Two Runner

マシュウ

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向かうは世界の果て

ワイバーンの巣2

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「また失敗か!全く!なぜ卵の中身が出来てるやつを選んだのだ!?」

「す、すいませぇぇぇん!」

「シッカリするカナ?さもなくば私達の仕事に傷が付くカナ?」

「すいませぇぇぇん!たたかないでぇぇぇ!!」

「煩いカモ、このままアイツらの餌にするカモ?」

「それはいい考えカナ?手足落として巣に落っことしたらさぞかし面白い風景が見えるカナ?」

「ごめんなさい……ごめんなさい……!」

「全く、今度ミスったらにしといくカモ?」

「……どうやらそうみたいカナ?」

 そう言って振り向く四人の視線の先にはロキ達の姿が映っていた。

「お前ら何の目的だ?」

 ロキはそう言うと杖を一振りした。

 するとそこに椅子が地面から迫り出して現れた。

「……そこの男だ」

 そう言うと男なエルフは与一を指差した。

「凄まじい応用力のある鎧、並の技術力じゃ実現できない」

「まぁそうだな」

 ロキはそう言うと足を組んでその上に腕を組んだ。

「私達エルフには忌々しいことにそれがない」

「あー………」

「そいつをよこせ、寄越すなら命だけは助けてやる」

「………あーお前残念だな」

 そう言うとロキは組んでいた足を解いて、気の毒そうに、

「これ作ったのコイツじゃねぇぞ?」

「………まぁ、それは予想の範囲内だ。そんなガキがそれほどの技術を持っていることがおかしいのだ」

「はいはい、ガキで悪ぅございましたなぁ?」

「よ・い・ち?」

「やってられへんよなぁ?」

「はぁ………」

 ロキは額に手をつくと男に向かってシッシと追い払うように手をやった。

「見逃してやるからとっとと行けもぅ、元々キチキチだった予定がさらにどっかの誰かさんのおかげで煮詰まってんだよ」

 と、ロキは男を睨んだ。

 すると、男は目を伏せて三人に、

「やれ」

 と、一言呟いた。

 その瞬間、三人は一気にロキに詰め寄って首元にナイフを突き立て………ようとしたが、ノヴァ、ワールド、俊明の三人に吹っ飛ばされて土煙を上げながら膝をついた。

「やばいよぉ!この人達強いよぉ!」

「煩いカナ、少しは黙って役に立つカナ」

「合図で突っ込むといいカモ」

「わかったよぅ……」

 と、口調のわりには誰よりも殺気を滲ませる女の様子に、三人は顔をしかめて構えた。

 すると、与一とビートがゆっくりと指の関節を鳴らしながら三人の後ろで構えた。

「俊明、こっちに飛ばせ、すぐに終わらせたるわ」

 そして与一はポケットからチケットと改札鋏を取り出すと、一度カチリとチケットを切った。

 胸の前でクロスを作ると、

「おっしゃ!やったったんで!」

「お前ホンマ、何か言わないと変身出来へんの!?」

 と、俊明のツッコミを受けながら与一はサラサラと黄金の鎧を纏った。

「……出たな、やれ!」

 と、男がもう一度腕をあげると空に影が出来て与一達は空を見上げた。

 すると、そこには巨大な鳥に乗ったエルフ達が与一達を見下ろしていた。

「ちょーっと数多すぎん?」

 五百近くのエルフ達が与一達を憎たらしげな表情で見下ろしていた。

「完全に逆恨みの恨み間違いやと思うねんけど俺……おーおー人間性の醜さが見える見える」

「さぁ?この数に勝てるか?全員猛者だぞ?」

 与一の呟きとは別に男は愉悦げな表情で、与一達のことを一瞥した。

 すると、与一達の背後から二つの銃声が聞こえた。

「私たちがこれだけで闘うと思うか?」

 と、ロキが呆れたようにサングラスをクイッと上げるとリーダーらしき男を指差した。

「まだやるか?」

「たかが一匹でそんな事をほざくのか?お前ら!」

 そう言うと男は指笛を吹いた。

 その瞬間鳥達に乗ったエルフ達が与一達に襲い掛かった。

 一直線にロキの前に立つ俊明達に向かって飛んで行ったが、俊明達はふいっと横に避けた。

 そして、その先に待ち受けていたのは与一とビートだった。

「ジャーンケグー!」

「………!」

 二人の拳を避けきれなかった鳥は後ろにいるエルフ達と共にボロ切れが飛ぶように吹っ飛んだ。

「にーちゃんやるぅ!」

「やろぉ~?」

 ニチャァと与一は笑うと、続けてきた鳥の足を掴んだ。

「空にお逃げにならんとで、たまには地面で休みぃや!」

 ガッチリと鎧を変形させて地面に体を固定したよいちはそのまま鳥を地面に叩きつけ、さらにそこにダメ出しと言わんばかりにビートが手を組んで思いっきり振り下ろした。

「ピギョッ!」

