17 / 43
17★
しおりを挟む
『あなたを明るい所で見ると俺は堪らない気持ちになります』
クロードがハーネットと出て行った後、フォルテナは先ほどクロードが書いた言葉を思い出して胸をドキドキさせていた。
……どういうことかしら……
これってとてもいい事なのでは?
クロードにもらった花束をもう日数が経過してくたびれてしまった花と交換して花瓶に活ける。
活けるといってもフォルテナはそのまま花瓶に差すことしかできないのだけれども。
それをテーブルに置くとぼんやり眺めた。
フォルテナの吐息でジプソフィラがゆらゆらと揺れた。
するとトントントン……と部屋の扉が叩かれてクロードがひょっこりと顔を出した。「あ、旦那様……ハーネットは……?」
クロードはフォルテナの前に手帳を突き出すと『ハーネットには暇を与えました』と書かれていた。
「え……?そ、そうなんですね」なんでなんだろう……先ほどまで普通に働いていたのに……
『明日の朝からはリリーに来てもらう』
「え?リリー?」フォルテナはなぜクロードがリリーを知っているのか不思議に思ったけれど、もしかすると実家での行動や人間関係などは掌握済みなのかもしれない。と思ったので気にしないことにした。
「嬉しいわ」フォルテナがにっこり笑うとクロードは顔を真っ赤にして口元を緩めている。手帳を再び取り出すと『リリーが来るまでは俺が側に』と書いて見せた。
「え?……ふふふ…」
フォルテナはクロードが面白い冗談を言ったのだと笑ったけれど……
「だ……旦那様!私は一人で食事ができます」
フォルテナはクロードが食堂で腰を抱き寄せて口元に食べ物を運ぶ動作をしたので顔を真っ赤にした。
「……」
クロードはフォルテナの手を取ると指先でくすぐる。
「ふふふふ!くすぐったのでやめてください!」
「……」クロードはそうして再び口元に食べ物を運ぶのでフォルテナは渋々と言った様子で口を開けた。
クロードはフォルテナが食事を口に入れると満足気に頬を親指で撫でた。
「……」一方フォルテナは恥ずかしくて堪らなかった。
なぜ急にこのような態度になったのか……
今までの態度のとの差にフォルテナは動揺してしまった……
フォルテナが食事を終えるとクロードは彼女の腰を抱きながら部屋までエスコートした。「だ……旦那様……あの……」
フォルテナが歩きづらいのでやめてください……と告げるためクロードを見上げるとクロードはにっこりと笑ったのでもうそれ以上なにも言えなくなった……
フォルテナが入浴を終えると自室で入浴を済ませたのかタオルを首からかけたクロードが待ち構えていた。
フォルテナの頭をタオルで包むと優しく水気を拭き取る。
「……あ、あ……ありがとうございます」
フォルテナはどうせ聞いて貰えないのだから……と諦めて身を任せることにした。しかしとにかく慣れないことで恥ずかしい……
旦那様って……私にもこんな感じのことをしてくれるのだわ。
フォルテナは明日になればリリーが来る……と頭の中で呪文のように唱えた。
寝室でフォルテナに伸し掛かるクロードがそっとフォルテナの頬に触れた。今まで彼の指にあったハーネットとお揃いの指輪は外されていた。
たまたま今日つけなかったのだろうか……
……それとも……
フォルテナはなんだか胸がじんわりと温かくなる気がした。
クロードはそのままフォルテナの顔に唇を寄せると柔らかくキスをした。フォルテナは無意識に口を薄っすら開ける。
いつも舌を差し込んでくれるからだ。
フォルテナはクロードと舌を合わせるのも好きだった。
背すじがゾクゾクするけれどそれをクロードがキツく抱いてくれるとそのゾクゾクが快感に変わっていく。
「……ふ……」
フォルテナは心地よさに思わず口の端から声を出した。
クロードはもう既にトロトロになったフォルテナの陰部に下着の上から指を這わせた。ズルリ……と下着がズレる。
心なしかクロードの息が荒い。
手馴れた様子で陰核に触れると愛液で湿った下着との摩擦が心地よくてフォルテナは思わず腰を捩った。
(私の身体……もう旦那様はわかっているのだわ)
迷いなく快感を与えてくるクロードの様子にフォルテナはそう思いなんだか子宮がキューッと縮まる気分がした。
