君は僕の一目惚れ

緋露

文字の大きさ
3 / 7

再開(1)

しおりを挟む
「はぁー」

僕は今日も悩んでいる。
あーもう・・・どうしよう、和井くんが気になって仕方がない
机の上に突っ伏して、一人悶えている。しばらくそうしてから、諦めて顔を上げると周りから変な目で見られていることに気がついた。
それが恥ずかしくてまた、机に突っ伏す。
顔が、熱い
きっと僕の顔は真っ赤なんだろう。
そんなとこへ、明るく僕の名を呼ぶ声があった。

「つーばき!今日も憂鬱そうだね、どう?ここは一つこの徹くんに相談はいかが?」

満面の笑みで僕の机の前に座っているこの人は、僕の友人。八神徹、中学校で初めて知り合って、今では数少ない友人の一人。
徹くんは外見いいし、性格もいいし、一緒に居て凄く面白いから良く告白される人だ。
だから、徹くんのあだ名は『王子』。僕はさすがに呼ばないけれど、周りからは本当の名前のように呼ばれている。

「じゃあ、お言葉に甘えて・・っていうか、ちゃんと聞いてくれますか?」

机から少しだけ顔を上げて呟いた。

「あぁ、もちろん!」

整った顔をへにゃっと歪めて、元気に返された。なんとなく、そんな顔にすべてを見透かされている気がした。

・・・徹くんには、本当にかなわない

ということで、徹くんに同学年の男子生徒のことが高二の時から気になっていて、少しでも話してみたい、という僕の意思を伝えた。
説明、下手だったかもだけど・・

「へぇー椿が恋愛とは意外なことが起こったもんだなぁ」

徹くんが頬杖をついてすました顔をしている。

「えっ!いや、そんな・・・恋愛なんかじゃないです!」

思わず飛び上がって、首を横にぶんぶんと振った。最後には、ついまた下を向いていた。
この気持ちって・・徹くんが云うような恋愛感情、じゃない、よね?
自分でもこの気持ちが、解らず悩んでいて、そんなことでここ一年ずっと自分のことで手一杯だった。
そんな風に、ごちゃごちゃまた考えているときだった。

「いいよ、隠さなくても、俺もいるよ好きな人くらい・・しかも男」

「へ?」

徹くんがなんだかとてつもなく、大きい爆弾を僕のごちゃごちゃな頭に、突然投下した。そして、すべて吹き飛んだ。
カバっと顔を上げて目を見開き、徹くんを見つめた。
しばらくそのまま口をぱくぱくさせていた。すると突然、徹くんが吹き出した。

「・・・・っぷ、くく、あはははっ!そんなに、そんなに驚く・・?くくくっ」

「なっ!そんなあ!笑わなくてもいいじゃないですか!?本当にびっくりしたんですよ!」

急に声を大にして笑い出すものだから、顔面に冷水でもかけられたようにはっとさせられた。
徹くんは、どうやらつぼに入ったらしくいまだに、爆笑している。
~・・・なんて失礼な人だ
徹くんは十分いい人だと思う。でも、どこか人間性に欠けているというか、ちょっぴり変な人だと思うことがたまにある。

「人の反応見て笑うとか、それがしたかったのならもっとマシな嘘ついてください」

不貞腐れて、視線を窓に移した。

「いやいや、確かに椿の反応見て笑っちゃったけど、男が好きって言うのは嘘じゃないから」

徹くんのセリフの途中で、目線を合わせたが、後半の言葉は嘘をついているとは思えないくらい真剣だった。けれどそれと同時に、寂しそうに見えた。
しばらく時間が止まったかのように、徹くんと僕の間に沈黙が落ちた。

「まぁ、その人・・他に好きな人できたみたいだけど」

素早く立ち上がった徹くんは、そのまま自席に戻ってしまった。
徹くん・・・失恋しちゃった、というかことでしょうか
あまりにも痛そうな徹くんに同情し、視線を机に落とした。



それから少しだけ時間が経って、
とりあえず、徹くんが後で和井くんの友人の五乙女優という人にいってくれるそうだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

守り守られ

ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師 患者 瀬咲朔 腸疾患・排泄障害・下肢不自由 看護師 ベテラン山添さん 準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん 木島 尚久 真幌の恋人同棲中

ある日、友達とキスをした

Kokonuca.
BL
ゲームで親友とキスをした…のはいいけれど、次の日から親友からの連絡は途切れ、会えた時にはいつも僕がいた場所には違う子がいた

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とスタッフ達とBL営業をして腐女子や腐男子たまに普通のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

たとえば、俺が幸せになってもいいのなら

夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語――― 父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。 弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。 助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。

処理中です...