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第5話 写真
しおりを挟むパタンッ
私「、、迅?」
深夜2時。
ドアの音で目が覚めた。
真夜中によく迅はこっそり外出することがある。
朝、「どこに行ってたの?」と聞くと、「夜遊び」と答えるだけ。
それでも夜中に出て行かれると、もう帰ってこない気がしてしょうがない。
お母さんが夜中に出て行ったきり帰ってこなかったのを思い出すから。
リビングに出ると、電気がつけっぱなしの迅の部屋から明かりが漏れてる。
そういえば、、、迅の部屋って入ったこと無い。
私「ちょっとだけ、、、。」
興味本位だった。
私は迅の部屋の扉を開けた。
pcデスクと本棚とベッド。
それだけの生活感のない部屋。
pcデスクをよく見ると写真が立っている。
私「!!これ、、、。お母さん?」
そこには母と、若い頃の迅の2ショット。
私「なにこれ、、、あ、、!」
迅が母のことを憧れてたということを思い出した。
私「だから、、、。毎日見るような場所に写真を。」
それにしても、その写真はまるで恋人同士のように見えた。
10年会っていなかったという話で考えると、、、母が24歳、迅が17歳の時の写真だろう。
父が亡くなったのは母が24の時だと聞いていたから、、、。
母と迅が恋仲であっても不思議ではないと、そう思ってしまった。
もしも当時、、恋仲であったなら、、、。
迅は今どんな思いで、、、。
こんな写真一つで妄想が止まらなかった。
ガチャガチャ
私「!」
迅が帰ってきた。
写真を戻し痕跡を消して慌てて部屋を出ようとしたが、迅の方が早く部屋に帰って来てしまった。
迅は真顔でこっちを見つめる。
私「ご、、、ごめんお部屋勝手に入っちゃったの、、!電気ついてたから、、あの、、、、、キャッ!」
迅は私を思いっきり抱きしめた。
私「迅!?」
迅「かおりさん。」
私「、、、、迅?」
めちゃくちゃお酒くさい。
私を母と間違えるくらい酔っ払っている。
私「迅。私はお母さんじゃないよ。やだ離して。」
迅「、、かおりさん。」
私「、、、、。」
母の名を呼ぶ度なぜか胸が痛む。
今腕の中にいるのは私なのに。
私「やめてよ、、迅。私は紗羅、、。!!!!!」
迅は私にキスをした。
私「んんん、、!」
いきなりのキスに動転して思いっきり迅を振りほどこうとしたが、迅の力には及ばずだった。
気づくとベッドに上から倒れ込まれた。
私「やややや!迅!?」
迅「、、、すぅー、、。」
私「へ?、、、。」
迅はベッドに倒れこむとそのまま寝てしまったようだった。
私「ああああああもううううう!バカ!」
恥ずかしさなのか怒りなのかもうよくわからない感情で思いっきり上にのしかかる迅を振りほどき、部屋を出た。
迅が起きたらどう顔を合わせればいいんだろう。。。
夜は明けようとしていたけど、眠れない私だった。
私のファーストキス。。。
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