時空魔術操縦士の冒険記

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1章魔戦操縦士学院

15話企み

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タイター先生が現れる。


「よくやったアル……後は先生に任せろ」

「……お願いします」

 ロンが疑問をタイター先生にぶつける。

「大惨事が起こった原因は白騎士の故障ですかな?」

「技術者が入念にメンテし昨日運ばれてきたばかり、それは考えられない」

「じゃ……どうして」

 誰か故意に白騎士に何らかの細工をした可能性がある。
 思い当たる人物はいる。
 だが目的は何だ。
 誰かを狙った?
 リオラ等が怪我をした。
 本来ならマシュの順番だった。
 マシュか?
 いや、六体白騎士が手当たり次第に生徒を狙い暴走したことから特定の人物を狙った犯行ではないはず。
 タイター先生も顎に手を触り、何かを思考中。
 

「今日は授業終了だ。その後の授業は中止と皆に伝えろ」

 もし故意に誰か傷つけることをしたならば許すことはできない。
 傷つけられたのがクラスメートであり、寮仲間であり、友達であるならば、尚更だ。
 マシュも普段の様子とは違い苛立っている。
 アイリスがリオラを連れて魔法闘技場から出て行った。
 俺は躊躇いがちに言葉を発する。

「先生……」

 タイターは言葉を遮り、安心の言葉を掛ける。

「もう大丈夫だ」

 後の事は先生に任せることにしようということになった。
       
      *

    保健室。
 既にアイリスと保健室の女先生の治癒魔法のお陰でリオラの背中は大事には至らなかった。
 白衣を着用し、胸元が開いた、魅力的な先生だ。
 名はマベル先生。年齢は30代ぐらいだろうか。
 艶のある黒髪を掻き分けて、大きめな【MC】画面に何かをスティックで入力した後、俺達の方を振り向いた。

「リオラさんは目立った傷はないし大丈夫よ。みんなもう帰っていいわよ……」

「良かった」

「ですな」

「無事で何よりね」


「ほんま良かったわ」

 カバーニも腕を組み頷く。
 お前は一体何をしていたんだ。
 先程問い詰めたところ、白騎士が暴走し始めた時に先生を見つけようと観客席に颯爽と跳んだの良かったが。
 こいつの脚力に驚きすぐさま、先生を呼んでくれると思っていたが。
 跳んだと同時に運悪く柱に激突して、気絶し、起きた時には既に俺達は闘技場にはいなかったので、急いで追いかけてここに今至るそうだ。
 何ともこいつは哀れ、なんともぽんこつな奴だ。
 すると後ろの白のカーテンが開かれ、リオラとアイリスが現れる。
 思った以上にリオラは元気だった。
 表情も明るく。
 肩や腕、足は動かせるようだ。
 リオラの制服姿の華奢な身体が更に小さく見え、今にも消え入りそうだ。

「ごめんねっ……みんな心配かけちゃって」

「謝る必要はないです」

 アイリスは首を左右に振る。

「さあ寮に帰りましょうよ」


             *


「おぉ! ちゃんと金は入ってるな」

「ヒヒヒヒヒヒ」

「遊べるぜ」

 その人物らの前に立ちはだかった。

「お前ら? 何している?」

 振り向き驚きの表情をする三人組。
 赤髪の男。Fクラスのマルクス。
 茶髪のヒョロガリ犬男。同クラスのバルト。
 出っ歯が印象的鼠男。同クラスのエルソン。

「何しに来た!!」

 マルクスは慌てて【MC】を落とす。

「さっきの白騎士の暴走何か知ってるな」

「知らねーな」

 マルクスは目を逸らし、落ちつかない様子。
 明らかに何かを隠している。
 先程の金がどうとかの会話。
 確かこいつらは魔戦闘技場の倉庫から白騎士を運ぶ係だったはず、その間に何らかの細工はできる。
 明らかにこいつらは怪しい。

「何故そんなに動揺してる?」

「うるせぇ!! 俺が知ってたらどうなるんだ?」

 バルトはナイフを取り出す。
 エルソンも薄ら笑いをしながらナイフを取り出す。

「こっちは三人組なんだぜ!」

「ヒヒヒヒヒ」

 どうやら何か知っているようだ。
 喧嘩は嫌いだが、相手は戦闘態勢。
 こちらも無様にやられる訳にはいかない。

「やっちまっえ!!!」

 マルクスの掛け声と共に、バルトとエルソンはナイフで一斉に俺に襲いかかる。
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