 と、鳥は絶命の声を上げるとその場にくたばった。

「ひるむな!たかが一匹やられただけだ!隊列を組んでアイツに突っ込め!」

 男はエルフ達に指示を出しながら徐々に戦場から離脱しようとしていた。

「私がそんなこと許すと思うか?」

 ロキはめんどくさそうに杖を一振りすると、ロキを中心に半球の結界を作った。

「お前ら、やれ!」

「ウィ、マム」

「にーちゃんママってそれ……ぷー!」

「怖いのなら下がっててもいいのだぞ?」

「ほざきやがれ、ほれ、全員サービスや」

 そう言って与一はワールドに刀を、俊明の足にレガース付きの鎧を、バートの拳にガントレットを作った。

「ふむ………よく切れおる」

「にーちゃん上の方も作ってや」

「…………」

「はいはい、まずは口より手を動かそっかぁ?」

 与一は襲いかかってくるエルフ達を触手と自身の腕で撃退しながら、口元にうっすらと笑みを浮かべてそう言った。

「………ヨイチィ!」

「なぁに!?ワールド!」

「貴様……楽しいかぁ!?」

 与一はワールドから突然飛んできた言葉に驚きつつも、さらに口元を歪ませて、

「向こうにいた時よりも……多少はなぁ!」

 と、ワールドの方に飛んできた鳥をぶん投げた。

「フハハハハ!良きかな良きかな!」

 ワールドは笑いながらその鳥を縦に一刀両断すると、刀を鞘にしまってエルフ達を捌き始めた。

「くっ……予想外だ……」

 予想以上の抵抗を見せる与一達に驚きを隠せない男は背後から忍び寄る物の気配に気づくことができなかった。

「はーいお前は寝とこうな」

「ギグゲ」

「なっ!?」

 トスンと首元に振り下ろされる手刀に意識を奪われた男はぐったりと地面に倒れた。

「ゴジガジ、そっち持ってくれ」

「グィ」

「………与一のあれが気に入ったのか?」

「グィ」

「……ははは、全く……」

 バーゲンは苦笑いをしながら男に何かの装置を付けて結界から運び出して、列車の方にスタコラサッサと戻っていった。

「待つカナ!」

 しかし、三人組のうちの1人が気づいて止めようとしたが、既に男は結界の外に出てしまっていた。

 カナがが日のエルフは結界に弾かれて痺れる腕を抑えると、

「舐めるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 と、両手を結界についてバチバチとダメージを受けながらも徐々に結界から出ようとしていた。

「な!あの女、中々根性座ってやがるじゃねぇか」

 ロキはどこか恍惚とした表情で親指を噛みながら、笑みを浮かべて闘う男達に声をかけた。

「おい、お前ら、あの女の相手をしてやれ」

 すると、振り向きざまに俊明はエルフ達の間を駆け抜けて、その女エルフを結界からひっぺがし、そのままビートの方に放り投げた。

「ビートォ!」

「……!」

 ビートはこちらに飛んでくる女エルフに気がつくと、握り拳を作って女エルフを殴って地面に埋めた。

「カッッッッ…………!」

 そして、白目を向いて気絶した女エルフに二人のエルフが駆け寄ろうとしていた。

「今回は一時撤退カモ!おい!そっちもて!」

「うん!」

 二人の女エルフは地面に埋まった女エルフを救出しようと駆け寄ったが、ビートの拳がそれを遮った。

「……邪魔カナ」

「そこを……どけぇぇぇ!!」

 凄まじい殺気を放ちながら向かってくる女エルフに怯むことなく、ビートは二人の攻撃を凌いでいた。

 すると、攻撃をしていた二人の横から黒い足が飛んできた。

「なっ!?」

 ギリギリで躱した二人は突然の乱入者に驚き、きっとそいつを睨んだ。

「ビートだけずるいでは無いか?我も同じ奴らばかりで飽きてあったところだ、一人寄越せ」

「はぁ………アイツは………」

 ロキはため息を吐きながらデコを叩くと、パチンと指を鳴らした。

 すると、結界が解かれた。

「なっ?」

「今だ!」

 その瞬間女エルフはビートとワールドの間を駆け抜けて、倒れ込んだ女エルフを助け出そうとしたが、

「させるわけないやん?」

 と、俊明が女の足を思いっきり踏んで骨を砕いた。

「ぐぅっっっっ!!」

 ボキャリと凄まじい音を立てて女の足は変形して倒れ込んだ。

「うぅ…………うぅ………!!」

 女は変形した足を抱え、呻きながらも俊明達のことを鬼の形相で睨み付けていた。

 そして、俊明は逃げないように足と手を潰そうと足を上げた瞬間、与一がその女を持ち上げた。

「そこまででええよ、そいっと」

 与一は女の手足を縛って、変形した足をあまり動かさないように再び地面に下ろした。

「まっとき………俊明、治し」

「まぁたにいちゃんは!コイツらホンマ!俺ら殺そうとしてんで!?フォール達のことといい、ワールドのことといい、ビートは百歩譲っていいにしろ!にーちゃんは人が良すぎる!」

