暗殺者は愛される

うー吉

文字の大きさ
7 / 70

しおりを挟む
「ロク」呼ばれたような気がして 目を覚ました
テオがいない
ミアが気がついてくれて お水飲むと聞いてくれた
「テオは」
「旦那様は 休まれてるわ」
「なにかあったの」
「心配しなくても大丈夫よ 大丈夫」
「ミア 隠し事はイヤだよ」
俺は ミアの顔をじっと見る ミアがため息ついて
そうよね イヤよね と言った
「旦那様ね 少し熱を出されているわ たぶん風邪だろうて ソウテツ様がおしゃって ロクに移すといけないから 別の部屋でお休みになられてる」
「ひどいの熱?」起きあがろうとする俺 まだダメよとミアが俺をベットに戻そうとする
「離してミア テオのところに行かせて」
「落ち着いて お願いだから 大丈夫だから」
「痛っ」ベットから立ちあがろうとしたが 足に痛みが走った ああそうだった 自分でやったんだ 立ち上がれない 体に力が入らない 
そのまま ミアに倒れ込んだ
「・・・・・」言葉が出ない
「旦那様に会いたいわよね」
うなずく
待っててね 動かないでね とミアが部屋をでて
車椅子を持ってきてくれた
「少しだけよ」とミアが笑って テオが眠ってる部屋まで連れて行ってくれた
テオが ベットで寝ていた ハァハァと熱を含んだ寝息が聞こえる
目の下のクマ
痩せた頬
伸ばしたままの無精髭
毎日見てたはずなのに 全然気が付かなかった
「ごめんね テオ 俺自分の事ばっかりだったね」
手を握る 「ごめんね」
ぎゅっと手を握り返されて
テオが俺の顔を見る
「ごめん 起こしちゃった?」
「笑って」
「えっ」
「俺は笑ってるロクの顔が好き だから笑って
大丈夫 俺がずっと守るから」
それだけ言うと テオは目を閉じて 眠った
「テオ 待っててね 
テオの横で笑えるようになるからね 待ってってね」
しばらく テオの手を離さないでいると
「そろそろ 部屋に戻りましょうね 体がつらくなってしまうわ」
ミアに促される
「でも」
「部屋に戻って きちんと休んで 明日朝食を食べれたらね」
「ほんと?」
「ミアは嘘はつきません」
「わかった テオ 明日必ず来るからね」
「明日はきっと旦那様も起きてらっしゃいますよ」
「そうだといいな」


次の日
ミアが朝食を持ってきてくれた
小さなカップに少しのスープが入ってあった
無理はしないでね と
一口一口 ゆっくり飲む
温かいスープが体に染みていく
最後まで飲み干すと よくがんばりました とミアが褒めてくれた
せっかくですからねと ミアが着替えを出してくれて手伝ってくれる
ちょっと前まで着ていた服なのに だぼだぼになってた
キリッと胃に痛みが走る ばれたらテオに会えなくなる
大丈夫と自分に言い聞かせる

車椅子をミアが押してくれる
テオは隣の部屋 俺が日ごろ使っている部屋にいた
「旦那様の熱は昨日よりは下がっているみたいよ」
よかったわね とミアが言う
ミアが ドアをノックしてくれる
「旦那様 ロクを連れてまいりました」
「ああ」
テオはベットに座っていた 少し気だるそうに見えるのは熱のせいだと思う
「あ 起きていて大丈夫なの」声が震える
「大丈夫 ロクよりは元気だと思うぞ」
「手がすごく熱かった 息も苦しそうだったし クマもひどかった」
涙が勝手に流れ出す
「心配かけた 悪かった」
テオの手が俺の涙を拭いてくれる
「うんん テオが熱を出したの俺のせいだよね
俺が心配かけたから 熱出たんだよね」
テオが俺の顔をグイと上げて デコをピンッとはじいた
「痛い」
「そう思うなら もう心配させるな」
車椅子から俺を抱き上げて ベットに下ろされる
「お前がいないとよく眠れない
何度も何度も目が覚めた そのたびにロクを探してしまう
1人で寝るのがこんなに寂しいと思わなかった」

「ロク 一緒に生きてくれるな」
涙が止まらない
「俺でいいの?」
「ロクがいいの ロクじゃなきゃダメなの 
一緒に乗り越えていこう 一緒に生きていこう」
「うん うん」
「ロク 愛してるよ」
「うん」

目が合って 唇を寄せ合い 抱きしめあう

 
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

先輩、可愛がってください

ゆもたに
BL
棒アイスを頬張ってる先輩を見て、「あー……ち◯ぽぶち込みてぇ」とつい言ってしまった天然な後輩の話

処理中です...