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2章ダンジョンへ向かおう
15話装備
しおりを挟むそれから午後ニ時になっても誰一人集まらなかった。
俺は防具・衣服店《ショップ》へ入る。
右側の店舗が衣服店。
色彩豊かな衣服が多い。女性物の服が大半。
下着、水着と数多く取り扱っている。
お客さんも若い女性が多い。
左側の店舗は重厚な鉄筋コンクリートの建物。
防具店。
お客の大半は鎧武装した男やウルフ族の男やリザードマン族の男が大半。
冒険においてどんな衣服を着ようが、戦闘にあまり変化はないが、多少の傷や致命傷を避けてくれる場合があるので、その用心に購入するのだ。
オシャレ感覚で購入する人もいる。
その大半は女性。
する衣服店からアイリスがこちらへ来るように手招きをしている。
女性の視線が入りにくかったが、ここでアイリスらを見失うのも嫌なので促されるままに行く。
そこには金髪の少女リオラが赤い水着を纏っていた
豊かな白肌の胸の谷間から微かな汗が滴り落ち、金髪の後ろ髪を一つに結わせ、身軽な印象を与える。
潤んだ碧眼の瞳は恥ずかしそうに俺を横目で見つめる。
顔を紅潮させたリオラは「どうかなっ? 似合う?」と問い掛けた。
「似合うんじゃないか」
「何その曖昧な返事っ!!」
「似合うし、可愛いよ」
「あ……ありがとう」
次に試着室から出てきたのは黒髪のロングのハーフエルフの少女。
全身鎧姿で仁王立ちだった。
苛立ち混じりにマシュは「何?」と目を細める。
マシュの両側の黒髪から尖った耳が飛び出した。
相当苛立っているようだ。
俺は「何もないけど……」と返した。
「そう」とマシュは言ってそっぽを向いた。
次のカーテンが開く。
おそらくアイリスだな。
瞬間、「え?」
いや、違った。
カバーニ。
お前かよ。
ハイエナ顔はどや顔で俺を見つめる。
パンツ一丁で筋肉質な肉体を俺に見せる。
腕、腰、脚、顔と華麗に魅せる。
最後は雄叫びを上げる。
「おおおおおお!!!!!」
店内がざわめき始める。
女性客が侮蔑の目で俺達を見てるぞ。
俺は咄嗟に「もうやめろ!!」とカバーニを叱責する。
カバーニは舌打ちをして、試着室へと戻って行った。
「なんやねん……」
次に桃髪の少女が顔を赤らめてこちらにやってきた。
幼い童顔の少女には不釣り合いな程の豊満な二つの胸をピンク色の小さな水着で隠している。
細い腹から艶のある肢体までが魅惑的だ。
すらっとした背中から丸みのある肉付きの良いお尻。
アイリスは普段の清楚な印象とは違う妖艶さが全面に押し出された。
アイリスは「似合いませんよね」と悲しげな表情で訊いた。
俺は首を横に振り、「似合うし、可愛い」満面の笑顔で返事する。
アイリスはニコッと笑う。
「ありがとうこざいます!!」
アイリスの隣で怒りの炎を上げたマシュ。
マシュは完全に俺を睨む。
何故この女は俺を睨んでいるのだ。
水着を着たいなら着れば良いだろうが。
突然、女性の叫び声がする。
「キャァァァァァァァァ!!!!」
俺は叫び声のする方を見た。
女性が床に倒れ、泣き崩れ、正面を指差した。
そこへ怒りの女性店員のヒューマンお姉さんが三人現れた。
指差した方向にはパンツ一丁の短髪茶髪の犬顔の男がいた。
仕切り店内を走り回っている。
カバーニだ。
あいつ何やってんだよ。
そう言えば言ってたな、カバーニは山の中で育ったからこういうオシャレなお店に入った事がないと。
あいつはしゃぎすぎだろ。
おっと動き始めたぞ。
女性店員が棒を持ってカバーニを追い掛け回し、必死で逃げるカバーニ。
棚にある服を踏んだり、店内にガラスケースを割ったり、観賞用植木を倒したりと、散々暴れ回っている。
鳴り響く女性の悲鳴。
俺達は黙って見てるしかなかった。
マシュが「なんなのあいつ」と口を尖らせて言う。
リオラも「最悪な気分だよっ」と落胆した表情。
アイリスは無表情で「私はやっぱりあの人嫌いです」
俺は我慢できず、止めに入る。
本当に手の掛かる奴だな。
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