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異世界転移編
決断
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「俺が消える……? なんでだよ?」
「そうじゃな……まず、お主はこの世界では……というよりマザーは認識しておらん」
「マザーが認識していない?」
「そうじゃ、お主の強靭的な強度はその事に由来しておるのじゃ」
「認識していないから硬くなるって意味がわからないんだけど?」
「まず、この世界が仮想現実なのはドライアから聞いておるな?」
「ああ、要はゲームの中みたいなものなんだろ?」
「そう、もしそのゲームで認識されない物が現れたらどうなると思う?」
「えっと……エラーとかアンノウン的な物になって……」
「そう、わからないのじゃ」
魔王は再び椅子に座る。何やら俺をみる目が少し悲しそうに見える。
「ステータスも、何もかもわからないのじゃ……」
ステータスがわからないって事は強度がわからないから硬いのか?
「それなら受けたダメージはどうなるんだよ?」
魔王は鼻で笑う様に、
「お主が? ダメージなどいつ受けたのじゃ?」
「だって、打撲や……」
そうだ、俺は今まで打撲しかしていない。槍で突かれても、銃で撃たれても……。
「気づいた様じゃのう……」
「じゃあ、俺は死ぬ事は無かったのか……」
「いや……それを決めるのはお主じゃ。死んだと思えば死んでいたじゃろうしな。 世界はお主に干渉しておらんだけじゃ」
「そうか……」
それなら閣下は何の為に死んだんだよ。あの時おれがその事に気付いてさえいれば……。
「何か悔やんでおる様じゃがのう、人は死ぬその事の尊さに差はない。お主が殺したオークや兵士、魔族にも生活や大切に思う人はいるのじゃよ……」
オーク……そっか、あの時は魔物と思って居たから対して気にしなかったが、統率されて兵士として参加しているオークに感情や生活が無い訳は無い。
俺は心の何処かで線を引いていたのだ。
「妾が言えるのはそれだけじゃ。近いうちマザーはセルフアップデートが始まる。その時エラーのお主はどうなるかのう? お主の影響の深い人はどうなるかのう? 妾は望まぬなら今まで通り過ごして行くだけじゃ」
エラーか……この世界で平凡に暮らして行くという選択肢は無いんだな。
「わかった、マザーの所に行くよ。ただし、」
「ほう、」
「エリカとアドリも一緒に連れていきたい。そしてマザーをどうするかも自分で決める」
「最終的には1人になるがかまわんのか?」
「ああ、一番近くにさえ居てくれれば」
「あいわかった。 お主がそう言うなら」
「ありがとう」
俺はこうして魔王と約束をして、一旦帰る事になった。
"明朝10時にゲートを開く、それまでに2人に話しておくのじゃ"
魔王は、エリカとアドリと話す機会を与えてくれた。俺がマザーに会うと言ったからというだけなのかも知れない。
だけど、なんとなく俺の中での魔王は、悪ではなく悪役としてこの世界で役割を果たしていただけなんじゃ無いかと思った。
・
・
・
俺は魔王のゲートからエリカ達がいる駐屯所に戻ると、アドリがいまにも泣きそうな顔で喜んでくれた。
「修平兄ぃー! おかえりー」
少し離れたところで、エリカが照れる様に微笑むのが見える。
「あれ? その人形何?」
アドリに言われ思い出す。
「あ、これ魔王の人形なんだよ」
「えー? 魔王ってこんな感じなの?」
「まぁ、本人は大きくしただけみたいな?」
「なんか変わった人なんだねー」
何気なく言った一言だけど、"変わった人"という言葉が魔王を人としてアドリは見ているのだなと思った。
そして、土産話もほどほどにして、エリカとアドリに伝える事にした。
ただ、俺はこの話をする際に決めていた事があった。
「そうじゃな……まず、お主はこの世界では……というよりマザーは認識しておらん」
「マザーが認識していない?」
「そうじゃ、お主の強靭的な強度はその事に由来しておるのじゃ」
「認識していないから硬くなるって意味がわからないんだけど?」
「まず、この世界が仮想現実なのはドライアから聞いておるな?」
「ああ、要はゲームの中みたいなものなんだろ?」
「そう、もしそのゲームで認識されない物が現れたらどうなると思う?」
「えっと……エラーとかアンノウン的な物になって……」
「そう、わからないのじゃ」
魔王は再び椅子に座る。何やら俺をみる目が少し悲しそうに見える。
「ステータスも、何もかもわからないのじゃ……」
ステータスがわからないって事は強度がわからないから硬いのか?
「それなら受けたダメージはどうなるんだよ?」
魔王は鼻で笑う様に、
「お主が? ダメージなどいつ受けたのじゃ?」
「だって、打撲や……」
そうだ、俺は今まで打撲しかしていない。槍で突かれても、銃で撃たれても……。
「気づいた様じゃのう……」
「じゃあ、俺は死ぬ事は無かったのか……」
「いや……それを決めるのはお主じゃ。死んだと思えば死んでいたじゃろうしな。 世界はお主に干渉しておらんだけじゃ」
「そうか……」
それなら閣下は何の為に死んだんだよ。あの時おれがその事に気付いてさえいれば……。
「何か悔やんでおる様じゃがのう、人は死ぬその事の尊さに差はない。お主が殺したオークや兵士、魔族にも生活や大切に思う人はいるのじゃよ……」
オーク……そっか、あの時は魔物と思って居たから対して気にしなかったが、統率されて兵士として参加しているオークに感情や生活が無い訳は無い。
俺は心の何処かで線を引いていたのだ。
「妾が言えるのはそれだけじゃ。近いうちマザーはセルフアップデートが始まる。その時エラーのお主はどうなるかのう? お主の影響の深い人はどうなるかのう? 妾は望まぬなら今まで通り過ごして行くだけじゃ」
エラーか……この世界で平凡に暮らして行くという選択肢は無いんだな。
「わかった、マザーの所に行くよ。ただし、」
「ほう、」
「エリカとアドリも一緒に連れていきたい。そしてマザーをどうするかも自分で決める」
「最終的には1人になるがかまわんのか?」
「ああ、一番近くにさえ居てくれれば」
「あいわかった。 お主がそう言うなら」
「ありがとう」
俺はこうして魔王と約束をして、一旦帰る事になった。
"明朝10時にゲートを開く、それまでに2人に話しておくのじゃ"
魔王は、エリカとアドリと話す機会を与えてくれた。俺がマザーに会うと言ったからというだけなのかも知れない。
だけど、なんとなく俺の中での魔王は、悪ではなく悪役としてこの世界で役割を果たしていただけなんじゃ無いかと思った。
・
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・
俺は魔王のゲートからエリカ達がいる駐屯所に戻ると、アドリがいまにも泣きそうな顔で喜んでくれた。
「修平兄ぃー! おかえりー」
少し離れたところで、エリカが照れる様に微笑むのが見える。
「あれ? その人形何?」
アドリに言われ思い出す。
「あ、これ魔王の人形なんだよ」
「えー? 魔王ってこんな感じなの?」
「まぁ、本人は大きくしただけみたいな?」
「なんか変わった人なんだねー」
何気なく言った一言だけど、"変わった人"という言葉が魔王を人としてアドリは見ているのだなと思った。
そして、土産話もほどほどにして、エリカとアドリに伝える事にした。
ただ、俺はこの話をする際に決めていた事があった。
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