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19話 パパ騒動の結果、殿下は悩む
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とうとうオースティンを同学年の授業では受け持てなくなってしまったと連絡が入った。
1つ上の学年と混ぜてみてもダメだったらしい。
授業の基準がオースティンになると、他の人間がついていけないのだ。
その上オースティンにも、他の人間に配慮するという考えはなかった。
困った教師陣は彼を騎士団の練習に混ぜて遠征に連れ出したりしていたのだ、が、オースティンはまだ1年目の学生なわけである。
何かあった場合の保障もないのに、給金も発生しない者を非常時でもないのに連れ出すことが難しくなったのだ。
せめて実習のある最高学年だったらよかったのに。
それというのも、オースティンがビジジュールの人間だったからである。
先日別件で乗り込んできたビジジュールに、ナローエの後ろ盾で在籍しているオースティンを連れ出すことはまずいのではないかと話は広がっていき、結果控えることになった。
これ以上ビジジュールを怒らせてはいけないからな。
そのため、今日、とうとう2つ上の学年と混ぜての訓練を試みたわけなのだ。
殿下のいる学年ということもあり、3年生は特別な自分たちという自負があっただけに、すんなりと特別待遇のオースティンを迎え入れる雰囲気でなかったのは事実だ。
だが
「手加減しなさ過ぎだろう」
オースティンに冷たい対応した者で、いや、ナローエを馬鹿にしてくってかかった者でというべきか、今も意識のあるヤツは1人もいない。
「ナローエ様はついて来られますから、あの方を軽んじた騎士クラスの人間が、まさか、それよりもできないとは思ってもみませんでした」
しれっと毒を吐く彼の言葉に、その争いに参加していなかった者達も胸をえぐられた。
「ナ、ナローエ様は貴殿についていけるのか」
「はい、当然です」
当然と言われて、皆、こめかみをヒクつかせた。
「なるほど、さすがビジジュールの名は伊達ではなかったということだな。魔力量と戦闘センスさえあれば、オースティンにもついていけるとは、ははは」
言いながらヤワードは、もしかしたら今頃、我が身もああなっていたかもしれないのだと、きゅーッと縮む胃をさすった。
ナローエ、体力は無さそうだしな。
悪気はなくても軽く見てしまうんだよな。
ただ、それを口に出した者は今打ち捨てられていて、口にしなかった者だけが立っているのである。
「ですな。ナローエ様は自身に降りかかる火の粉を自力で振り払っているそうですしね」
ケクセルも処分と罰則を繰り返す騎士クラスの1年生を思い出し、遠い目になった。
もはや1度もナローエに歯向かわなかった人数の方が少ないのではないか。
中にはナローエとお近づきになりたかっただけの者もいたはずだからな。
構ってもらえるなら罵られてもいいとか、理解できない世界だ。
見た目は極上。
いや、女性陣から見るとどうなのであろうか。
少し線が細すぎるきらいはあるが、背丈は普通にある。騎士クラスの人間に比べれば小さいのは当たり前のことなのだが、魔道士の中ならば小さいと感じることはないだろう。
でも男の顔が綺麗すぎるのも、女にとって横に並びにくい感じはあるのか?
内面はというと、貴族としての教育は入学までには間に合わなかったと見える。
頭はいいしマナーに問題もないが、人馴れできていない。もし王都勤めとなるならば、向いていないと言わざるを得ない。
病弱で寝込んでいたと聞くから致し方ないところはあるだろうが。
ただ、生来の性質が素直なためか、思っていることが顔に出るのもあまり気にはならないと思わせるのは長所なのだろう。
何かを起こそうとしている時に、何もかも顔に出てしまう味方は心配になるが、伝えなければいいだけだしな。
今騒動の元になっているナローエとはそういう人物だ。
というのも、そもそもの引き金は先程も述べたように、先日のビジジュールが落とした大きな爆弾なのだ。
今まで見返りも求めず国に貢献してきた彼が、ナローエの現状を知り抗議に来た。
もちろん親としての自分が1番不甲斐なかったことが前提にあり、それ故にこれからはナローエのために生きると、国の防衛から手を引くと宣言したのだ。
これには父上も驚いた。
その上で今までビジジュールに甘えていたことも自覚した。
何しろ金にも地位にも興味がない家なのである。
特にビジジュールの先代は前王に傾倒していたため、そのような野暮な交渉を必要としなかったと聞いている。
