157 / 175
2章ダンジョンへ向かおう
中層3
しおりを挟む
「まさか……アイリスか?」
「違います!!」
「あ……カバーニだ!!」
「ワイやないで!! 腐った肉で腹いっぱいや!!!!」
すると、ポケットからミユミユが顔を出す。
「ボクだ!!」
「ミユミユかよ! ボクだじゃないんだよ!! 可愛いからって許されると思うな!」
「いいじゃないか!! お腹が好いていたんだ!! ボクは!!」
そんな感じでワイワイと楽しみ、そうこうしてる内にいつの間にか俺達は寝ていた。
地震のように揺れる列車で俺達は飛び起きた。
「え!」
「なんだこれは!」
「なんや!」
「怖いよっ」
「どうしたんですか!」
すると、アナウンスが鳴る。
濁《にご》った声で、「えーーただいま異世界神が出現致しました-ーお客様には緊急避難か協力をお願い致しますーーええ……」
そのアナウンス音を聞いて俺達は目を合わせ、外へ飛び出すと、巨大な異世界神はいた。
【赤蜻蛉《レッドドラゴンフライ》】。
何千倍も大きくしたトンボに銀色の羽にはキザギザキザキザのトゲ。
赤の長い体躯。赤い頭部。レベル300。
列車の先頭両の機体を鋭い口でガジガジと噛んでいる。
「振動の正体はこいつか……」
すると、狸《たぬき》顔の車掌《しゃしょう》がこちらに慌てた様子でやってきて、濁った声を発する。
「すいません……お客様……」
「討伐しときますよ」
「あっ? ゴッドハンターの方達ですか?」
「はい」
「ではお願いします!!」
そんな話をしてる間にカバーニは向かって行った。
魔戦を具現化させるスピードもたいぶ早くなったな。
レッドアルバローザは勢い良く跳び、大剣を振り上げ、がら空きになった赤蜻蛉の胴体に撃ち込む。
しかし、赤蜻蛉は即座に羽を羽ばたかせて上空へ飛び、斬撃が地面を貫く。
ガンッ!!
砂の底にある岩の鈍い音が鳴る。
レッドアルバローザは両足から魔力を放出させ、跳び、大剣を突き上げ、赤蜻蛉の体躯に直撃。
赤蜻蛉は痛みで悶えて、悲鳴をあげる。
「ゲラァァァァァァァ!!!!!!」
そして赤蜻蛉が怒りの赤い目を光らせ、反撃とばかりに体躯を回転させ、トゲのある羽で攻撃する。
レッドアルバローザはかなり接近していたために、逃げられない。
だがしかし、赤蜻蛉にいくつか銃弾が連続で直撃し、黒煙が昇っていく。
グレイラドグルカの正確な銃弾が見事に赤蜻蛉に命中した。
遠距離からこれ程正確に命中できるとはたいしたものだ。
さすがアイリス。
「間に合って良かったです」
赤蜻蛉は黒煙を上げながら、落下する、しかし地面に落下する寸前にいきなり、俺達の方向へやってくる。
さっきの攻撃で相当な怒りを買ったようだ。
すかさず、蒼幻影は杖を振り回してから下ろす。
「雷電《サンダーブラスト》!!!!」
電光が走り、斜めや横や縦と様々な動きの電撃は赤蜻蛉に直撃。
更に「溶岩《エクスプローション》!!!!」
杖から炎の塊が発生し、次第に大きくなり、マグマの波のような塊が出来き上がり、溢れるようにして崩れ落ち、赤蜻蛉を飲み込んだ。
そして、赤蜻蛉は丸焦げになり動かなくなった。
「よし!!」
ガッツポーズをするマシュ。
どうやら俺の出番はないようだな。
俺の背中をバンバンと叩き、不満顔のリオラ。
「私だって戦いたかったよっ!!」
「リオラは回復専門だからさ……その時になったらで良い」
「なにその……おまけな感じは!!」
「そういう風に言ったつもりはないが」
すると、狸顔の車掌は「ありがとうございます……さぁ皆さんお乗りください」と言って、電車の中へ戻っていく。
そして、電車に揺られながら進んで行く。
窓の景色を見ながらうとうとしていた矢先、突然視界に白い顔が映る。
何だ。俺の顔か。ずいぶん眠たそうだな。笑っちゃうぜ。
って。
俺じゃない!!
