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1章魔戦操縦士学院
17話誠意
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「世界には十魔王族、上流貴族、中流貴族、一般人の身分制度があることは知ってるな……十魔王族は絶大的な権力を……」
魔術学の先生は長々とこの国の仕組みについて力説している。
この学校の教養科目の先生のほとんどは眼鏡を掛けたおじさんばかりだ。
魔戦実技科目になると風貌や性格が変わった先生が多い。
まあFクラスの場合、テキトー人間でどこか恐怖も感じさせる金髪の男がいる。
それは担任であるタイター先生しかいないのだが。さておき白騎士暴走事件から1ヶ月余りに経ってしまった。
その後、マルクスらはタイター先生に洗いざらい吐き、結局ただメールを受け取り、白騎士を運ぶ係の責務を全うしただけと判断され処罰はなかった。
では白騎士に細工したの誰だということになり、現在学校側は白騎士の調査中としているが、難航を余儀なくされているようだ。
たぶん犯人は見つからないだろう。
「キーンコーンカーンコーン」というチャイムの音がニ時間目の魔術学の終了を告げる。
肩が疲れて伸びをする。
まあたいして力作業をしてないのだが、ずっと同じ姿勢というのも辛いものだ。
さて、屋台でジュースや肉でも買いに行くか。
忘れていたがもうさすがに毒入り肉はないだろうな。
そういえばリオラと屋台のおばちゃんにその旨を言いに行く約束をしていたが。
結局約束を果たせていなかったな。
きっとリオラも忘れているだろう。
椅子から立ち上がり、教室を出て、廊下を歩いていく。
後ろから急ぎ足で駆ける音がする。
振り向くと、そこには金髪の少女がいた。
髪を弄りながら、顔を赤らめている、そんな一面に可愛いと思いながらも。
「どこ行くの!?」
「どこって蜂蜜ジュースを買いに行くんだけど?」
「私も行きたいっ」
「おお……行こう」
白騎士暴走事件以降、リオラは俺に良く声を掛けるようになった。
たぶん彼女は助けてもらったことに恩義を感じているのだろうか。
やたら話し掛けてきたり、「体調大丈夫?」などと心配するような言葉を掛けたり。
「恩義を感じる必要はないぞ。それにロン、マシュ、アイリスが頑張ってくれたおかげでもあるんだ」と言ったのだが。
「あの時は本当にありがとう」
あの時とはおそらく白騎士暴走事件の事だろう。
「もう感謝でお腹いっぱいだ」
「でもアル君に何かお礼がしたいのっ」
「いや……大丈夫だって」
「何でも言ってっ」
「何でも?」
雑談してる間に屋台付近に到着する。人は誰もいないようだ。
突然、リオラが俺の胸に飛び込み、見上げる悲しげな瞳。
ここで抱きしめるべきか、また冷たく払いのけるのもどうかと思うし身動きが取れず、咄嗟に出た言葉がそれだった。
「リオラ」
声が裏返り、見つめる双眸。
じっと見つめられると吸い込まれそうだ。
さらに顔を赤らめるリオラ。
「アル君は好きな人いるの?」
俺は抱き寄せる。髪の香りなのか、女の子特有の心地良い匂いがする。
柔らかい感触を感じ、じわじわと生暖かい温もりが身体に伝わる。
「はぁはぁ」と聞こえてくるリオラの息づかい。
この展開はいいぞ、見つめる視線。
その時。
「二人とも何してるんですか?」
少女の声がする。タイミング悪りぃな。
俺達は慌てて離れた。声の主はアイリス。
その後ろにはロン、マシュがいた。
マシュが軽蔑の眼差しを向けた。
「アルが強引にリオラさんを連れ込んだじゃないの……」
「そうじゃなくて」
おいおい純真無垢なアイリスが警戒する目で見ている。
この人変態なんだみたいな目で見てる。
こんなアイリスの表情は見たくない。
俺のイメージがガタ落ち、しまいにはアイリスに嫌われかねない。
「俺は強引に連れ込んだ訳ではない……たまたまこうなったのだ」
不穏な空気が流れる。
この場を切るようにして話題を変えるリオラ。
「みんな集まってどうしたの?」
ロンが返答する。
「CDEFによる魔戦実技大会のことでして」
「私もそれについて話したかった」
春の魔戦実技大会。
魔戦による闘い。
種目は個人戦《ソロ》と団体戦《パーティー》。
個人戦ではそれぞれ生徒のライフが設定され、相手のライフをゼロにすれば勝利。
ライフは受けたダメージの威力で引き算され、団体戦は三人一組で与えられた試練や戦いをし、もちろん個人戦と同じくライフ設定がされる。
そのライフが0になれば、戦闘不能となる。
ダメージ判定については人工知能(AI)または学校側が取り仕切る。
武器や道具、魔術使用可能。
ただし相手を死傷されることは禁止。
参加クラスは1学年CDEFのみ。
個人対戦《ソロ》は全クラスの全生徒参加、団体戦《パーティー》はクラスの代表者のみ、対戦方式はトーナメント制。
一見すればただ魔術大会や体育祭のような物だが、総合成績で最下位を取ったクラスはそのクラスの全員が退学となる。
総合成績とは個人戦、団体戦の成績で判定される。
また団体戦の評価は高くなる。
