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試練の山
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Side旅雄亮
「試練の山、ですか?」
海賊をダンジョンに送った俺は旅の途中に立ち寄ったウンディーネの里で、長老からありきたりな名前の山について聞かされ、そのことについて仲間たちに話していた。
「あー、あれですか」
「知ってるのか?」
妖精族の五人は試練の山について知っていた。
妖精族にとっては割と知られていて、山頂に妖精の剣と言う銘の剣が突き刺さっていて、妖精の剣は聖なる者のみが抜くことができると言われているそうだ。
「と言っても、今まで抜くことのできた妖精族は居ないんですけどね」
「へー聖なる者のみか…………聖女は?」
「ははは、妖精族も流石に危険人物に情報を渡しませんよ。噂ではあの武器は相当な力を秘めてますから。他種族では知ってる者はほとんど居ません」
もしも妖精の剣が、一振りで山をも砕く性能があったとしたら……クレイジー聖女の手に渡るのは想像するだけで恐ろしい。
「聖なる者なら抜ける……」
「我々は絶対に無理でしょうね」
ダンジョンマスターは邪悪の代名詞の様なもんだからな。
逆立ちしても抜けるわけ無いか。
「聖なる…………そうだ!皆、登山に行くぞ」
「……はい?」
三日後、俺たちは試練の山に着いた。
しかし山と呼ばれてるのに傾斜が無い。
地面に直角で巨大な崖と言ったほうが正しいな。
試練の崖だ。
「流石に予想外ね」
「足よりも手の方に負担がかかりそうです」
「どうしますボス?」
全員登るのは嫌そうな顔をしてるが、俺が命令したら登るだろう。
けど俺は登りたくないから却下。
「飛べばいいだろう」
「あ」
普通に登ったら何日もかかりそうな高さだし、何より面倒。
普通の山でも飛ぶつもりだったけど、流石にここまで断崖絶壁だとは思ってなかった。
剣を抜けるかの前にここを登れるかでほとんどの挑戦者は脱落するな。
「ユースケ様、ここは魔力が使えない地域だからフィーたちは飛べないよ?」
「あたしも飛ぶのに少し魔力を使うから駄目ね」
フィーたちはリタイア。残ったソランに全員の視線が集まる。
「この高さは一人が限界です」
「試練の山、ですか?」
海賊をダンジョンに送った俺は旅の途中に立ち寄ったウンディーネの里で、長老からありきたりな名前の山について聞かされ、そのことについて仲間たちに話していた。
「あー、あれですか」
「知ってるのか?」
妖精族の五人は試練の山について知っていた。
妖精族にとっては割と知られていて、山頂に妖精の剣と言う銘の剣が突き刺さっていて、妖精の剣は聖なる者のみが抜くことができると言われているそうだ。
「と言っても、今まで抜くことのできた妖精族は居ないんですけどね」
「へー聖なる者のみか…………聖女は?」
「ははは、妖精族も流石に危険人物に情報を渡しませんよ。噂ではあの武器は相当な力を秘めてますから。他種族では知ってる者はほとんど居ません」
もしも妖精の剣が、一振りで山をも砕く性能があったとしたら……クレイジー聖女の手に渡るのは想像するだけで恐ろしい。
「聖なる者なら抜ける……」
「我々は絶対に無理でしょうね」
ダンジョンマスターは邪悪の代名詞の様なもんだからな。
逆立ちしても抜けるわけ無いか。
「聖なる…………そうだ!皆、登山に行くぞ」
「……はい?」
三日後、俺たちは試練の山に着いた。
しかし山と呼ばれてるのに傾斜が無い。
地面に直角で巨大な崖と言ったほうが正しいな。
試練の崖だ。
「流石に予想外ね」
「足よりも手の方に負担がかかりそうです」
「どうしますボス?」
全員登るのは嫌そうな顔をしてるが、俺が命令したら登るだろう。
けど俺は登りたくないから却下。
「飛べばいいだろう」
「あ」
普通に登ったら何日もかかりそうな高さだし、何より面倒。
普通の山でも飛ぶつもりだったけど、流石にここまで断崖絶壁だとは思ってなかった。
剣を抜けるかの前にここを登れるかでほとんどの挑戦者は脱落するな。
「ユースケ様、ここは魔力が使えない地域だからフィーたちは飛べないよ?」
「あたしも飛ぶのに少し魔力を使うから駄目ね」
フィーたちはリタイア。残ったソランに全員の視線が集まる。
「この高さは一人が限界です」
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