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異世界転移編
英雄のタイミング
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今まで見た中で1番大きな生き物はなんだっただ、ろうか? 動物園で見た象くらいのものか?
だが、目の前にいる神竜はそれを遥かに超える大きさの蛇だった。
「野郎ども! タイミングとるよ?」
威勢のいいおばちゃんの声が聞こえてくる。
居酒屋のおばちゃん?
「怪我人は下りな! 尻尾からはなれるんだよっ!」
おばちゃんは指示する様に叫ぶ。
松明の近くには負傷した者達が逃げる様に転がり込む。
「アドリ……」
「うん、わかってる」
そう言うとアドリは精霊を出し怪我人が回復していく。
「あら、すごい回復だねぇ……ほらほら怪我が治ったらいきなっ!」
おばちゃんは冒険者や村人を鼓舞し、神竜に向かわせた。
「おばちゃん、エリカ……いや一緒に居た女の子みてないですか?」
「ああ、昨夜の兄ちゃんじゃないかい。あの子一体何者なんだい? 私等が来る前から神竜を止めてくれてるよ……」
エリカはずっと戦っているのか?
「彼女は……エリカは"赤翼の騎士"と言えばわかって貰えるでしょうか?」
「赤翼って、なんだい? そしたらあの子軍隊のエースじゃないかい。通りで強いわけだねぇ」
そう言っておばちゃんは再び指示をだしたあと、俺に言う。
「それで、アンタは何ができるんだい? 赤翼と回復の子と一緒にいる位だ、何か出来るんだろう?」
俺は……俺には……考えても言葉がでない。
「ドライアドの子が心配かい?」
「なんでそれを?」
「これでも、あたしらは精霊の森を守る"風の守人"と呼ばれてるんだい、ドライアドは見てわかるさ……」
おばちゃんは肩を叩くと、
「あの子は私に任せときな……死なしゃしないよ」
俺はその言葉に鼓舞されアドリに声を掛ける。
「アドリ、おばちゃんに付いとくんだ、俺はエリカのところに行ってくる」
アドリはコクリと頷き、
「無理はしないでね……」
と不安そうに言う。
「大丈夫、俺は硬いからさ!」
俺はそう言って、金槌を取り出し、リュックをアドリに渡すと、おばちゃんにアドリを頼む。
「兄ちゃん神竜は初めてかい?」
「見た事すら無かったですね……」
「アドバイスだよ、"ミドガルズオルム"は見ての通り蛇の様に手足が無い。だから攻撃のパターンもある程度限られてくるのさ」
「なるほど……」
「あとは、見ての通り外側は硬い、内側以外は余程威力の有る技でも無い限り傷さえ無理だと思った方がいいねぇ」
「おばちゃん、ありがとう」
「赤翼の姉ちゃんにいいとこ見せて来なっ!」
そういわれ、俺はサムズアップしながら神竜の元に向かう。近づけば近づくほどに、大きく撃退が目的という意味が理解出来る。
「確かにこりゃ人間じゃ無理だわな……」
大きいからなのか動きはそこまで早くは無い様にみえる、だが攻撃範囲を考えると一瞬の判断が命取りになるだろう。
ブォォォオォォォォ!
神竜は身体を上げ、再び咆哮が聞こえる。ここまで近いと迫力を通り越して失神しそうなレベル。
だが、よく見ると腹に無数の傷が見える。
その瞬間、通り抜ける様に腹を切るエリカの姿がある。まるでゲームの熟練プレーヤーの様に細かく確実に避けながらダメージを与えている。
近くで見ると蛇というかツチノコだな。
神竜は、斬られるのを嫌がり体を伏せる。
それだけで地面が、少し揺れるのが分かる。
側部の鱗は攻撃するなと言われているが、どう考えてもエリカみたいに攻撃は出来ない。だが、俺は威力だけには自信がある。
動かないなら、側部の鱗を金槌でぶっ叩くしか無い!
せーのっ!
バリっ!