クロードがフォルテナの下着を剥ぎ取るとすっかり湿った陰部がひやりと冷える。クロードはハァハァと荒い息を吐くとそこに吸い付いた。
「ん……っ」
フォルテナの硬くなった陰核をクロードが唇で挟む。
もどかしさに腰を捩ると強い快感が与えられていく……
クロードはチュウ……とフォルテナの陰核を吸う。
フォルテナは大きく喘ぐと陰部を愛液でトロトロにして一度絶頂した。
クロードがフォルテナの上に覆いかぶさると二人は目が合う。
暗闇の中、あまりよく見えないけれどクロードの目がギラギラと欲を含んでいるような……しかし優しさを帯びているような……そんな気がした。
クロードはフォルテナを抱き寄せて額にキスをするとゆっくりと侵入してくる。「んんー…………」フォルテナは与えられていく快感に思わず声を上げた。
クロードはこっそり指を唾液で濡らすとフォルテナの陰核に触れる。
「あぁっ……!」フォルテナはここが好きだとクロードは知っていた。特に挿入した後に触れるとフォルテナは乱れてクロードの陰茎をギューギュー締め付けるのだ。
営みが終わるとクロードがフォルテナの腹に精を出したのでフォルテナは思わず聞いてみた。「なんで中に出してくださらないのですか?」と
クロードは顔を真っ赤にすると腹の精を拭き取り、枕元に置いていた手帳にペンを走らせた。
『俺はすぐ子ができるかもしれない』
『子はお互いを』
『もっと知ってからが』
『いいと思うのですが』
「……そうなのですね」フォルテナはクロードの返答になんとなく彼は誰かを妊娠させたことがあるのでは?と思った。
隠し子がいるんだろうか……
フォルテナはハーネットの急な暇に照らし合わせてなんだかモヤモヤしてしまう。
ハーネットはなぜ休んでいるのだろう。
体調が悪いのでは……?それはもしかすると旦那様の子を妊娠したせいなのかもしれない。フォルテナはなんだか胸が苦しくなったので余計な想いを吹き飛ばすように頭を左右に軽く振った。
クロードがハーネットと出て行った後、フォルテナは先ほどクロードが書いた言葉を思い出して胸をドキドキさせていた。
……どういうことかしら……
これってとてもいい事なのでは?
クロードにもらった花束をもう日数が経過してくたびれてしまった花と交換して花瓶に活ける。
活けるといってもフォルテナはそのまま花瓶に差すことしかできないのだけれども。
それをテーブルに置くとぼんやり眺めた。
フォルテナの吐息でジプソフィラがゆらゆらと揺れた。
するとトントントン……と部屋の扉が叩かれてクロードがひょっこりと顔を出した。「あ、旦那様……ハーネットは……?」
クロードはフォルテナの前に手帳を突き出すと『ハーネットには暇を与えました』と書かれていた。
「え……?そ、そうなんですね」なんでなんだろう……先ほどまで普通に働いていたのに……
『明日の朝からはリリーに来てもらう』
「え?リリー?」フォルテナはなぜクロードがリリーを知っているのか不思議に思ったけれど、もしかすると実家での行動や人間関係などは掌握済みなのかもしれない。と思ったので気にしないことにした。
「嬉しいわ」フォルテナがにっこり笑うとクロードは顔を真っ赤にして口元を緩めている。手帳を再び取り出すと『リリーが来るまでは俺が側に』と書いて見せた。
「え?……ふふふ…」
フォルテナはクロードが面白い冗談を言ったのだと笑ったけれど……
「だ……旦那様!私は一人で食事ができます」
フォルテナはクロードが食堂で腰を抱き寄せて口元に食べ物を運ぶ動作をしたので顔を真っ赤にした。
「……」
クロードはフォルテナの手を取ると指先でくすぐる。
「ふふふふ!くすぐったのでやめてください!」
「……」クロードはそうして再び口元に食べ物を運ぶのでフォルテナは渋々と言った様子で口を開けた。
クロードはフォルテナが食事を口に入れると満足気に頬を親指で撫でた。
「……」一方フォルテナは恥ずかしくて堪らなかった。
なぜ急にこのような態度になったのか……
今までの態度のとの差にフォルテナは動揺してしまった……
フォルテナが食事を終えるとクロードは彼女の腰を抱きながら部屋までエスコートした。「だ……旦那様……あの……」
フォルテナが歩きづらいのでやめてください……と告げるためクロードを見上げるとクロードはにっこりと笑ったのでもうそれ以上なにも言えなくなった……