彼らが国を守るのは当然だと、最低限の生活補償で便利に使える駒として扱っていたのだ。
しかしながら、それは完全なるビジジュールの善意の上で行われていたに過ぎない、ということを思い知らされたわけだ。
今の父上には、今代のビジジュールを引き止めるだけの魅力はなかった。
義理も人情も、感じさせるほどの何も与えてこなかったのだ。
引き止めるためのアレもコレも、自分の子に比べたらどれにも利益が無いと言い切った。
当たり前のことだ。
何しろ金にも地位にも興味がないのだ。
王家は、というか、学院は、この度のナローエの環境について把握していたのだ。
だがナローエ自身からの救済を求める声はなく、それほど深刻に受け止めていなかったのである。
よく考えなくても、ナローエはビジジュール公爵家の子息なのだ。
しかも次期ビジジュール公爵だ。
ここは先を見据えて、ナローエを保護するべきだったと今ならわかる。少なくとも騒ぎを起こした連中に、苦言を申し入れて釘を刺しておくべきだった。
ナローエに手を貸さなかった時点で、次期ビジジュール公爵から好意的に防衛に協力してもらえる可能性を潰し、また今代のビジジュール公爵の心象を悪くしたのだ。
父上がビジジュールと前王のような関係を結べなかっただけではなく、王太子である兄上や同時期に学院に在籍している俺もナローエと前王のような関係を結べなかったわけで、この後手後手感には頭も痛いのが正直なところだ。
しかも『ナローエに今代のビジジュールほどの魅力はない』と思っていたのがそもそもの間違いだったとは。
ナローエを襲った騎士クラスの生徒達は、ナローエにより全員捕縛されている。
普通ならば、それに対する罰則に捕縛された子息の家から横槍が入るものだが、捕縛された本人達が何かに怯えたように大人しく刑を受けるのが印象的だ。
ナローエになんらかの戦闘センスがあるのは事実だったのに。
それに今まで気づいていなかったのだ。
「ところでオースティン、お前は今後の進路をどうするつもりだ?」
もう学生でいる必要がないと思うのだが。
「ナローエ様の行くところが、俺の行くところです」
そうか。やはり騎士団なんかには目もくれないか。
ナローエと共に、ビジジュール私軍に在籍するのかもしれないな。
これは説得は難しいか。
つまり、次代のビジジュール私軍も、今までと変わらぬ戦力を保つということだ。
先見の明がなかったのは王家の方だったわけである。
人を身分や見た目で判断せず引き立てた前王とは、行ってくるほど違ったわけだ。
わざわざ私軍のメンバー全員に『国の不利益になるような行為を起こさない』などと精霊へ宣言契約までさせて国防に奔走する彼らだったのに。
それを手放すことになったのは、王家の愚策のせいだったのだ。
ビジジュールも感情のある人間だということを忘れ、感謝もせず酷使してきた、王家の愚策だったのだ。
権力に興味を持たず、ただ国のために動いてくれる適任者なんか他にいるわけがない。
利益があるから動くのだ。
現状のまま、他に任せたら簡単に軍を掌握されるだろう。
そうなれば我らは転覆に怯えなければならなくなるのだろうな。
王家もビジジュールの陳情を受け、まだ間に合うかとまずは噂を否定するところから始めようとしたのだが、それは寧ろビジジュール自身で完了したと言っていい。
ナローエに手を出した者のいる領への魔物討伐を受け付けないと明言したのだ。
そんなの、ほぼ全領地だろう。
そこに名前の上がった領主は驚いただろうな。
今、ナローエの元に挨拶伺いと称して許しを得ようと、連日使者が訪れている。もちろん事を起こした生徒本人達もだ。
それを捌く事務局から再三ナローエの来訪を頼まれているのだが、学業の邪魔をするなと一掃されているのが現状だ。
これ以上ビジジュールの心象を悪くすることはできない。
どうやっているのか、毎日学院に通う両名はその騒動からしれっと外れて日常を滞りなく生活できている。
あの人数をまく技術があれば、ナローエに襲いかかっていた暴漢など相手にすることもなかったとわかる。
つまり、ビジジュールに盾突く者、軽んじる者を炙り出すなどの目的があったのでなければ、もっと穏便に事を進めることもできたはずなのだ。
なぜ事を穏便に進めなかったのか。
それはナローエが前代や今代の公爵に比べて、舐められる風体をしていたからなのではないか。
ナローエが次期ビジジュールとして、自身の価値を高めておかなければならなかったと考えていたのならば辻褄は合う。
これら全てがナローエの手の平の上で行われた計画だったとすれば、全く無害な顔をして、1番怒らせてはいけないのがナローエだったということになる。
俺は深々とため息をついた。
ーーーーーーーーーー
