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2章ダンジョンへ向かおう
10話砂嵐百蟻1
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真っ直ぐ進んでいくと群衆がいた。
皆砂の広間に大声やら掛け声を送っているが、次第に驚愕の表情へと変わる。
口を押さえて吐き気を訴える者やその場に崩れ落ちて失神する者。
広間に入るとそこは血の光景だった。
驚愕した。何人かの死体が心臓をえぐられ、倒れていた。
砂の中に頭部だけが埋まってる者や砂壁に血で貼り付けにさせられたヒューマン。
殺戮を行った生物は奇怪な音を立ててザザザザザザザと羽を動かしていた。
巨大な黒蟻。双眸は赤い。
頭を動かす上下左右にぐるり一回転する度に深紅の双眸がぎょろぎょろと見渡す。
膨らみのある頭部、胸、尻。鋭い両刃をガシャガシャと前へ出し、丸み帯びた尻を奇妙に動かし、棘のある金色の六脚で身体全身を支える。
ニヤニヤと笑う深紅の怪物。体長15メートル。
【砂嵐百蟻《タスマニアン・ヒャクアリ》】
皆子供の頃、両親からこう教わった。
こいつに会ったらお前の命はそこで終わりだ、だから絶対に出会ってはいけない生物。
Sランク危険魔獣。レベル200。
まさしくこれは残虐、殺戮、凶暴、残酷、と呼ばれる異世界神《イセカイジン》。
そこらへんにいる陳腐なモンスターとは明らかに異様さが際立っている。
この異世界神《イセカイジン》は間違い無くSランクの古帝《マモノス》に匹敵するだろう。
死体は何匹かの小さな兵隊蟻が地中へ運んでいく。
正直言って俺は初めて見る生物だ。
すぐさま前にいたバンダナを被った男が広間の入口にシールドを張った。
群衆で口論が始る。
「いや……いけると思ったがこれは無理だな」
「うちのギルドは手を引くよ」
「待てよ!! こいつ倒さなきゃ40階層に上がれねんだぞ!!」
「別ルートから行けばいいと思うが!」
「いいや、ここしかねぇよおれら達は!」
「何弱腰になっているだい君は……」
「なんだと!!」
胸ぐらを掴み合いをするバンダナの男ら。
そこへカバーニが割り込み、大声を張り上げる。
「逃げてぇ奴はこっから消えろや!!」
額に皺を寄せるバンダナの男ら。
「なんだこのガキやぁ!!!!」
「何や!!」
カバーニはシールドを抜け、広間へ入って行った。
俺はマシュらに問い掛ける。
「で、どうする? 一応討伐しなくても現状参加した事にはなるし……」
「カバーニが参戦したらパーティーである私達も行かないといけないんじゃない?」
「そうだった……はぁ……よし行こうか」
俺達もカバーニの後へと続く。
幾人かバンダナの男の声がする。
「見かけねー顔だが……新人か? やめといたほうがいいぜ……今回の砂嵐百蟻《タスマニアン・ヒャクアリ》は大きくて凶暴だぞ」
「あっ……行くのか? 頑張れよぉ!!」
そして、景色は変わる。
巨大な砂嵐百蟻《タスマニアン・ヒャクアリ》はヒューマンの頭部を鋭い二枚刃でガチャガチャ食っていた。
深紅の眼光を光らせ、ニヤニヤと笑っている。
見るのも嫌になるぐらいのおぞましい光景だ。
カバーニは魔戦を巨大蟻と戦えるサイズへと具現化し、俺達も同様に具現化する。
闘いの火蓋を切って訪れ、先制攻撃をしたのは蟻。
「ギギギギギギギィィィィィィィ!!!!」
蟻は両刃でカバーニを挟もうとする。
カバーニは大剣で盾に防御、甲高い金属音が鳴り響き、大剣で刃を押し上げて弾き返す。
空中に飛ぶ紅の装甲、闘牛は大剣に力を込めて、炎を点火し、火炎を宿す大剣。
「火炎大剣《インフェルス》!!!!」
急降下して炎を纏う大剣を振り下ろし、蟻の頭部へ確実に直撃した。
蟻の頭部が炎によって焼かれていくが、すぐ消えていく。
カバーニは危険を察知する。
大剣が頭部から抜けないのだ。
どうあがいても抜けない。
どうしてだ。どうしてだ。
不安が押し寄せるカバーニ。
その隙に蟻頭部が一回転して、ぎょろぎょろと深紅の双眸を光らせる。
両刃がカバーニの胸部分をホールドする。
紅の装甲は鋭い刃によって傷を与えるだけでなく、術者魔力を奪っていく。
さらに紅の装甲は軋む音と共に傷から歪みと変わっていき、瞬間、アイリスの銃弾が蟻の胸部分目掛けて発射される。
「カバーニ君即座に離れてください!!!!」
蟻は腹部分に炎の爆発を食らい、アイリスを刃から離してしまう。
即座にカバーニは後方へ退避する。
更に爆発は蟻の全身に起き、蟻の頭から胸から尻まで炎で焼き尽くす。
これは拡散弾。
さらにアイリスは散弾を発射し、完全に蟻の胸へ命中した。
痛みで叫び声を上げる蟻。
「ギャギャャャャャャャャャャ!!!!」
さらに攻撃は止まらないアイリス。
両中型銃から発生する光の魔力。
「光天流星群《ウェルファイド》!!!!」
一直線に発射する光線。
命中。
光線の光が空に反射して、空からも降ってくる光線。
命中。
蟻の叫び声が聞こえ、大規模な煙幕が流れる。
シールドの向こう側からどよめきが起きる。
それも蟻の急所へここまで正確に命中させたのだから。