羊か?
眠たそうな顔、やる気のない顔、口をもぐもぐさせている。
白い羊。つーか足早すぎだ。馬並みの脚力だな。
首がものすごい長い。
隣でカバーニが睨みつけながら。
「子羊駱駝《アルパッカ》や」
「どうしたんだろな? なんかムニャムニャ言ってるけど」
「ミユミユなら分かるやろ」
「なぁ! ミユミユ出てこい?」
「なんだ!! ボクはお昼寝中だぞ!!」
「このアルパッカはなんて言ってる?」
ミユミユはじっとアルパッカの口を見る。
俺も交互にミユミユとアルパッカの顔を見る。
にらめっこ対決ならアルパッカが勝ちだな。
ミユミユはふむふむと頷く。
「何でも仲間が捕らえたから助けて欲しいと言っておる!!」
「そうか……しかしなあまり長居する訳にはいかないしな」
アルパッカは頭で何度も窓を頭突く。
ミユミユはまた頷く。
「助けなかったら食い殺すぞコラァ! と言っておる」
「嘘だろ? こんな可愛い顔してこんな事言ってんのかよ。ていうか、アルパッカは俺達の言語分かるのな」
更にアルパッカは何度も窓を頭突く。
「どうする! と言っておるぞ」
「いや……つーかあいつ頭から血で出してるよ……もういいからやめろやめろやめろ……助けるから」
そして、俺は仕方なく車掌に一時停止してくれるように頼み、車掌は快諾してくれた。
幸いにも次の駅で停車し、夕方近くになったら発車する予定なのだそうだ。
プシューと質素な駅に列車は止まり、俺達は外へ出る。
先程と景色は変わらない砂漠地帯だ。
そこへ先程の白いアルパッカがやってきて、茶色や黒や白のアルパッカが続いていく。
五体から七体程のアルパッカの群れだ。
白いアルパッカは眠たそうな顔で俺とミユミユを見つめる。
「さぁ? 話せ」
「……」
「ん? ミユミユ何って言った?」
「何も喋っていないのだ」
「違います!!」
「あ……カバーニだ!!」
「ワイやないで!! 腐った肉で腹いっぱいや!!!!」
すると、ポケットからミユミユが顔を出す。
「ボクだ!!」
「ミユミユかよ! ボクだじゃないんだよ!! 可愛いからって許されると思うな!」
「いいじゃないか!! お腹が好いていたんだ!! ボクは!!」
そんな感じでワイワイと楽しみ、そうこうしてる内にいつの間にか俺達は寝ていた。
地震のように揺れる列車で俺達は飛び起きた。
「え!」
「なんだこれは!」
「なんや!」
「怖いよっ」
「どうしたんですか!」
すると、アナウンスが鳴る。
濁《にご》った声で、「えーーただいま異世界神が出現致しました-ーお客様には緊急避難か協力をお願い致しますーーええ……」
そのアナウンス音を聞いて俺達は目を合わせ、外へ飛び出すと、巨大な異世界神はいた。
【赤蜻蛉《レッドドラゴンフライ》】。
何千倍も大きくしたトンボに銀色の羽にはキザギザキザキザのトゲ。
赤の長い体躯。赤い頭部。レベル300。
列車の先頭両の機体を鋭い口でガジガジと噛んでいる。
「振動の正体はこいつか……」
すると、狸《たぬき》顔の車掌《しゃしょう》がこちらに慌てた様子でやってきて、濁った声を発する。
「すいません……お客様……」
「討伐しときますよ」
「あっ? ゴッドハンターの方達ですか?」
「はい」
「ではお願いします!!」
そんな話をしてる間にカバーニは向かって行った。
魔戦を具現化させるスピードもたいぶ早くなったな。
レッドアルバローザは勢い良く跳び、大剣を振り上げ、がら空きになった赤蜻蛉の胴体に撃ち込む。
しかし、赤蜻蛉は即座に羽を羽ばたかせて上空へ飛び、斬撃が地面を貫く。
ガンッ!!