案の定、まるで自販機くらいのサイズの鱗が割れる。
「よしっ!」
意外といけるぞ!
すると、後ろの冒険者が叫んだ。
「兄ちゃん避けろ!」
その瞬間、神竜は身体をくねらせ、割った所が俺に迫る。
マジかよ……避けれない……
当たる直前、風に飛ばされ、地面に落ちた。
「うぉぉぉぉお、危ねぇ……」
村の人が風魔法で飛ばしてくれた様だ。
「おい、大丈夫か?」
村の人はそう言って俺の元に駆けつけた。
「すいません、案外丈夫なんで大丈夫です」
「中々無茶をするが、すごい威力だな」
「あれちょっとヤバいっすね……」
「神竜だからなぁ……まず自分の身を守れ」
村の人の言う通りだ。
危うく潰されてしまう所だった。
だけど……このまま何もしないわけにもいかない。エリカだっていつやられるかもしれない。
「おっさん! 俺……また殴りに行くから殴ったらまた飛ばしてくれないか? さっきよりもっと強く飛ばしても構わない!」
「無茶をいうな、今の以上ってお前に攻撃してる様なもんだぞ?」
「大丈夫……こう見えて魔力がない分丈夫なんで!」
「魔力が無い? なるほど……見た事は無かったが、そういう事なら遠慮なくいくぞ?」
もちろん全くダメージが無い訳じゃない。
だけど、時間稼ぎでもいい。このまま黙ってエリカを危険に晒す訳にはいかない。
「うおぉぉぉお!」
バリッ、ドサッ……。
「くぅ……いてぇ……もう一度!」
バリッ……ドサッ……
バリッ……ドサッ……
バリッ……ドサッ……
はぁ……はぁ……
結構割ったが、流石にかなり厳しい。
走るスピードもかなり落ちて来た。
「兄ちゃん無理するな! 一旦引け!」
「いや……まだやります……」
そう言って、俺は神竜に向かう。
「おい! ダメだ、避けろぉぉぉ」
あれ? 鱗が遠ざかって行く……
ちょっと待て、この体制は……気づいた時には神竜の尾が目の前に来ている。
や、やられる……
そう思った瞬間……神竜の尾がゆっくりに見える。
まただ……だが今回は幅が広く避けられ無い。
このまま金槌で尾を叩く!
間に合うか?
相変わらずスローなのは相手だけじゃない。だが途中で金槌がギリギリ当たる、尾の鱗が砕けて行くのがわかりそのまま俺ごと食い込んで行く。
俺は目を瞑り金槌を強く握った。
ブチッ……バリッ……
時間が戻ると共に何がの皮が弾ける音がし、神竜の血塗れの俺はその場に膝を落とした。
尾をやられた神竜は体制を変え頭を向け咆哮する。反動なのか身体が動かない。
そんな中、またエリカの声が聞こえた気がした。
「いや、もう……むりっすよ?」
俺は飛ばされるのさえヤバいと思った。
その瞬間、青い魔力が神竜に放たれると神竜が倒れるのが見え、目の前に大きな影が現れた。
「助かった……?」
「修平殿! 待たせたな!」
聞いた事のある野太い声のその影は徐々に姿を見せる。金色に輝く鎧に赤いオールバックの髪。
そして大きな槍……ベルム大佐??
