最強の魔王による転生令嬢を巻き込んだ異世界チート無双計画

1章女神の願い

峠3

　伸び放題の雑草が生い茂る中にぽつんと神社があった。
　錆びや苔が生えた、所々屋根瓦が剥げ、古びた小さな神社。
　
「ここか」

　そこに黒装束の坊主男という姿の謎の男が不気味に笑い、その神社に向かう。
　遠くで不気味な狼の遠吠えが聞こえ、コウモリが自由自在に飛び回り、恐怖感がさらに押し寄せ、鼓動が高鳴る。
　参拝するための鐘が無く、そのまま、段差を登り、障子の扉に手を置き、そして、恐る恐る、開ける。
　　開けると、そこには白い棺が置かれていた。
　周囲を見渡すがそれしかない。
　この棺はかなり大きく、西洋の棺に近い。
　そして、人差し指で、埃を確認していると、文字が見えた。
　
「七魔神王（シチマジンオウ）アロンダイト・ピロロ……見つけたぞ」