敗者には罰ゲームとして退学という鬼畜な大会。
何が祭典じゃ! と文句を言いたいところだが。
そのクラスの代表者は責任重大であろう、噂によると退学筆頭はうちのFクラスだそうだ。
学院の大会の順位に賭事をする貴族、一般人が多数いるそうだ。
魔術学の先生は長々とこの国の仕組みについて力説している。
この学校の教養科目の先生のほとんどは眼鏡を掛けたおじさんばかりだ。
魔戦実技科目になると風貌や性格が変わった先生が多い。
まあFクラスの場合、テキトー人間でどこか恐怖も感じさせる金髪の男がいる。
それは担任であるタイター先生しかいないのだが。さておき白騎士暴走事件から1ヶ月余りに経ってしまった。
その後、マルクスらはタイター先生に洗いざらい吐き、結局ただメールを受け取り、白騎士を運ぶ係の責務を全うしただけと判断され処罰はなかった。
では白騎士に細工したの誰だということになり、現在学校側は白騎士の調査中としているが、難航を余儀なくされているようだ。
たぶん犯人は見つからないだろう。
「キーンコーンカーンコーン」というチャイムの音がニ時間目の魔術学の終了を告げる。
肩が疲れて伸びをする。
まあたいして力作業をしてないのだが、ずっと同じ姿勢というのも辛いものだ。
さて、屋台でジュースや肉でも買いに行くか。
忘れていたがもうさすがに毒入り肉はないだろうな。
そういえばリオラと屋台のおばちゃんにその旨を言いに行く約束をしていたが。
結局約束を果たせていなかったな。
きっとリオラも忘れているだろう。
椅子から立ち上がり、教室を出て、廊下を歩いていく。
後ろから急ぎ足で駆ける音がする。
振り向くと、そこには金髪の少女がいた。
髪を弄りながら、顔を赤らめている、そんな一面に可愛いと思いながらも。
「どこ行くの!?」
「どこって蜂蜜ジュースを買いに行くんだけど?」
「私も行きたいっ」
「おお……行こう」
白騎士暴走事件以降、リオラは俺に良く声を掛けるようになった。
たぶん彼女は助けてもらったことに恩義を感じているのだろうか。
やたら話し掛けてきたり、「体調大丈夫?」などと心配するような言葉を掛けたり。
「恩義を感じる必要はないぞ。それにロン、マシュ、アイリスが頑張ってくれたおかげでもあるんだ」と言ったのだが。
「あの時は本当にありがとう」
あの時とはおそらく白騎士暴走事件の事だろう。
「もう感謝でお腹いっぱいだ」
「でもアル君に何かお礼がしたいのっ」
「いや……大丈夫だって」
「何でも言ってっ」
「何でも?」
雑談してる間に屋台付近に到着する。人は誰もいないようだ。
突然、リオラが俺の胸に飛び込み、見上げる悲しげな瞳。
ここで抱きしめるべきか、また冷たく払いのけるのもどうかと思うし身動きが取れず、咄嗟に出た言葉がそれだった。
「リオラ」
声が裏返り、見つめる双眸。
じっと見つめられると吸い込まれそうだ。
さらに顔を赤らめるリオラ。
「アル君は好きな人いるの?」
俺は抱き寄せる。髪の香りなのか、女の子特有の心地良い匂いがする。
柔らかい感触を感じ、じわじわと生暖かい温もりが身体に伝わる。
「はぁはぁ」と聞こえてくるリオラの息づかい。
この展開はいいぞ、見つめる視線。
その時。
「二人とも何してるんですか?」
少女の声がする。タイミング悪りぃな。
俺達は慌てて離れた。声の主はアイリス。
その後ろにはロン、マシュがいた。
マシュが軽蔑の眼差しを向けた。
「アルが強引にリオラさんを連れ込んだじゃないの……」
「そうじゃなくて」
おいおい純真無垢なアイリスが警戒する目で見ている。
この人変態なんだみたいな目で見てる。
こんなアイリスの表情は見たくない。
俺のイメージがガタ落ち、しまいにはアイリスに嫌われかねない。
「俺は強引に連れ込んだ訳ではない……たまたまこうなったのだ」
不穏な空気が流れる。
この場を切るようにして話題を変えるリオラ。
「みんな集まってどうしたの?」
ロンが返答する。
「CDEFによる魔戦実技大会のことでして」
「私もそれについて話したかった」
春の魔戦実技大会。
魔戦による闘い。
種目は個人戦《ソロ》と団体戦《パーティー》。
個人戦ではそれぞれ生徒のライフが設定され、相手のライフをゼロにすれば勝利。
ライフは受けたダメージの威力で引き算され、団体戦は三人一組で与えられた試練や戦いをし、もちろん個人戦と同じくライフ設定がされる。
そのライフが0になれば、戦闘不能となる。
ダメージ判定については人工知能(AI)または学校側が取り仕切る。
武器や道具、魔術使用可能。
ただし相手を死傷されることは禁止。
参加クラスは1学年CDEFのみ。
個人対戦《ソロ》は全クラスの全生徒参加、団体戦《パーティー》はクラスの代表者のみ、対戦方式はトーナメント制。
一見すればただ魔術大会や体育祭のような物だが、総合成績で最下位を取ったクラスはそのクラスの全員が退学となる。
総合成績とは個人戦、団体戦の成績で判定される。
また団体戦の評価は高くなる。
敗者には罰ゲームとして退学という鬼畜な大会。
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