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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第805話 迷宮都市 地下16階・地下12階&摩天楼ダンジョン(31階)&結界魔法のLv上げ 2
どう説明しようと焦っている間に、茜が口を開いた。
「子供達の自衛手段を考えると言っていただろう? 樹おじさんに結界魔法を魔石にしてもらうため、警備用の従魔をテイムする序に、摩天楼ダンジョンの魔物から習得したんだよ」
「あぁ、そう言ってましたね。ええっとじゃあ、あの2匹がテイムした魔物ですか?」
少し離れた場所にいたファイト・カンガルーを見つけ、早崎さんが困惑した表情になる。
今までと違う系統の魔物だから、疑問に思っているのだろう。
結界魔法の件は、よく考えたら内緒にする必要がなかったよ。
摩天楼のダンジョンでテイムすると伝えてあるし、子供達に渡す魔石用の魔法を習得しても問題ない。
「はい、ガルボとガルシングです」
名前を聞いた早崎さんが、ぷっと吹き出した。
「お義姉さん、カンガルーとボクシングを掛けましたね」
今回は少し捻ってみた名前の理由を、簡単に当てられてしまった。
誰も何も言わないから、気付いてないと思ってたのになぁ。
早崎さんの言葉に皆、驚かないから分かっていたんだろう。
でも、テイムした魔物のある特徴には気付いてないみたい。
彼にLv50の恩恵を確認すると、HP上昇とMP上昇の能力が2倍から3倍に増えたそうだ。
Lv100の時は4倍に増えるのかしら?
現在は結界魔法がLv2の早崎さんも、Lv上げに参加してもらった。
1時間後、樹おじさんの結界Lvが2に上がったのを確認して家へ戻る。
魔物をテイムすると言ったからか兄と旭は家にいた。
早速2匹のファイト・カンガルーを紹介しよう。
「沙良ちゃん、カンガルーに見えるんだけど……」
旭は口を大きく開け固まり、隣にいる兄の肩を揺さぶっている。
「大丈夫だ、俺にもカンガルーに見える。しかし、雄しかテイム出来ないんじゃないのか?」
お腹に袋があるファイト・カンガルーを見るなり、兄が指摘した。
そう、この魔物をテイムしようとした一番の理由はそこなんだよね~。
いざという時は、子供達をお腹の袋に入れてもらう心算。
何故か雄のカンガルーにも、お腹に袋があったのだ。
魔物は動物じゃないから同じ生態とは限らないとはいえ、不思議で仕方ない。
「雄だよ? 名前はガルボとガルシング!」
「あぁ……そうか、よろしくな俺は沙良の兄だ」
そう言って兄は2匹と拳をぶつけ合い、少し遅れて旭が真似をする。
「2匹は、どの階層にいたんだ?」
「強い方がいいと思って、99階の魔物にしたの」
「99階!?」
旭は驚いていたけど、兄は茜の方をちらりと見て納得したのか何も言わなかった。
新しい従魔の紹介が済んだので、夕食の準備をしよう。
今日は早崎さんのリクエストを聞き、春巻き・焼売・炒飯になった。
それだけだと野菜が足りないから、青菜炒めも付けようかな?