殿下、パニックにより思想に矛盾が生まれる(そして気づいてない)
1つ上の学年と混ぜてみてもダメだったらしい。
授業の基準がオースティンになると、他の人間がついていけないのだ。
その上オースティンにも、他の人間に配慮するという考えはなかった。
困った教師陣は彼を騎士団の練習に混ぜて遠征に連れ出したりしていたのだ、が、オースティンはまだ1年目の学生なわけである。
何かあった場合の保障もないのに、給金も発生しない者を非常時でもないのに連れ出すことが難しくなったのだ。
せめて実習のある最高学年だったらよかったのに。
それというのも、オースティンがビジジュールの人間だったからである。
先日別件で乗り込んできたビジジュールに、ナローエの後ろ盾で在籍しているオースティンを連れ出すことはまずいのではないかと話は広がっていき、結果控えることになった。
これ以上ビジジュールを怒らせてはいけないからな。
そのため、今日、とうとう2つ上の学年と混ぜての訓練を試みたわけなのだ。
殿下のいる学年ということもあり、3年生は特別な自分たちという自負があっただけに、すんなりと特別待遇のオースティンを迎え入れる雰囲気でなかったのは事実だ。
だが
「手加減しなさ過ぎだろう」
オースティンに冷たい対応した者で、いや、ナローエを馬鹿にしてくってかかった者でというべきか、今も意識のあるヤツは1人もいない。
「ナローエ様はついて来られますから、あの方を軽んじた騎士クラスの人間が、まさか、それよりもできないとは思ってもみませんでした」
しれっと毒を吐く彼の言葉に、その争いに参加していなかった者達も胸をえぐられた。
「ナ、ナローエ様は貴殿についていけるのか」
「はい、当然です」
当然と言われて、皆、こめかみをヒクつかせた。
「なるほど、さすがビジジュールの名は伊達ではなかったということだな。魔力量と戦闘センスさえあれば、オースティンにもついていけるとは、ははは」
言いながらヤワードは、もしかしたら今頃、我が身もああなっていたかもしれないのだと、きゅーッと縮む胃をさすった。
ナローエ、体力は無さそうだしな。
悪気はなくても軽く見てしまうんだよな。
ただ、それを口に出した者は今打ち捨てられていて、口にしなかった者だけが立っているのである。
「ですな。ナローエ様は自身に降りかかる火の粉を自力で振り払っているそうですしね」
ケクセルも処分と罰則を繰り返す騎士クラスの1年生を思い出し、遠い目になった。
もはや1度もナローエに歯向かわなかった人数の方が少ないのではないか。
中にはナローエとお近づきになりたかっただけの者もいたはずだからな。
構ってもらえるなら罵られてもいいとか、理解できない世界だ。
見た目は極上。
いや、女性陣から見るとどうなのであろうか。
少し線が細すぎるきらいはあるが、背丈は普通にある。騎士クラスの人間に比べれば小さいのは当たり前のことなのだが、魔道士の中ならば小さいと感じることはないだろう。
でも男の顔が綺麗すぎるのも、女にとって横に並びにくい感じはあるのか?
内面はというと、貴族としての教育は入学までには間に合わなかったと見える。
頭はいいしマナーに問題もないが、人馴れできていない。もし王都勤めとなるならば、向いていないと言わざるを得ない。
病弱で寝込んでいたと聞くから致し方ないところはあるだろうが。
ただ、生来の性質が素直なためか、思っていることが顔に出るのもあまり気にはならないと思わせるのは長所なのだろう。
何かを起こそうとしている時に、何もかも顔に出てしまう味方は心配になるが、伝えなければいいだけだしな。
今騒動の元になっているナローエとはそういう人物だ。
というのも、そもそもの引き金は先程も述べたように、先日のビジジュールが落とした大きな爆弾なのだ。
今まで見返りも求めず国に貢献してきた彼が、ナローエの現状を知り抗議に来た。
もちろん親としての自分が1番不甲斐なかったことが前提にあり、それ故にこれからはナローエのために生きると、国の防衛から手を引くと宣言したのだ。
これには父上も驚いた。
その上で今までビジジュールに甘えていたことも自覚した。
何しろ金にも地位にも興味がない家なのである。
特にビジジュールの先代は前王に傾倒していたため、そのような野暮な交渉を必要としなかったと聞いている。
彼らが国を守るのは当然だと、最低限の生活補償で便利に使える駒として扱っていたのだ。
しかしながら、それは完全なるビジジュールの善意の上で行われていたに過ぎない、ということを思い知らされたわけだ。
今の父上には、今代のビジジュールを引き止めるだけの魅力はなかった。