「村の為にすまない。後は私に任せておけばいい」
意識が朦朧とする中、ベルム大佐とエリカは神竜を押さえ込むのが分かる。
そして明るくなりかけていた空に日差しが入り込んで来ると、ベルム大佐は叫んだ。
「赤翼の騎士、エリカ・ヴァレンシュタイン! 今こそ貴様の技を見せてみろ!」
アドリの回復で意識がはっきりとしてくると、エリカが炎の矢の翼を広げるのが見えた。
ああ、本当に赤翼じゃねーか……。
その姿は、以前オーク戦で見た物とは桁違いの数の炎の矢がまるで鳥が翼を広げる様に神竜に降り注ぎ、遂には神竜は動かなくなった。
「ははは、エリカマジかよ……神竜討伐しやがった!」
その光景は余りに美しく、その場の人々は息を飲んだのだろう。徐々に歓声が上がり始め、それぞれに勝利を称え合った。
・
・
・
「修平兄ぃ、大丈夫?」
アドリは座る俺に心配そうに声をかけた。
「ああ……」
前からザクザクと、ベルム大佐がエリカを抱え歩いてくる。
エリカは体力と魔力を使い果たしたのか、珍しく動けない様だ。
「また、助けられてしまったな……」
「こっちのセリフです。大佐、ありがとうございます……」
「ベルム! アンタは来るのが遅いんだよっ」
居酒屋のおばちゃんが大佐を叩いた。
「ベルナ姉さん、連絡してくれといつも言ってるじゃないか!」
ん? ちょっと待て!
「おばちゃん、ベルム大佐の……?」
「姉さ! どうだい? 結構似てるだろう?」
いや、マジでそっくりです。
「自慢の弟だよっ! 赤翼の嬢ちゃんどうだい嫁にこないかい? アンタ程強い女は大歓迎だよ」
「姉さん、本当にややこしくなるからやめてくれないか……」
驚くほど、ベルム大佐はおばちゃんに弱い様で、その姿に親近感が湧いた。
「しがない村だが、私の故郷だ。姉さんも飯は旨いから存分に堪能していってくれ」
また一つ、俺の中でのベルム大佐の印象が変わった。村での大佐は、村の住人と同じく気の優しい屈強な戦士の一人にしか見えなかった。
本当はこういう人だったのかと、時々見せていた気さくな雰囲気の原点を知った気がした。
エリカも回復すると俺たちは神竜の前で写メを撮る、電波を使わない機能は健在だった。
すると、空から緑の小さな精霊が降りてきた。
「あれ? アドリ、まだ誰か回復するのか?」
「えー? アドリだしてないよ? もしかして……」
アドリがそう言いいかけると、精霊は大きくなり大人のお姉さんが現れた。
「あっ、おばあちゃん!」
20代中盤くらいの精霊に向かいアドリはそういったのだった。
だが、目の前にいる神竜はそれを遥かに超える大きさの蛇だった。
「野郎ども! タイミングとるよ?」
威勢のいいおばちゃんの声が聞こえてくる。
居酒屋のおばちゃん?
「怪我人は下りな! 尻尾からはなれるんだよっ!」
おばちゃんは指示する様に叫ぶ。
松明の近くには負傷した者達が逃げる様に転がり込む。
「アドリ……」
「うん、わかってる」
そう言うとアドリは精霊を出し怪我人が回復していく。
「あら、すごい回復だねぇ……ほらほら怪我が治ったらいきなっ!」
おばちゃんは冒険者や村人を鼓舞し、神竜に向かわせた。
「おばちゃん、エリカ……いや一緒に居た女の子みてないですか?」
「ああ、昨夜の兄ちゃんじゃないかい。あの子一体何者なんだい? 私等が来る前から神竜を止めてくれてるよ……」
エリカはずっと戦っているのか?