フォルテナが入浴を終えると自室で入浴を済ませたのかタオルを首からかけたクロードが待ち構えていた。
フォルテナの頭をタオルで包むと優しく水気を拭き取る。
「……あ、あ……ありがとうございます」
フォルテナはどうせ聞いて貰えないのだから……と諦めて身を任せることにした。しかしとにかく慣れないことで恥ずかしい……
旦那様って……私にもこんな感じのことをしてくれるのだわ。
フォルテナは明日になればリリーが来る……と頭の中で呪文のように唱えた。
寝室でフォルテナに伸し掛かるクロードがそっとフォルテナの頬に触れた。今まで彼の指にあったハーネットとお揃いの指輪は外されていた。
たまたま今日つけなかったのだろうか……
……それとも……
フォルテナはなんだか胸がじんわりと温かくなる気がした。
クロードはそのままフォルテナの顔に唇を寄せると柔らかくキスをした。フォルテナは無意識に口を薄っすら開ける。
いつも舌を差し込んでくれるからだ。
フォルテナはクロードと舌を合わせるのも好きだった。
背すじがゾクゾクするけれどそれをクロードがキツく抱いてくれるとそのゾクゾクが快感に変わっていく。
「……ふ……」
フォルテナは心地よさに思わず口の端から声を出した。
クロードはもう既にトロトロになったフォルテナの陰部に下着の上から指を這わせた。ズルリ……と下着がズレる。
心なしかクロードの息が荒い。
手馴れた様子で陰核に触れると愛液で湿った下着との摩擦が心地よくてフォルテナは思わず腰を捩った。
(私の身体……もう旦那様はわかっているのだわ)
迷いなく快感を与えてくるクロードの様子にフォルテナはそう思いなんだか子宮がキューッと縮まる気分がした。
クロードがフォルテナの下着を剥ぎ取るとすっかり湿った陰部がひやりと冷える。クロードはハァハァと荒い息を吐くとそこに吸い付いた。
「ん……っ」
フォルテナの硬くなった陰核をクロードが唇で挟む。
もどかしさに腰を捩ると強い快感が与えられていく……
クロードはチュウ……とフォルテナの陰核を吸う。
フォルテナは大きく喘ぐと陰部を愛液でトロトロにして一度絶頂した。
クロードがフォルテナの上に覆いかぶさると二人は目が合う。
暗闇の中、あまりよく見えないけれどクロードの目がギラギラと欲を含んでいるような……しかし優しさを帯びているような……そんな気がした。
クロードはフォルテナを抱き寄せて額にキスをするとゆっくりと侵入してくる。「んんー…………」フォルテナは与えられていく快感に思わず声を上げた。
クロードはこっそり指を唾液で濡らすとフォルテナの陰核に触れる。
「あぁっ……!」フォルテナはここが好きだとクロードは知っていた。特に挿入した後に触れるとフォルテナは乱れてクロードの陰茎をギューギュー締め付けるのだ。
営みが終わるとクロードがフォルテナの腹に精を出したのでフォルテナは思わず聞いてみた。「なんで中に出してくださらないのですか?」と
クロードは顔を真っ赤にすると腹の精を拭き取り、枕元に置いていた手帳にペンを走らせた。
『俺はすぐ子ができるかもしれない』
『子はお互いを』
『もっと知ってからが』
『いいと思うのですが』
「……そうなのですね」フォルテナはクロードの返答になんとなく彼は誰かを妊娠させたことがあるのでは?と思った。
隠し子がいるんだろうか……
フォルテナはハーネットの急な暇に照らし合わせてなんだかモヤモヤしてしまう。
ハーネットはなぜ休んでいるのだろう。
体調が悪いのでは……?それはもしかすると旦那様の子を妊娠したせいなのかもしれない。フォルテナはなんだか胸が苦しくなったので余計な想いを吹き飛ばすように頭を左右に軽く振った。
118
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
婚約者の番
ありがとうございました。さようなら
恋愛
私の婚約者は、獅子の獣人だ。
大切にされる日々を過ごして、私はある日1番恐れていた事が起こってしまった。
「彼を譲ってくれない?」
とうとう彼の番が現れてしまった。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる