優の異世界ごはん日記

風待 結

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エクラノアールとルミエールショコラ

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日記 三十九日目


ソンブルヴェールの霧を抜けて、僕たちはエクラノワールにたどり着いた。  
月光が霧に溶ける森と、ルミエールショコラの濃厚な甘さが、なんだか新しい挑戦をそっと囁いてくる。  
エルフのハーブと魔法の料理を学び、ノワールプランシュとの小さな戦いを乗り越え、みんなで新しいレシピに挑んだ。  
キラのピピッという鳴き声が、まるで「この味、僕も味わいたい!」って囁いてるみたいだ。  
エクラノワールの静かな光が、僕たちにどんな発見をくれるんだろう。  


---


朝、ソンブルヴェールの霧深い森を後にしてセリナの案内でエクラノワールへ向かう。小道は黒い木々に囲まれ、月光が霧に滲むように輝く。キラが馬車の荷台でピピッと鳴き、ふわふわの羽を揺らす。まるで「新しい場所だ!」とそわそわしてるみたいだ。

「この霧と木の匂い、濃厚な料理に合いそうだね。ルミエールショコラってどんな風味なんだろう? セリナ、エルフの魔法の料理だとどう使うの?」

僕が霧の香りを吸いながら言うとセリナが黒い木々を見ながら答える。  

「ルミエールショコラは濃厚で甘い結晶で、魔力回復効果が強いわ。エルフの料理では、魔力を引き出すため、ムースやタルトに溶かして使うの。フォンブランシュで甘みを、セドラリーフで爽やかさを加えると、味が引き立つわ。魔法の調理法では、霧の魔力を込めたオーブンで低温焼きして、輝きを閉じ込めるのよ。」

リナが霧の中を覗き、目を輝かせる。  

「優! ルミエールショコラ、ムースにしたらとろける甘さになるんじゃない?!エルフの霧オーブン、ほんと面白いね! ローラはどんなムースにするのがいいと思う?」

ローラが穏やかに微笑み、答える。  

「リナ、いい質問ね。ルミエールショコラは濃厚だから、クレームフルールで軽さを加えるといいわ。優、ムースの層はどうしたい? 私が混ぜ方のコツ、教えるわよ。」

「ローラ、ムースの指導はナイスだけど、俺はグリルも欲しいぜ。セリナ、エクラノワールにグリルできる魔獣いる? フォンブランシュで何か面白いことできる?」

追跡ランタンを手に、木の根元を覗きながら言うトムにセリナが微笑む。  

「エクラノワールにはノワールプランシュって魔獣がいるわ。素早くて光る尾を持つけれど、肉は繊細な甘みで、グリルにすると香ばしいよ。エルフはフォンブランシュで甘みを、ヴィオレソルトでスパイスを効かせ、霧の魔力を込めた炎で焼くの。盛り付けには光の魔法で星の模様を描くわ。」

カイラが霧の魔力をスキャンしながら言う。  

「ノワールプランシュ、グリルに合いそうね。優、ルミエールショコラのムースはどんなハーブで味を整えるの?フォンブランシュの魔力も分析してみたいわ。」  

「ムースはルミエールショコラの濃厚さを活かしてクレームフルールで軽さ、セドラリーフで爽やかさ、ヴィオレソルトでスパイスを加えたい感じかなあ?カイラは魔力分析で何かひらめく?」

僕が聞くとカイラがスキャナーを確認し、答える。  

「ルミエールショコラの魔力は癒し効果が強いわ。フォンブランシュを多めに使うと、ムースの甘さが深まる。ヴィオレソルトは少量で味を引き締めるんじゃないかしら。リナ、盛り付けでどんな模様を考えてる?」

リナが笑顔で答える。  

「カイラ、分析ナイス! ムースにクレームフルールを層にして、星が輝くみたいな模様描きたい! ねえねえローラ、層の作り方教えて!」

トムが割り込んで笑う。  

「へえ、星模様か、いいな! 俺はグリルにフォンブランシュたっぷり使って甘くしたいぜ。エリック、焼き加減どう思う?」

エリックが手綱を握り、霧の中で笑う。  

「甘いグリルもいいぜ! 優、強めの火でサクッと焼いて、香ばしさ全開にしよう! ムースの星模様、楽しみだな!」


---



昼、馬車がエクラノワールに到着した。黒い木々が霧に包まれ、月光が柔らかく滲む。ルミエールショコラの小さな結晶が木の根元に散らばり、濃厚な甘い香りが漂う。セドラリーフ、フォンブランシュ、ヴィオレソルトが霧の合間に生えている。エルフの集落から同行したシエルヴェインが、木々を指差す。

「ここがエクラノワールよ。ルミエールショコラはあの木の根元に、セドラリーフとフォンブランシュは霧の合間に、ヴィオレソルトは岩の隙間に生えてる。優さんの料理、楽しみよ。」

僕が霧の中を見回しながら言う。  

「この場所、すごく食材の香りが濃厚だね。ルミエールショコラ、セドラリーフ、フォンブランシュ、ヴィオレソルト、全部料理に活かせそう。みんな、採取どう分担する?」

リナが木の根元に近づく。

「優! 私、ルミエールショコラ採るよ! 結晶、キラキラしてて綺麗! ローラ、一緒に採る? コツ教えて!」

ローラが微笑みながら答える。  

「リナ、いいわね。ルミエールショコラは根元をそっと掘ると採りやすいわ。優、ムースの分量、計算しておく? 私がリナに採り方教えるわ。」

カイラがスキャナーを手に言う。  

「じゃあ私はセドラリーフとヴィオレソルトを採るわ。ヴィオレソルトは魔力強いから、岩の奥に隠れてるかも。トム、エリック、フォンブランシュのほう頼める?」

トムが木の周りを歩きながら笑う。  

「カイラ、任せろ! ぜってー見つけるぜ。エリック、木の根元掘ってみね? フォンブランシュ、甘い香りが強いぞ。」

エリックが拳を握り、ニヤリと笑う。  

「トム、力仕事は俺の得意分野だ! フォンブランシュ、ガッツリ掘り出してやるよ!優、採取してる間にムースのプラン考えておけよ!」

「うん、頼んだよ!」

採取が始まる。
リナとローラが木の根元でルミエールショコラを丁寧に掘り出す。リナが結晶を手に笑う。  

「ねーねー!優! ルミエールショコラ、触ると少し温かいよ! ローラ、この結晶はムースにどうやって溶かす?」

ローラが結晶を手に、指導する。  

「リナ、ルミエールショコラは低温でゆっくり溶かすの。ムースにするなら、クレームフルールと混ぜて層を作るのがコツよ。層のバランスはどうしたい?」

「どうしよっかなーまだ迷ってる!」

カイラがセドラリーフを摘みながら言う。  

「セドラリーフの魔力、安定してるわ。ヴィオレソルトも採れたけど、少量で十分そうね。」

トムがフォンブランシュの束を持ち帰ってきた。

「おおー、カイラ、セドラリーフいいな! 俺もフォンブランシュたっぷり採ってきたぜ!甘い香りってムースにもグリルにも合いそうだろ?エリック、ヴィオレソルトどうだった?」

エリックが岩の隙間からヴィオレソルトの結晶を持ち帰り、笑う。  

「トム、フォンブランシュ、ナイス! 俺、ヴィオレソルト掘り出したぜ。優、これで全部揃ったな!」

霧の中からノワールプランシュが飛び出してくる。光る尾を持つ小さな魔獣が、鋭い鳴き声で食材に接近。トムが追跡ランタンを構えて叫ぶ。  

「ノワールプランシュだ! 速いぞ! 俺とエリックで抑えるから、食材守っててくれ!」

カイラが風魔法を放ち、ノワールプランシュの尾を鈍らせる。トムとエリックがランタンの光で魔獣を牽制し、エリックが剣で尾を狙って動きを止める。リナとセリナがハーブを守り、ローラがヴィオレソルトを確保。リナが叫ぶ。  

「優! 食材はちゃんと守ってるよ! トム、早くやっつけて!」

数分後、トムがランタンの光を集中させ、ノワールプランシュを気絶させた。エリックが拳を振り上げ、笑う。  

「ハハ! 食材守ってくれてサンキュ! こいつはグリルにピッタリだぜ!」

僕がルミエールショコラを手に、笑いながら言う。  
「みんな、ナイス連携! ノワールプランシュ、確かにグリルにしたら香ばしそうだね!シエルヴェインさん、エルフの魔法の料理でどんなハーブや調理法を使う?」

シエルヴェインが微笑む。  

「ノワールプランシュは、フォンブランシュで甘みを、ヴィオレソルトでスパイスを効かせるわ。霧の魔力を込めた炎で焼くと、魔力が閉じ込められるの。ムースの盛り付けには、光の魔法で星の模様を描くわよ。」


---


エクラノワールの霧深い森にキャンプを設営し、月光に照らされた焚き火を囲む。トムとエリックがノワールプランシュを解体し、僕がルミエールショコラ、クレームフルール、セドラリーフ、フォンブランシュ、ヴィオレソルトを準備。キラがルミエールショコラを嗅ぎ、ピピッと鳴く。まるで「この結晶、美味しそう!」って囁いてるみたいだ。

僕が食材を並べながら言う。  

「ルミエールショコラの濃厚な甘さはエクラノワールの霧と合いそうだね。ムースにクレームフルールで軽さ、セドラリーフで爽やかさ、フォンブランシュで甘み、ヴィオレソルトでスパイスを加えたいな。ローラ、ムースの層の作り方、どんなコツがある?」

ローラが微笑みながら答える。  

「優、ルミエールショコラは低温で溶かして、クレームフルールと交互に層にすると綺麗よ。リナ、一緒に層の作り方やってみる? 空気を入れるのがポイントよ。」

リナが目を輝かせて言う。  

「ローラ、ありがとう! ムースにルミエールショコラとクレームフルールを層にして、星が輝くみたいな模様描きたい! カイラ、魔力で何かアイデアある?」

カイラがスキャナーを手に提案。  

「星模様いいわね。優、ルミエールショコラの魔力は癒し効果が強いから、フォンブランシュを多めに使うとバランス良いわ。ヴィオレソルトは表面に軽く振って、味を引き締めて。トム、グリルはどうする?」