「彼女は……エリカは"赤翼の騎士"と言えばわかって貰えるでしょうか?」
「赤翼って、なんだい? そしたらあの子軍隊のエースじゃないかい。通りで強いわけだねぇ」
そう言っておばちゃんは再び指示をだしたあと、俺に言う。
「それで、アンタは何ができるんだい? 赤翼と回復の子と一緒にいる位だ、何か出来るんだろう?」
俺は……俺には……考えても言葉がでない。
「ドライアドの子が心配かい?」
「なんでそれを?」
「これでも、あたしらは精霊の森を守る"風の守人"と呼ばれてるんだい、ドライアドは見てわかるさ……」
おばちゃんは肩を叩くと、
「あの子は私に任せときな……死なしゃしないよ」
俺はその言葉に鼓舞されアドリに声を掛ける。
「アドリ、おばちゃんに付いとくんだ、俺はエリカのところに行ってくる」
アドリはコクリと頷き、
「無理はしないでね……」
と不安そうに言う。
「大丈夫、俺は硬いからさ!」
俺はそう言って、金槌を取り出し、リュックをアドリに渡すと、おばちゃんにアドリを頼む。
「兄ちゃん神竜は初めてかい?」
「見た事すら無かったですね……」
「アドバイスだよ、"ミドガルズオルム"は見ての通り蛇の様に手足が無い。だから攻撃のパターンもある程度限られてくるのさ」
「なるほど……」
「あとは、見ての通り外側は硬い、内側以外は余程威力の有る技でも無い限り傷さえ無理だと思った方がいいねぇ」
「おばちゃん、ありがとう」
「赤翼の姉ちゃんにいいとこ見せて来なっ!」
そういわれ、俺はサムズアップしながら神竜の元に向かう。近づけば近づくほどに、大きく撃退が目的という意味が理解出来る。
「確かにこりゃ人間じゃ無理だわな……」
大きいからなのか動きはそこまで早くは無い様にみえる、だが攻撃範囲を考えると一瞬の判断が命取りになるだろう。
ブォォォオォォォォ!
神竜は身体を上げ、再び咆哮が聞こえる。ここまで近いと迫力を通り越して失神しそうなレベル。
だが、よく見ると腹に無数の傷が見える。
その瞬間、通り抜ける様に腹を切るエリカの姿がある。まるでゲームの熟練プレーヤーの様に細かく確実に避けながらダメージを与えている。
近くで見ると蛇というかツチノコだな。
神竜は、斬られるのを嫌がり体を伏せる。
それだけで地面が、少し揺れるのが分かる。
側部の鱗は攻撃するなと言われているが、どう考えてもエリカみたいに攻撃は出来ない。だが、俺は威力だけには自信がある。
動かないなら、側部の鱗を金槌でぶっ叩くしか無い!
せーのっ!
バリっ!
案の定、まるで自販機くらいのサイズの鱗が割れる。
「よしっ!」
意外といけるぞ!
すると、後ろの冒険者が叫んだ。
「兄ちゃん避けろ!」
その瞬間、神竜は身体をくねらせ、割った所が俺に迫る。
マジかよ……避けれない……
当たる直前、風に飛ばされ、地面に落ちた。
「うぉぉぉぉお、危ねぇ……」
村の人が風魔法で飛ばしてくれた様だ。
「おい、大丈夫か?」
村の人はそう言って俺の元に駆けつけた。
「すいません、案外丈夫なんで大丈夫です」
「中々無茶をするが、すごい威力だな」
「あれちょっとヤバいっすね……」
「神竜だからなぁ……まず自分の身を守れ」
村の人の言う通りだ。
危うく潰されてしまう所だった。
だけど……このまま何もしないわけにもいかない。エリカだっていつやられるかもしれない。
「おっさん! 俺……また殴りに行くから殴ったらまた飛ばしてくれないか? さっきよりもっと強く飛ばしても構わない!」
「無茶をいうな、今の以上ってお前に攻撃してる様なもんだぞ?」
「大丈夫……こう見えて魔力がない分丈夫なんで!」
「魔力が無い? なるほど……見た事は無かったが、そういう事なら遠慮なくいくぞ?」
もちろん全くダメージが無い訳じゃない。
だけど、時間稼ぎでもいい。このまま黙ってエリカを危険に晒す訳にはいかない。
「うおぉぉぉお!」
バリッ、ドサッ……。
「くぅ……いてぇ……もう一度!」
バリッ……ドサッ……
バリッ……ドサッ……
バリッ……ドサッ……
はぁ……はぁ……
結構割ったが、流石にかなり厳しい。
走るスピードもかなり落ちて来た。
「兄ちゃん無理するな! 一旦引け!」
「いや……まだやります……」
そう言って、俺は神竜に向かう。
「おい! ダメだ、避けろぉぉぉ」
あれ? 鱗が遠ざかって行く……
ちょっと待て、この体制は……気づいた時には神竜の尾が目の前に来ている。
や、やられる……
そう思った瞬間……神竜の尾がゆっくりに見える。
まただ……だが今回は幅が広く避けられ無い。
このまま金槌で尾を叩く!