食事中、樹おじさんに作製してもらう魔石の魔法習得をした話も伝え、結界魔法をまだ覚えていないメンバーと一緒に後日、習得してもらう事にした。
月曜日。
メンバーと異世界の家へ移転すると、庭にルシファーがいた。
もう依頼を達成したのかと思い、青龍の巫女奪還の件は知らないメンバーもいるので小さく声を掛ける。
するとルシファーは気まずそうな表情をして、樹おじさんを窺う素振りをみせた。
「巫女は、どこにいるの?」
「それが……。巫女の護衛に魔族の公爵がいて、話し合いでは解決出来なかった」
あぁ、よりによって巫女の護衛に上の爵位の魔族が付いていたのか。
公爵まで、あげておくべきだったかしら? でもこの場合、同じ爵位じゃ簡単にはいきそうもない。
ルシファーへ、青龍の巫女に成り代わり契約の破棄をお願いした人物とは違うだろう。
当時、子爵だったルシファーより上の爵位に依頼するとは、アシュカナ帝国人は魔族をよく利用しているみたいだ。
護衛なら長期に渡り、契約に必要な魔力も多そうだけど……。
しかし困ったな、その上となると魔王しかいない。
「ルシファー、お父さんに頼めるかしら?」
「それは……」
依頼された契約が達成出来ず悔しいのか、ルシファーは口籠ってしまった。
樹おじさんに、いいところを見せたかったのもあるんだろう。
こちらもあまり長く待てない案件だから、ここは頷いてほしい。
傍で話を聞いていたおじさんが、ルシファーの肩をぽんと叩いた。
「また、活躍の場はあるわよ」
「すみません……、父を呼んできます」
「ええっと今直ぐじゃなく、夜の方がいいわね。召喚するから待ってくれるかしら?」
私達は今からダンジョン攻略に向かうため、樹おじさんはそう言って彼を返す。
帰還したルシファーの背中は、哀愁漂うものだった。
自分が受けた依頼を父に代わってもらうのは、息子として不甲斐ないと感じるのだろう……。
会話自体は5分程度だったので、メンバーをそう待たせる事もなくダンジョンへ向かった。
樹おじさんは迷宮都市のダンジョンを攻略出来ず午前中暇だから、武術稽古を受けにガーグ老の工房へ寄るらしい。
地下11階で兄&シルバーと別れ地下16階の安全地帯に到着後、2週間振りに会うアマンダさん、ダンクさんと挨拶を交わし子供達の話を併せて伝えた。
治癒術師の3人がいなくても、『MAXポーション』があるお陰で重篤な怪我人は出ず済んだみたいで安心する。
私と茜はハニー達から薬草を回収して、アイテムBOXに入れたガルボとガルシングを紹介した。
ハニーはピコピコと触角を動かし2匹は頭を下げている。
まだ紹介していないメンバーには、子供達と一緒の時でいいだろう。
地下17階の果物を採取したら槍のLv上げをするので地下12階へ移動し、今日はコカトリス(キング・クイーン)相手に無双しようと槍を振るい巣から卵を回収していく。
間違って卵に刺さると困るから、投擲練習はお預けだ。
なんせ一度も魔物に当たった事がないからね!
シュウゲンさんが鍛えた武器は性能がいいので、硬い卵が割れてしまったら大変だし……。
3時間後、地下16階の安全地帯に戻り自宅で昼食を食べたら、樹おじさんを迎えに行き摩天楼ダンジョン31階へ移転する。
2回の攻略を終えたあとはホームにメンバーを送り、父と樹おじさんを連れ再び異世界の家へ移動して、地面に魔法陣を描きルシファーと父親を召喚した。
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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
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これからもよろしくお願い致します。
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「子供達の自衛手段を考えると言っていただろう? 樹おじさんに結界魔法を魔石にしてもらうため、警備用の従魔をテイムする序に、摩天楼ダンジョンの魔物から習得したんだよ」
「あぁ、そう言ってましたね。ええっとじゃあ、あの2匹がテイムした魔物ですか?」
少し離れた場所にいたファイト・カンガルーを見つけ、早崎さんが困惑した表情になる。
今までと違う系統の魔物だから、疑問に思っているのだろう。
結界魔法の件は、よく考えたら内緒にする必要がなかったよ。
摩天楼のダンジョンでテイムすると伝えてあるし、子供達に渡す魔石用の魔法を習得しても問題ない。
「はい、ガルボとガルシングです」
名前を聞いた早崎さんが、ぷっと吹き出した。
「お義姉さん、カンガルーとボクシングを掛けましたね」
今回は少し捻ってみた名前の理由を、簡単に当てられてしまった。
誰も何も言わないから、気付いてないと思ってたのになぁ。
早崎さんの言葉に皆、驚かないから分かっていたんだろう。
でも、テイムした魔物のある特徴には気付いてないみたい。
彼にLv50の恩恵を確認すると、HP上昇とMP上昇の能力が2倍から3倍に増えたそうだ。
Lv100の時は4倍に増えるのかしら?
現在は結界魔法がLv2の早崎さんも、Lv上げに参加してもらった。
1時間後、樹おじさんの結界Lvが2に上がったのを確認して家へ戻る。
魔物をテイムすると言ったからか兄と旭は家にいた。
早速2匹のファイト・カンガルーを紹介しよう。
「沙良ちゃん、カンガルーに見えるんだけど……」
旭は口を大きく開け固まり、隣にいる兄の肩を揺さぶっている。
「大丈夫だ、俺にもカンガルーに見える。しかし、雄しかテイム出来ないんじゃないのか?」
お腹に袋があるファイト・カンガルーを見るなり、兄が指摘した。
そう、この魔物をテイムしようとした一番の理由はそこなんだよね~。
いざという時は、子供達をお腹の袋に入れてもらう心算。
何故か雄のカンガルーにも、お腹に袋があったのだ。
魔物は動物じゃないから同じ生態とは限らないとはいえ、不思議で仕方ない。
「雄だよ? 名前はガルボとガルシング!」
「あぁ……そうか、よろしくな俺は沙良の兄だ」
そう言って兄は2匹と拳をぶつけ合い、少し遅れて旭が真似をする。
「2匹は、どの階層にいたんだ?」
「強い方がいいと思って、99階の魔物にしたの」
「99階!?」
旭は驚いていたけど、兄は茜の方をちらりと見て納得したのか何も言わなかった。
新しい従魔の紹介が済んだので、夕食の準備をしよう。
今日は早崎さんのリクエストを聞き、春巻き・焼売・炒飯になった。
それだけだと野菜が足りないから、青菜炒めも付けようかな?