トムがニヤリと笑い、答える。  

「ノワールプランシュにフォンブランシュとセドラリーフで甘さ引き出して、ヴィオレソルトでピリッとさせたいな。エリック、焼き加減どう思う?」

エリックが焚き火を調整しながら笑う。  

「トム、ピリッとナイスだ! 優、強めの火でサクッと焼いて、香ばしさ全開にしようぜ! ムースの星模様、楽しみだな!」

試作開始。ルミエールショコラを低温で溶かし、クレームフルール、セドラリーフ、フォンブランシュ、ヴィオレソルトを混ぜ、霧オーブンを模したスターオーブンで冷やしてムースに。ローラがリナに層の作り方を指導し、リナがセドラリーフを散らして星の模様を描く。食べると濃厚な甘さと癒し効果が広がる。ノワールプランシュの肉は薄く切り、フォンブランシュ、セドラリーフ、ヴィオレソルトで味付けし、霧の魔力を模した焚き火で焼く。香ばしい香りが漂い、食べるとスタミナアップ効果を感じる。


「このムース、ルミエールショコラの濃厚さが星の輝きみたいだ。リナ、ローラ、星の模様、最高だよ! シエルヴェインさん、エルフの霧オーブンと比べてどう?」

僕がムースを食べながら言うとシエルヴェインがムースを味わい、目を輝かせる。  

「優さん、素晴らしいわ! エルフの霧オーブンは魔力を閉じ込めるけど、このムースはエクラノワールの霧そのもの。フォンブランシュとヴィオレソルトの使い方、星の模様、新鮮で素敵よ。」

カイラがムースを食べ、頷く。  

「このムース、癒し効果が強いわ。クレームフルールの軽さも絶妙ね。グリルも香ばしくて良いわよ。」

トムがグリルを頬張り、笑う。  

「んー!このノワールプランシュ、香ばしくて最高!」


リナがムースを食べて笑う。  

「ローラの指導、ほんと勉強になった! このムース、エクラノワールの夜空みたい! シエルヴェインさん、もっと食べる?」

エリックがグリルを手に、霧の中で笑う。  

「ハハ! 優、このムースとグリル、エクラノワールより輝いてるぜ! シエルヴェイン、もっとエルフ呼んで、宴会拡大しようぜ!」

セリナがエルフの仲間と話しながら微笑む。  

「優さんの料理、エクラノワールの霧と調和してるわ。次のレシピも楽しみね。」

ローラがムースを味わいながら言う。  

「優、リナ、ムースの層、よくできてたわ。次も私がコツ教えるから、一緒に新しい料理試してみてね。」

キラがピピッと鳴き、ムースの欠片を舐めて跳ねる。まるで「優の料理、僕も大好き!」って囁いてるみたいだ。


---


月光が霧に溶け、エクラノワールが静かな光に包まれる。シエルヴェインが霧の奥を指差す。  

「明日は霧の奥にあるルナソレイユに行く? そこでしか採れないブリヤントワールがあるわ。ルミエールショコラと合わせると、すごい菓子になるわよ。」

僕が焚き火のそばで言う。  

「ブリヤントワール、名前からして華やかな甘さが想像できるな。菓子なら、どんな食感や見た目を狙おう? ローラ、混ぜ方や盛り付けで何かコツある?」

「優、ブリヤントワールは軽い甘さだから、ルミエールショコラと層にするとバランス良いわ。リナ、どんな模様にしたい?」

ローラが微笑みながら答えるとリナが目を輝かせ、提案してきた。 

「ローラ、優! ブリヤントワールでタルト作って、ルミエールショコラを層にしたい! 霧と月の模様って描けるかな?」

カイラがスキャナーを手に言う。  

「いいわね。優、ブリヤントワールの魔力、癒し効果が強そう。フォンブランシュで甘さ引き出す? トム、グリルで何か考えてる?」

トムがニヤリと笑い、答える。  

「ルナソレイユに魔獣いるなら、ヴィオレソルトでスパイシーなグリル作りたいな。どんな魔獣がいるかな?」

セリナが穏やかに答える。  

「ルナソレイユは、月光と霧が交錯する場所よ。ブリヤントワールは軽く甘く、魔力回復効果が強いわ。そこにはソレイユヴェールって魔獣もいるの。」

エリックが拳を握り、笑う。  

「ソレイユヴェール! なんか強そうだな! 優、そこでまた派手な料理作ろうぜ!」


---


エクラノワールの霧と、ルミエールショコラの濃厚な甘さが、僕たちの旅に新たな一ページを加えてくれた。  
明日、ルナソレイユへ向かい、ブリヤントワールに出会う。  
どんな食材が、どんな瞬間が、僕たちを待っているんだろう。  
仲間たちの笑顔と霧の光を胸に、明日の旅が楽しみだ。

  


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