アイリスの銃の腕前は一流魔戦操縦士《ゴッドハンター》と遜色はない。
皆砂の広間に大声やら掛け声を送っているが、次第に驚愕の表情へと変わる。
口を押さえて吐き気を訴える者やその場に崩れ落ちて失神する者。
広間に入るとそこは血の光景だった。
驚愕した。何人かの死体が心臓をえぐられ、倒れていた。
砂の中に頭部だけが埋まってる者や砂壁に血で貼り付けにさせられたヒューマン。
殺戮を行った生物は奇怪な音を立ててザザザザザザザと羽を動かしていた。
巨大な黒蟻。双眸は赤い。
頭を動かす上下左右にぐるり一回転する度に深紅の双眸がぎょろぎょろと見渡す。
膨らみのある頭部、胸、尻。鋭い両刃をガシャガシャと前へ出し、丸み帯びた尻を奇妙に動かし、棘のある金色の六脚で身体全身を支える。
ニヤニヤと笑う深紅の怪物。体長15メートル。
【砂嵐百蟻《タスマニアン・ヒャクアリ》】
皆子供の頃、両親からこう教わった。
こいつに会ったらお前の命はそこで終わりだ、だから絶対に出会ってはいけない生物。
Sランク危険魔獣。レベル200。
まさしくこれは残虐、殺戮、凶暴、残酷、と呼ばれる異世界神《イセカイジン》。
そこらへんにいる陳腐なモンスターとは明らかに異様さが際立っている。
この異世界神《イセカイジン》は間違い無くSランクの古帝《マモノス》に匹敵するだろう。
死体は何匹かの小さな兵隊蟻が地中へ運んでいく。
正直言って俺は初めて見る生物だ。
すぐさま前にいたバンダナを被った男が広間の入口にシールドを張った。
群衆で口論が始る。
「いや……いけると思ったがこれは無理だな」
「うちのギルドは手を引くよ」
「待てよ!! こいつ倒さなきゃ40階層に上がれねんだぞ!!」
「別ルートから行けばいいと思うが!」
「いいや、ここしかねぇよおれら達は!」
「何弱腰になっているだい君は……」
「なんだと!!」
胸ぐらを掴み合いをするバンダナの男ら。
そこへカバーニが割り込み、大声を張り上げる。
「逃げてぇ奴はこっから消えろや!!」
額に皺を寄せるバンダナの男ら。
「なんだこのガキやぁ!!!!」
「何や!!」
カバーニはシールドを抜け、広間へ入って行った。
俺はマシュらに問い掛ける。
「で、どうする? 一応討伐しなくても現状参加した事にはなるし……」
「カバーニが参戦したらパーティーである私達も行かないといけないんじゃない?」
「そうだった……はぁ……よし行こうか」
俺達もカバーニの後へと続く。
幾人かバンダナの男の声がする。
「見かけねー顔だが……新人か? やめといたほうがいいぜ……今回の砂嵐百蟻《タスマニアン・ヒャクアリ》は大きくて凶暴だぞ」
「あっ……行くのか? 頑張れよぉ!!」
そして、景色は変わる。
巨大な砂嵐百蟻《タスマニアン・ヒャクアリ》はヒューマンの頭部を鋭い二枚刃でガチャガチャ食っていた。
深紅の眼光を光らせ、ニヤニヤと笑っている。
見るのも嫌になるぐらいのおぞましい光景だ。
カバーニは魔戦を巨大蟻と戦えるサイズへと具現化し、俺達も同様に具現化する。
闘いの火蓋を切って訪れ、先制攻撃をしたのは蟻。
「ギギギギギギギィィィィィィィ!!!!」
蟻は両刃でカバーニを挟もうとする。
カバーニは大剣で盾に防御、甲高い金属音が鳴り響き、大剣で刃を押し上げて弾き返す。
空中に飛ぶ紅の装甲、闘牛は大剣に力を込めて、炎を点火し、火炎を宿す大剣。
「火炎大剣《インフェルス》!!!!」
急降下して炎を纏う大剣を振り下ろし、蟻の頭部へ確実に直撃した。
蟻の頭部が炎によって焼かれていくが、すぐ消えていく。
カバーニは危険を察知する。
大剣が頭部から抜けないのだ。
どうあがいても抜けない。
どうしてだ。どうしてだ。
不安が押し寄せるカバーニ。
その隙に蟻頭部が一回転して、ぎょろぎょろと深紅の双眸を光らせる。
両刃がカバーニの胸部分をホールドする。
紅の装甲は鋭い刃によって傷を与えるだけでなく、術者魔力を奪っていく。
さらに紅の装甲は軋む音と共に傷から歪みと変わっていき、瞬間、アイリスの銃弾が蟻の胸部分目掛けて発射される。
「カバーニ君即座に離れてください!!!!」
蟻は腹部分に炎の爆発を食らい、アイリスを刃から離してしまう。
即座にカバーニは後方へ退避する。
更に爆発は蟻の全身に起き、蟻の頭から胸から尻まで炎で焼き尽くす。
これは拡散弾。
さらにアイリスは散弾を発射し、完全に蟻の胸へ命中した。
痛みで叫び声を上げる蟻。
「ギャギャャャャャャャャャャ!!!!」
さらに攻撃は止まらないアイリス。
両中型銃から発生する光の魔力。
「光天流星群《ウェルファイド》!!!!」
一直線に発射する光線。
命中。
光線の光が空に反射して、空からも降ってくる光線。
命中。
蟻の叫び声が聞こえ、大規模な煙幕が流れる。
シールドの向こう側からどよめきが起きる。
それも蟻の急所へここまで正確に命中させたのだから。
アイリスの銃の腕前は一流魔戦操縦士《ゴッドハンター》と遜色はない。
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