食事中、樹おじさんに作製してもらう魔石の魔法習得をした話も伝え、結界魔法をまだ覚えていないメンバーと一緒に後日、習得してもらう事にした。
月曜日。
メンバーと異世界の家へ移転すると、庭にルシファーがいた。
もう依頼を達成したのかと思い、青龍の巫女奪還の件は知らないメンバーもいるので小さく声を掛ける。
するとルシファーは気まずそうな表情をして、樹おじさんを窺う素振りをみせた。
「巫女は、どこにいるの?」
「それが……。巫女の護衛に魔族の公爵がいて、話し合いでは解決出来なかった」
あぁ、よりによって巫女の護衛に上の爵位の魔族が付いていたのか。
公爵まで、あげておくべきだったかしら? でもこの場合、同じ爵位じゃ簡単にはいきそうもない。
ルシファーへ、青龍の巫女に成り代わり契約の破棄をお願いした人物とは違うだろう。
当時、子爵だったルシファーより上の爵位に依頼するとは、アシュカナ帝国人は魔族をよく利用しているみたいだ。
護衛なら長期に渡り、契約に必要な魔力も多そうだけど……。
しかし困ったな、その上となると魔王しかいない。
「ルシファー、お父さんに頼めるかしら?」
「それは……」
依頼された契約が達成出来ず悔しいのか、ルシファーは口籠ってしまった。
樹おじさんに、いいところを見せたかったのもあるんだろう。
こちらもあまり長く待てない案件だから、ここは頷いてほしい。
傍で話を聞いていたおじさんが、ルシファーの肩をぽんと叩いた。
「また、活躍の場はあるわよ」
「すみません……、父を呼んできます」
「ええっと今直ぐじゃなく、夜の方がいいわね。召喚するから待ってくれるかしら?」
私達は今からダンジョン攻略に向かうため、樹おじさんはそう言って彼を返す。
帰還したルシファーの背中は、哀愁漂うものだった。
自分が受けた依頼を父に代わってもらうのは、息子として不甲斐ないと感じるのだろう……。
会話自体は5分程度だったので、メンバーをそう待たせる事もなくダンジョンへ向かった。
樹おじさんは迷宮都市のダンジョンを攻略出来ず午前中暇だから、武術稽古を受けにガーグ老の工房へ寄るらしい。
地下11階で兄&シルバーと別れ地下16階の安全地帯に到着後、2週間振りに会うアマンダさん、ダンクさんと挨拶を交わし子供達の話を併せて伝えた。
治癒術師の3人がいなくても、『MAXポーション』があるお陰で重篤な怪我人は出ず済んだみたいで安心する。
私と茜はハニー達から薬草を回収して、アイテムBOXに入れたガルボとガルシングを紹介した。
ハニーはピコピコと触角を動かし2匹は頭を下げている。
まだ紹介していないメンバーには、子供達と一緒の時でいいだろう。
地下17階の果物を採取したら槍のLv上げをするので地下12階へ移動し、今日はコカトリス(キング・クイーン)相手に無双しようと槍を振るい巣から卵を回収していく。
間違って卵に刺さると困るから、投擲練習はお預けだ。
なんせ一度も魔物に当たった事がないからね!
シュウゲンさんが鍛えた武器は性能がいいので、硬い卵が割れてしまったら大変だし……。
3時間後、地下16階の安全地帯に戻り自宅で昼食を食べたら、樹おじさんを迎えに行き摩天楼ダンジョン31階へ移転する。
2回の攻略を終えたあとはホームにメンバーを送り、父と樹おじさんを連れ再び異世界の家へ移動して、地面に魔法陣を描きルシファーと父親を召喚した。
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世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろうでも同時連載中です◇