義理も人情も、感じさせるほどの何も与えてこなかったのだ。
引き止めるためのアレもコレも、自分の子に比べたらどれにも利益が無いと言い切った。
当たり前のことだ。
何しろ金にも地位にも興味がないのだ。
王家は、というか、学院は、この度のナローエの環境について把握していたのだ。
だがナローエ自身からの救済を求める声はなく、それほど深刻に受け止めていなかったのである。
よく考えなくても、ナローエはビジジュール公爵家の子息なのだ。
しかも次期ビジジュール公爵だ。
ここは先を見据えて、ナローエを保護するべきだったと今ならわかる。少なくとも騒ぎを起こした連中に、苦言を申し入れて釘を刺しておくべきだった。
ナローエに手を貸さなかった時点で、次期ビジジュール公爵から好意的に防衛に協力してもらえる可能性を潰し、また今代のビジジュール公爵の心象を悪くしたのだ。
父上がビジジュールと前王のような関係を結べなかっただけではなく、王太子である兄上や同時期に学院に在籍している俺もナローエと前王のような関係を結べなかったわけで、この後手後手感には頭も痛いのが正直なところだ。
しかも『ナローエに今代のビジジュールほどの魅力はない』と思っていたのがそもそもの間違いだったとは。
ナローエを襲った騎士クラスの生徒達は、ナローエにより全員捕縛されている。
普通ならば、それに対する罰則に捕縛された子息の家から横槍が入るものだが、捕縛された本人達が何かに怯えたように大人しく刑を受けるのが印象的だ。
ナローエになんらかの戦闘センスがあるのは事実だったのに。
それに今まで気づいていなかったのだ。
「ところでオースティン、お前は今後の進路をどうするつもりだ?」
もう学生でいる必要がないと思うのだが。
「ナローエ様の行くところが、俺の行くところです」
そうか。やはり騎士団なんかには目もくれないか。
ナローエと共に、ビジジュール私軍に在籍するのかもしれないな。
これは説得は難しいか。
つまり、次代のビジジュール私軍も、今までと変わらぬ戦力を保つということだ。
先見の明がなかったのは王家の方だったわけである。
人を身分や見た目で判断せず引き立てた前王とは、行ってくるほど違ったわけだ。
わざわざ私軍のメンバー全員に『国の不利益になるような行為を起こさない』などと精霊へ宣言契約までさせて国防に奔走する彼らだったのに。
それを手放すことになったのは、王家の愚策のせいだったのだ。
ビジジュールも感情のある人間だということを忘れ、感謝もせず酷使してきた、王家の愚策だったのだ。
権力に興味を持たず、ただ国のために動いてくれる適任者なんか他にいるわけがない。
利益があるから動くのだ。
現状のまま、他に任せたら簡単に軍を掌握されるだろう。
そうなれば我らは転覆に怯えなければならなくなるのだろうな。
王家もビジジュールの陳情を受け、まだ間に合うかとまずは噂を否定するところから始めようとしたのだが、それは寧ろビジジュール自身で完了したと言っていい。
ナローエに手を出した者のいる領への魔物討伐を受け付けないと明言したのだ。
そんなの、ほぼ全領地だろう。
そこに名前の上がった領主は驚いただろうな。
今、ナローエの元に挨拶伺いと称して許しを得ようと、連日使者が訪れている。もちろん事を起こした生徒本人達もだ。
それを捌く事務局から再三ナローエの来訪を頼まれているのだが、学業の邪魔をするなと一掃されているのが現状だ。
これ以上ビジジュールの心象を悪くすることはできない。
どうやっているのか、毎日学院に通う両名はその騒動からしれっと外れて日常を滞りなく生活できている。
あの人数をまく技術があれば、ナローエに襲いかかっていた暴漢など相手にすることもなかったとわかる。
つまり、ビジジュールに盾突く者、軽んじる者を炙り出すなどの目的があったのでなければ、もっと穏便に事を進めることもできたはずなのだ。
なぜ事を穏便に進めなかったのか。
それはナローエが前代や今代の公爵に比べて、舐められる風体をしていたからなのではないか。
ナローエが次期ビジジュールとして、自身の価値を高めておかなければならなかったと考えていたのならば辻褄は合う。
これら全てがナローエの手の平の上で行われた計画だったとすれば、全く無害な顔をして、1番怒らせてはいけないのがナローエだったということになる。
俺は深々とため息をついた。
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殿下、パニックにより思想に矛盾が生まれる(そして気づいてない)
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