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2章ダンジョンへ向かおう
再来の覇鬼
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その衝撃的な場面に銀翼の装甲、紅の装甲、蒼い魔術の装甲が現れた。三機だった。
ギロリと見る覇鬼ら。
「何これ……」
「と……とにかく他の人達を避難させろ」
「なんやこれは……」
そして灰色の銃撃装甲と白銀の女神装甲は会館の宿泊者やルーキーゴットハンターらを地下へと誘導する。
更に灰色の量産型魔戦が数機、青い色の量産型魔戦が数機、白騎士が二機も出現し、奥からは数十機の砲弾戦車《バルハラ》が待機。
その間にもドラゴンが空中から火を噴き、家々を破壊していく。
一部機体は大規模なシールドを展開し、攻撃を受け止める。
だが、これで何度目か分からない。
いずれはこのシールドも限界くるとは皆は認識していた。
だが、しかしそれよりも非常に厄介な敵が前方にはいる。
上層の異世界神。
600階層以上に生息するレベル600。
SSSクラスの異世界神。
マスタークラスのゴットハンターでも倒す事は難しい。
最強の魔神。
出会えば死を意味する覇の鬼がいるのだ。
皆恐怖と絶望を感じていた。
勝てるはずがない。
一体ならまだしも数体。
「放てぇぇぇぇ!!!!」
若い騎士が高い声で叫ぶ。
数十機の砲弾戦車《バルハラ》の銃口から弾丸が勢い良く発射され、長い孤を描き、空中を突き破る。
どんどん伸びる弾丸の行き先は覇鬼《バーサーカー》、巨人の頭部に命中し、爆発して、黒煙が発生する。
「放てぇぇぇぇぇ!!!!」
次々に放たれる弾丸は空中を斬り、巨人の頭部に命中し、同様に黒煙が舞い、よろける覇鬼。
やったか。
皆に歓声が上がる。
しかし。
「アアアアアアアアアアア!!!!!!」
地獄のような叫び声で皆の表情は奈落の底へ突き落とされた。
黒煙は消え去り、微かに首を動かす覇鬼。
ギョロギョロとどれを食おうか品定めしている赤い両眼。
続々と数機の魔戦は地面に尻餅をつき、崩れ落ち、恐怖で身体が震え、何も出来なくなった。
悲痛な叫び声を上げて逃げ出す魔戦もいた。
デイトナ王国最強と言われる白騎士でも歯をガタガタ震わせ、手足も止まっていた。
戦う事の拒絶だ。拒絶。拒否。
小さい頃から覇鬼《バーサーカー》とは戦ってはならないという教えが脳や身体に染み付いているのだ。
戦うのを止めろ。拒絶しろ。即座に逃げろと。
覇鬼は高い跳躍力で砲弾戦車《バルハラ》の元へ、金棒を振り回して、粉々に破壊する。一掃した。
破壊とはこういうものだと俺達に見せつけるかのように、次々に覇鬼は跳躍して、数機の灰色の魔戦や青の魔戦を潰していく。一掃した。
ただ、固まって、殺されるのを待つ魔戦。
一瞬だった。血飛沫が飛びその都度悲鳴が響く。
「アァ!! アァ!! アァ!! アァ!!」
「やめ……」
「えっ……」
「死……っ」
「あああ……げぇっばばなっ」
狂ったように金棒を魔戦にぶち込み、両足でズドズドズドズドと潰していき、更に真上へ勢い良く跳ぶ、両足で着地し、魔戦を潰す。
ボコボコになった魔戦はガシャガシャと粉々に、操縦士と共に。
それを何回も繰り返し、まさに楽しむかのように。
鼻息で音を取りながら、潰し、次第にぐちゃぐちゃと気持ち悪い音に変わっていく。
それが永遠に続くような気がした。
俺達は黙って見てるしかなかった。
ズドン。
ズドン。
ズドン。
ズドン。
すると一人の男の子が鼻水を垂らしながら、巨人の前に来てしまい、慌てて元来た道に戻るが。
巨人は嗤う。
刹那。
金棒を横に一振りし、子供は消え、血になった。
呻き声すらない、ただの血が残った。
何だこれは。
何だ。
何だ。
何だ。
すると、紅の装甲が横を通り過ぎる。
「アル……お前が行かんのなら……ワイが行くで」
「やめろ……」
お前じゃあいつには勝てない。やめろ。やめろ。
レッドアルバローザは大剣を突き出して、急接近し、覇鬼の頭部に横一閃に振る。
覇鬼は金棒で受け止め、弾く。
レッドアルバローザは隙を窺い、急接近し、懐へ、心臓に突き刺す。
覇鬼の心臓をぐにゃと刺し、貫通する。
覇鬼はレッドアルバローザの快速に驚きの表情。
カバーニは歓喜する。
「どやぁぁぁぁ!!!」
その覇鬼は刺されて、固まる、死んだ。
しかし、レッドアルバローザの真上から金棒が落ちてきた。
もう一体の覇鬼だった。
一気にレッドアルバローザは地面にねじ込まれ、砂塵が舞い散る。