間に合うか?
相変わらずスローなのは相手だけじゃない。だが途中で金槌がギリギリ当たる、尾の鱗が砕けて行くのがわかりそのまま俺ごと食い込んで行く。
俺は目を瞑り金槌を強く握った。
ブチッ……バリッ……
時間が戻ると共に何がの皮が弾ける音がし、神竜の血塗れの俺はその場に膝を落とした。
尾をやられた神竜は体制を変え頭を向け咆哮する。反動なのか身体が動かない。
そんな中、またエリカの声が聞こえた気がした。
「いや、もう……むりっすよ?」
俺は飛ばされるのさえヤバいと思った。
その瞬間、青い魔力が神竜に放たれると神竜が倒れるのが見え、目の前に大きな影が現れた。
「助かった……?」
「修平殿! 待たせたな!」
聞いた事のある野太い声のその影は徐々に姿を見せる。金色に輝く鎧に赤いオールバックの髪。
そして大きな槍……ベルム大佐??
「村の為にすまない。後は私に任せておけばいい」
意識が朦朧とする中、ベルム大佐とエリカは神竜を押さえ込むのが分かる。
そして明るくなりかけていた空に日差しが入り込んで来ると、ベルム大佐は叫んだ。
「赤翼の騎士、エリカ・ヴァレンシュタイン! 今こそ貴様の技を見せてみろ!」
アドリの回復で意識がはっきりとしてくると、エリカが炎の矢の翼を広げるのが見えた。
ああ、本当に赤翼じゃねーか……。
その姿は、以前オーク戦で見た物とは桁違いの数の炎の矢がまるで鳥が翼を広げる様に神竜に降り注ぎ、遂には神竜は動かなくなった。
「ははは、エリカマジかよ……神竜討伐しやがった!」
その光景は余りに美しく、その場の人々は息を飲んだのだろう。徐々に歓声が上がり始め、それぞれに勝利を称え合った。
・
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・
「修平兄ぃ、大丈夫?」
アドリは座る俺に心配そうに声をかけた。
「ああ……」
前からザクザクと、ベルム大佐がエリカを抱え歩いてくる。
エリカは体力と魔力を使い果たしたのか、珍しく動けない様だ。
「また、助けられてしまったな……」
「こっちのセリフです。大佐、ありがとうございます……」
「ベルム! アンタは来るのが遅いんだよっ」
居酒屋のおばちゃんが大佐を叩いた。
「ベルナ姉さん、連絡してくれといつも言ってるじゃないか!」
ん? ちょっと待て!
「おばちゃん、ベルム大佐の……?」
「姉さ! どうだい? 結構似てるだろう?」
いや、マジでそっくりです。
「自慢の弟だよっ! 赤翼の嬢ちゃんどうだい嫁にこないかい? アンタ程強い女は大歓迎だよ」
「姉さん、本当にややこしくなるからやめてくれないか……」
驚くほど、ベルム大佐はおばちゃんに弱い様で、その姿に親近感が湧いた。
「しがない村だが、私の故郷だ。姉さんも飯は旨いから存分に堪能していってくれ」
また一つ、俺の中でのベルム大佐の印象が変わった。村での大佐は、村の住人と同じく気の優しい屈強な戦士の一人にしか見えなかった。
本当はこういう人だったのかと、時々見せていた気さくな雰囲気の原点を知った気がした。
エリカも回復すると俺たちは神竜の前で写メを撮る、電波を使わない機能は健在だった。
すると、空から緑の小さな精霊が降りてきた。
「あれ? アドリ、まだ誰か回復するのか?」
「えー? アドリだしてないよ? もしかして……」
アドリがそう言いいかけると、精霊は大きくなり大人のお姉さんが現れた。
「あっ、おばあちゃん!」
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