くんの事を羨ましそうに見てました)
心配そうな顔で俺の顔を覗き込む三藤くん。
そう、最近俺は寝ることが増えた
原因はわかってる。
あれだ。
最近、薬をかえた。
変わった。
なんで変わったんだっけ~
ま、とりあえず
前より、量が少なくなったんだ。
だから、薬の時間が楽になった。
個包装の薬たくさん開けるのめんどかったし、どの薬が何錠で、どの薬はお昼はなしとか覚えるの大変だったから。
って、そういうのは
別にいいんだけど……
けど、なんか、そのせいだと思うんだよね
薬飲むと、すごく眠くなる。
夜はいいんだよ?寝るだけだから。
でもねー……朝と昼がつらい。
特に授業中。
お昼ごはん食べ終わったあと、薬がききだしたころが一番ねむくなっちゃって、
我慢するんだけどね……。
授業中、何回か寝落ちして、気づいたら、休み時間に三藤くんに起こされちゃってさ。
なんか、三藤くんがすごく優しくて、
「体調悪いのか……??なんか顔青いぞ?保健室行くか??連れてこうか??」
って、お姫様抱っこまでしてくれちゃいそうに……
……なると、クラスのなかで悲鳴が聞こえるし笑笑
そこは、必死に断るんだけど……
(だって、三藤くんみたいなイケメンにそんなことされちゃったら、俺、三藤くんのファンにうらまれちゃうじゃん!)
「ほら、食欲の秋、睡眠の秋って、いうじゃん!ごはん食べると眠くなっちゃうんだよ~」
って、言い逃れてる。
薬飲んでるからって、言いたくないからさ。
ほら、言ったらなんか三藤くんはすごく心配してくれそうだし。面倒見がすごくいいから。
貧血ごときの薬で、そこまで心配かけたくないし、三藤くんなら心配してくれそうだし……
たいしたことないのに……
ん~
にしても、
このままじゃ、ダメかな~
ダメだよなぁ~……
なんか先生達は俺の病気の事を知ってるみたいで、結構気を使って起こさないでくれてたり、
体育の時間も、俺がしんどいな~って思ったら休憩していいって言ってくれたり……
でもさ、授業でてなきゃ、
俺の成績が……あぁ……心配……!
学費はおじさん達にだしてもらってるわけだし。
申し訳ない……
なんか仮眠とるのによい場所探しておこうかな……?
仮眠とると、結構よくなるから、
昼休みあたりから我慢できなくなるし、
ごはん食べたあと、少し寝て、そっからまた授業に行けばいいんじゃないかな??
空き教室とかないかな?
使ってない音楽室とか、理科室とか
次の時間移動教室で使わないところとか探しとこ……
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