再度覇鬼は跳躍して、着地し、潰す。
「うぁ!!」
さらに跳躍して、着地し、潰す。
「おぇっ!! ぅぅ!!!!」
ギロリと見る覇鬼ら。
「何これ……」
「と……とにかく他の人達を避難させろ」
「なんやこれは……」
そして灰色の銃撃装甲と白銀の女神装甲は会館の宿泊者やルーキーゴットハンターらを地下へと誘導する。
更に灰色の量産型魔戦が数機、青い色の量産型魔戦が数機、白騎士が二機も出現し、奥からは数十機の砲弾戦車《バルハラ》が待機。
その間にもドラゴンが空中から火を噴き、家々を破壊していく。
一部機体は大規模なシールドを展開し、攻撃を受け止める。
だが、これで何度目か分からない。
いずれはこのシールドも限界くるとは皆は認識していた。
だが、しかしそれよりも非常に厄介な敵が前方にはいる。
上層の異世界神。
600階層以上に生息するレベル600。
SSSクラスの異世界神。
マスタークラスのゴットハンターでも倒す事は難しい。
最強の魔神。
出会えば死を意味する覇の鬼がいるのだ。
皆恐怖と絶望を感じていた。
勝てるはずがない。
一体ならまだしも数体。
「放てぇぇぇぇ!!!!」
若い騎士が高い声で叫ぶ。
数十機の砲弾戦車《バルハラ》の銃口から弾丸が勢い良く発射され、長い孤を描き、空中を突き破る。
どんどん伸びる弾丸の行き先は覇鬼《バーサーカー》、巨人の頭部に命中し、爆発して、黒煙が発生する。
「放てぇぇぇぇぇ!!!!」
次々に放たれる弾丸は空中を斬り、巨人の頭部に命中し、同様に黒煙が舞い、よろける覇鬼。
やったか。
皆に歓声が上がる。
しかし。
「アアアアアアアアアアア!!!!!!」
地獄のような叫び声で皆の表情は奈落の底へ突き落とされた。
黒煙は消え去り、微かに首を動かす覇鬼。
ギョロギョロとどれを食おうか品定めしている赤い両眼。
続々と数機の魔戦は地面に尻餅をつき、崩れ落ち、恐怖で身体が震え、何も出来なくなった。
悲痛な叫び声を上げて逃げ出す魔戦もいた。
デイトナ王国最強と言われる白騎士でも歯をガタガタ震わせ、手足も止まっていた。
戦う事の拒絶だ。拒絶。拒否。
小さい頃から覇鬼《バーサーカー》とは戦ってはならないという教えが脳や身体に染み付いているのだ。
戦うのを止めろ。拒絶しろ。即座に逃げろと。
覇鬼は高い跳躍力で砲弾戦車《バルハラ》の元へ、金棒を振り回して、粉々に破壊する。一掃した。
破壊とはこういうものだと俺達に見せつけるかのように、次々に覇鬼は跳躍して、数機の灰色の魔戦や青の魔戦を潰していく。一掃した。
ただ、固まって、殺されるのを待つ魔戦。
一瞬だった。血飛沫が飛びその都度悲鳴が響く。
「アァ!! アァ!! アァ!! アァ!!」
「やめ……」
「えっ……」
「死……っ」
「あああ……げぇっばばなっ」
狂ったように金棒を魔戦にぶち込み、両足でズドズドズドズドと潰していき、更に真上へ勢い良く跳ぶ、両足で着地し、魔戦を潰す。
ボコボコになった魔戦はガシャガシャと粉々に、操縦士と共に。
それを何回も繰り返し、まさに楽しむかのように。
鼻息で音を取りながら、潰し、次第にぐちゃぐちゃと気持ち悪い音に変わっていく。
それが永遠に続くような気がした。
俺達は黙って見てるしかなかった。
ズドン。
ズドン。
ズドン。
ズドン。
すると一人の男の子が鼻水を垂らしながら、巨人の前に来てしまい、慌てて元来た道に戻るが。
巨人は嗤う。
刹那。
金棒を横に一振りし、子供は消え、血になった。
呻き声すらない、ただの血が残った。
何だこれは。
何だ。
何だ。
何だ。
すると、紅の装甲が横を通り過ぎる。
「アル……お前が行かんのなら……ワイが行くで」
「やめろ……」
お前じゃあいつには勝てない。やめろ。やめろ。
レッドアルバローザは大剣を突き出して、急接近し、覇鬼の頭部に横一閃に振る。
覇鬼は金棒で受け止め、弾く。
レッドアルバローザは隙を窺い、急接近し、懐へ、心臓に突き刺す。
覇鬼の心臓をぐにゃと刺し、貫通する。
覇鬼はレッドアルバローザの快速に驚きの表情。
カバーニは歓喜する。
「どやぁぁぁぁ!!!」
その覇鬼は刺されて、固まる、死んだ。
しかし、レッドアルバローザの真上から金棒が落ちてきた。
もう一体の覇鬼だった。
一気にレッドアルバローザは地面にねじ込まれ、砂塵が舞い散る。
再度覇鬼は跳躍して、着地し、潰す。
「うぁ!!」
さらに跳躍して、着地し、潰す。
「おぇっ!! ぅぅ!!!!」
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