「はいはい、良すぎて結構こけこっこー」

「あぁっ!もう!」

 俊明はクシャクシャと頭をかくと、そのイラつきをそのままに、近くの岩を蹴っ飛ばした。

「………はよ」

「はいはい!」

 俊明はそういうと、未だ殺気の篭った目線を受けながらも変形させた女の足を魔法を使って治した。

「……はい、できた!」

「あんがと」

 与一は俊明に笑いかけると、女を地面に座らせた。

「………あっ」

 すると、満足げに頷いた瞬間、与一はビートの背後でどうやってか逃げおおせた二人のエルフを見つけた。

「くっそ!逃げられる!」

「もういいぞ、放っておけ」

 ロキはそういうと、残ったエルフ達を魔法で雑に一か所に集めた。

 そして、残りの先ほど二人とは別方向に逃げているエルフ達の先を見た。

 すると、エルフ達の前に四つの影が現れた。

「逃すわけなかろう」

「まっ、そーなるわよね」

「そうよねぇ」

「だよねぇ」

 と、銃を構えたリーシャとロキのような杖を手に持ったユウラビ、そして剣を地面に突き刺して仁王立ちするフォールと、いつのまにか先回りしていた少し楽しげに笑うノヴァがエルフ達の前に立ち塞がった。

 そして、残ったエルフ達が捕まるのもそれほど時間は掛からなかった。





















「んでやけど……ロキ、このひとらどーすん?」

「知るかバカ」

「超辛辣やなぁ」

「それに関しては私達がギルドの方に連絡しておいた、時期に迎えがくるだろう」

「さっすが、用意周到な事で」

「今回の事件、結局首謀者も捕まえることができて、めでたしめでたし………」

「というわけにはならなさそうだな」

 ロキ達は静かに目を伏せて椅子に座る一人の女性を見た。

「なぁ、そろそろ話してくんねぇかな?」

「………」

「………はぁ」

 ロキはバリバリと頭をかくと、ため息をついた。

「与一、本当に何のつもりでコイツあのギルドの奴らに渡さなかったんだ?」

「………なんか……勘?」

「勘ってお前なぁ……」

 ロキは呆れて言葉が出ないと言わんばかりに首を振ると、再び女に声をかけた。

何でエルフの変装をしていたんだ・・・・・・・・・・・・・・・?」

 青髪の美しい女は未だ目を伏せて口を開こうとしなかった。

「……あー!!!もう知るか!与一!お前が責任持ってコイツの面倒なら何なり見ろ!」

 ロキはついに痺れを切らしたのか頭を激しく掻き乱すと、椅子を吹っ飛ばして立ち上がると列車の運転室に向かって歩いていった。

「………なぁ、話してくれん?」

「…………」

「だんまりなぁ……」

 与一は俊明の方を向いて軽く手をクイッとした。

「なぁにぃ?」

「すまんが少し離れるからワールド達のこと任せたで」

「は、いはい」

 俊明は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに納得いったのか頷いて与一に、

「あんまり調子乗りすぎんなよ?」

 と、言って離れた。

「おう、じゃあ行くか」

 と、与一は女の目の前に手を差し出した。

 すると、女はうっすらと目を開いて与一の手を払ってツカツカと歩き出した。

「いやどこ行くねん、こっちやぞ」

 与一はそう言って突っ込むと、女の前を大股で早足で歩いて寝台車の与一の部屋に入って行った。

「……大丈夫なのか?」

「流石にアイツのことだからそんな乱暴なことはしないと思いますけど、お嬢」

「ゲギゲゴグゲギギギ」

「そうだね……あの子には悪いけどそんな事があったとしても自業自得としか言えないからね」

「あら、意外とあなたブラックなところもあるのね?」

「まぁね」

「しかし、ヨイチのやつヤるならば我を呼んでも……いや、何でもない」

 ノヴァの顔を見たワールドは額から汗を流しながら、引き立った笑いをした。

「まぁ、そうね私たちに今できる事は……違うわね、今しなければならない事は特にないからゆっくりしときましょう?」

「お嬢の言う通りワイナ、ゆっくりできる時にゆっくりしないとしんどいワイナ」

「だな」

 バーゲンとワイナワイナはそう言って笑い合うと、食堂のほうに向かった。

「……ノヴァ、トシアキ、ゴジガジ、フォール、ユウラビ、ワールド、ビートも付き合いなさい」

 すると、リーシャがおもむろに立ち上がると、娯楽者の方に向かった。

「……ゲームするわよ」
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