砂の底にある岩の鈍い音が鳴る。
レッドアルバローザは両足から魔力を放出させ、跳び、大剣を突き上げ、赤蜻蛉の体躯に直撃。
赤蜻蛉は痛みで悶えて、悲鳴をあげる。
「ゲラァァァァァァァ!!!!!!」
そして赤蜻蛉が怒りの赤い目を光らせ、反撃とばかりに体躯を回転させ、トゲのある羽で攻撃する。
レッドアルバローザはかなり接近していたために、逃げられない。
だがしかし、赤蜻蛉にいくつか銃弾が連続で直撃し、黒煙が昇っていく。
グレイラドグルカの正確な銃弾が見事に赤蜻蛉に命中した。
遠距離からこれ程正確に命中できるとはたいしたものだ。
さすがアイリス。
「間に合って良かったです」
赤蜻蛉は黒煙を上げながら、落下する、しかし地面に落下する寸前にいきなり、俺達の方向へやってくる。
さっきの攻撃で相当な怒りを買ったようだ。
すかさず、蒼幻影は杖を振り回してから下ろす。
「雷電《サンダーブラスト》!!!!」
電光が走り、斜めや横や縦と様々な動きの電撃は赤蜻蛉に直撃。
更に「溶岩《エクスプローション》!!!!」
杖から炎の塊が発生し、次第に大きくなり、マグマの波のような塊が出来き上がり、溢れるようにして崩れ落ち、赤蜻蛉を飲み込んだ。
そして、赤蜻蛉は丸焦げになり動かなくなった。
「よし!!」
ガッツポーズをするマシュ。
どうやら俺の出番はないようだな。
俺の背中をバンバンと叩き、不満顔のリオラ。
「私だって戦いたかったよっ!!」
「リオラは回復専門だからさ……その時になったらで良い」
「なにその……おまけな感じは!!」
「そういう風に言ったつもりはないが」
すると、狸顔の車掌は「ありがとうございます……さぁ皆さんお乗りください」と言って、電車の中へ戻っていく。
そして、電車に揺られながら進んで行く。
窓の景色を見ながらうとうとしていた矢先、突然視界に白い顔が映る。
何だ。俺の顔か。ずいぶん眠たそうだな。笑っちゃうぜ。
って。
俺じゃない!!
羊か?
眠たそうな顔、やる気のない顔、口をもぐもぐさせている。
白い羊。つーか足早すぎだ。馬並みの脚力だな。
首がものすごい長い。
隣でカバーニが睨みつけながら。
「子羊駱駝《アルパッカ》や」
「どうしたんだろな? なんかムニャムニャ言ってるけど」
「ミユミユなら分かるやろ」
「なぁ! ミユミユ出てこい?」
「なんだ!! ボクはお昼寝中だぞ!!」
「このアルパッカはなんて言ってる?」
ミユミユはじっとアルパッカの口を見る。
俺も交互にミユミユとアルパッカの顔を見る。
にらめっこ対決ならアルパッカが勝ちだな。
ミユミユはふむふむと頷く。
「何でも仲間が捕らえたから助けて欲しいと言っておる!!」
「そうか……しかしなあまり長居する訳にはいかないしな」
アルパッカは頭で何度も窓を頭突く。
ミユミユはまた頷く。
「助けなかったら食い殺すぞコラァ! と言っておる」
「嘘だろ? こんな可愛い顔してこんな事言ってんのかよ。ていうか、アルパッカは俺達の言語分かるのな」
更にアルパッカは何度も窓を頭突く。
「どうする! と言っておるぞ」
「いや……つーかあいつ頭から血で出してるよ……もういいからやめろやめろやめろ……助けるから」
そして、俺は仕方なく車掌に一時停止してくれるように頼み、車掌は快諾してくれた。
幸いにも次の駅で停車し、夕方近くになったら発車する予定なのだそうだ。
プシューと質素な駅に列車は止まり、俺達は外へ出る。
先程と景色は変わらない砂漠地帯だ。
そこへ先程の白いアルパッカがやってきて、茶色や黒や白のアルパッカが続いていく。
五体から七体程のアルパッカの群れだ。
白いアルパッカは眠たそうな顔で俺とミユミユを見つめる。
「さぁ? 話せ」
「……」
「ん? ミユミユ何って言った?」
「何も喋っていないのだ」
0
あなたにおすすめの小説
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる