語り部は王の腕の中

深森ゆうか

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賢王の裏側4

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 アレシュと二人きりになれたのは、晩餐も済んだかなりあとの時間だった。

  寛げるティーガウンも昨夜よりもずっと装飾がなく、簡単に脱ぐことができる。
  この衣装を、躊躇いもなく侍女のされるがままに着てしまったことにエステルは後悔した。

  アレシュは既に侍女を下げ、自分の座る、煌びやかな長椅子に共に座っている。
  彼は昨夜と同じように堅苦しい物は一切取り外した、簡素だけと質の良いシャツに下履きという姿だ。
  距離を縮めようと腰を浮かせたアレシュから、エステルは尻をずらし遠ざかる。
  その姿に、彼は傷付いたとばかりに眉尻を下げた。
 「そんなに警戒されるとはね」
  溜息と共に吐き出されたアレシュの言葉に、昨夜のことを咎めようと思ったエステルだが、止めた。
  あからさまに不機嫌な表情を出したアレシュを見て、これ以上機嫌を損ねたら話を聞いてもらえないかも知れないと思ったのだ。
 (アレシュが、自分とこれ以上過ちを犯させてはいけない……!)
  それを諭さなければ。
  アレシュの自分に対する恋は、幼かった頃の思いを引きずっているだけ。
  本当に愛する相手は別にいる――
 彼は一国の王なのだから、まず国のために国民が納得する花嫁でなくてはならない。
  知識も見識も豊かで、美しく若い――
 胸がキリリと絞られるような痛みが一瞬起き、エステルは瞼を閉じ、一つ深く呼吸をし背筋を伸ばす。
  そうして、聡明な瞳を上げてアレシュに向き合った。
 「アレシュ王、今夜はどうか私の話を聞いて、ご理解していただきたい旨がございます」
 「王妃選定の件なら君の意見は聞かない。僕の王妃はエステル、君だ」
 「王!」
 「王、ではなく名前で読んでくれ。昔のように」
 「昔の、幼かった頃の想いに囚われすぎです……!  現実をご覧になって。私は行き遅れた田舎貴族のしがない娘の一人。国中には王に見合った娘達が数多におります!」
  膝の上で固く凝らせていた拳に、アレシュの手が重なる。その大きくも熱い手に、エステルは肩をも固まらせた。
 「現実的にも将来的にも見据えた判断だ。今の僕も、今のヴィアベルク国もあるのはエステル、君がいたからだ。君の存在がずっと僕の心の支えだった」
 「私は……そんな大層な女では……!」
  アレシュの腕が、エステルの腰を引き寄せる。
  その力強さに声も出せず、エステルはされるがままに彼の膝の上に乗る。
 「――欲しかった、貴女が……。卑怯だと思ったが、こちらで手を回して貴女の見合い話を全て壊させた。君は行き遅れではなくて、待っていてもらったのだ。王妃に迎えることを周囲に納得させるまで……!」
  後ろ向きで膝に乗せられ、抱き寄せられてエステルはアレシュの身体に包まれる。
  十二の頃は立場が逆だった。彼のまだ成長途上な身体は、少女と何ら変わりなく細くて華奢だった。エステルは、そんなアレシュの頭を引き寄せ、抱き締めてあげていた。
  アレシュはとても嬉しそうで、母に甘えるようにエステルの胸に埋もれた。

  ――今は

 自分は小さくなったのか? と疑ってしまう程に、彼の腕の中に身体が収まってしまう。
  軽い混乱と、驚きと戸惑いと――ジンと熱くなる喜びが、エステルを支配する。
  ――アレシュが大人に成長した喜びで、決して彼を『男』として見てる訳じゃない。
  そう言い聞かせるが、さっきから煩く早鐘を打つ胸の鼓動が、明らかに『その見解は間違っている』と証明している。
 (間違っていると思わせて!)
  エステルは、どうかアレシュにはこの胸の鼓動が聞こえないように、と祈るしかない。
 「貴女のご両親には、数年前に事情を話した」
 「……聞いていません」
 「本人にも内密にと、通達したからね」
 「何故、そんなこ―!」
  家族にも騙されていた?
  その事実を確認したく、すぐにでも親に手紙を送りつけたい衝動に駆られたエステルだったが、この状況が許さないでいた。

  耳にアレシュの吐息がかかり、エステルはピクッと肩を揺らす。息が耳を通り、身体を通り抜けていく。 その甘さに、エステルは心が溶けぬよう必死に耐える。
  クスクス、とアレシュの微かな笑いが肩越しに聞こえて、エステルは恥ずかしさに頬を赤くした。
 「エステルは耳が弱いよね、昔から……」
 「――あっ!」
  舌先で耳朶を弾かれ、その擽りにまた声を上げてしまう。
  下ろしていた髪は片側に寄せられ、剥き出しになった耳から肩までを、アレシュの指先が行き来した。
 「柔らかな、肌……白くて滑らかで、……離れていた間、ずっと欲しかった温もり……」
 「今夜は話をしに……!」
  身を捩り逃げようとするエステルを、アレシュの腕は離さなかった。
  後ろからガシリと抑えながらも、エステルの剥き出しにされた首筋から肩のラインを、ギリギリ触れるか触れないかの距離で唇が動く。
  僅かに開いている口元から漏れる吐息が、エステルの肌にかかり、大きな痺れに変わっては全身に回った。
 「教育ルビ・・をしながらでも、充分に話は出来る」
  チュッという音と同時、耳朶吸われたエステルはブルリと身体を震わせた。
  快楽に落ちようと順調に準備を始めた自分の身体を感じながらも、アレシュの「教育」という言葉が気になり、尋ねる。
 「教育……とは、一体……?」
 「決まっている。『夜の褥』の教育だよ。僕と仲睦まじく愛し合って感じ合い、仲を深めていずれ後継者を産むための……」
 「それは……! な、ど、……!」
  エステルは衝撃な内容に、どう反論したら良いか分からず言葉にならない。単語が意味もなく口から吐き出されるばかりだ。
 「……母の代まではね、成婚の夜まで『教育係』が存在していたらしい。『王を喜ばせるための身体と技をつける』ために……。馬鹿馬鹿しいと思わないか? 相手が何をしたら喜ぶだなんて、それはお互いが、触れ合いながら考えれば良いことではないか。何故、他の男に学ばなければならない?」
  事が順調に運ぶように、花嫁教育として『房中術』を習わせる国があると書にもあった。
 (まさか、この国でもそんな慣習が王族にあったなんて……!)
 「しかもエステルの身体に『教育』と称して他の男に触らせるなんて許せないことだ! だから廃止した。代わり、こうやって王自身が花嫁となる女性と身体を合わせて、仲を深めていく――エステル」
 「あ、……王!」
  後ろから両胸を揉みしだかれながら、首筋や肩に舌を這うアレシュの身体は、もう既に熱い。下から弧を描くように揉む手も、舌も唇も、たまらず吐き出される吐息も、背中から伝わる身体も、クッションの代わりのように座らされている――膝も、全て熱い。
 「ん、あ……ん、いや……ぁ」
  逃れようと腰をくねらすが、それが余計にアレシュを燃え上がらせたらしい。
 「エステル……、そんなに尻を揺らしたら擦られて……もう……!」
  腹を抑えられ、より深く膝の上に座らされられれば、アレシュの硬くなった部分に辺った。そこだけ酷く熱を持っている。
 「お止め、ください……! こんな年増をからかわないで……!」
 「年増と言うけど、そんな魅力もない年増に、僕のがこんなに大きくなると思うか?」
  グリ、と更に尻に押し付けられ、絹ごしにも伝わる形にエステルは、
 「――はぁ! そんな……止め……!」
と拒む――なのに、こんな自分に欲情を示すアレシュに嬉しく思うなんて――
(駄目よ! 駄目! 自分を律するのよ、エステル!)

  だが、その必死な制止も脆くも崩れた。
  上から乳首を指で挟み擦られながら胸を揉まれ、その快感にエステルの背中に痺れが走る。
  腰を強く押し付けられ、当たるアレシュの楔は、更に大きさを増してきたようだ。
  下から彼が突き上げるように腰を回し始めると、更に快感が増した。
  ジンジンと自分の下腹部が熱い。ジワリと下から何か染みてきている気がする。
 「王……! あ、止めて! お願いです! 私、身体が変……!」
 「濡れてきてるんだろう……?」
 「濡れて……?」
 「――ここ」
  アレシュの手が、裏からエステルの膝を掴むと、いとも簡単に広げてしまう。
  エステルは短い悲鳴をあげた。
  裾は広がり、腰で縛った紐はもう役割など、とうに放棄している。
  慌てて足をすぼめようとするエステルだが、裏から膝を広げるアレシュの力に敵わなかった。
 「離してください! お願いですから!」
 「そんなに嫌なら、離してあげよう」
  思いの外、素直に聞いてくれてホッとしたのも束の間――彼の右手は、エステルの薄い下着に触れ出した。 締め付けないよう薄い絹で出来たそれは、衣越しでも擦り付けてくる指の節の感覚を、容易に知らせてくる。
 「そんな破廉恥な行為をなさるなんて……!」
  閉じないよう左足を掴まれて、自分の恥ずかしい部分を、アレシュの指の節が擦る――エステルは羞恥で、とうとう涙を溢した。
  詰めるように堪える呼吸と、震える声で後ろにいても分かったのだろう。
 「ああ……泣かないで、エステル。これはちっとも恥ずかしくて、破廉恥な行為でもない。男女間の愛の表現だよ」
 「こんな行為……私は聞いたことなどありません……」
  クスクス、とアレシュの笑う声が耳元近くで聞こえる。
 「――何がおかしいので……!」
  一気に頭に血が上り、含み笑いを続ける彼を睨み付けようと、顔を後ろに向けた――溢れた涙の後に、チュッと口付けをされた。
 「……! 歳上をからかうのではないわ!」
 「確かに貴女の方が歳上だろうけど、男女の営みについては僕の方が上のようだ……良かった。重なる縁談の破談でどうでも良いとやさぐれて、適当な男に操を捧げてしまったのか――心配だった……」
  エステルには、そんな不良行為をする勇気もなければ、矜持も許さない――なんて堅物な女なのだろう、と悶々としていた過去の自分。
 (だけど、こんな行為が普通で当たり前だと言うの!?)
  男女の睦事の片鱗が、エステルの身体で直に暴かれる……。
  目眩が起きるほど衝撃なことなのに――何故かその事実を知ったことに喜んでいる自分がいる。
  どうしてなのか?
  チラチラと燻り始めた身体の奥の焔が、その答えを知っているのだろうか?
 「夜は私が君の講師だ。教えてあげよう――それから、二人で感じあえる行為を見つけようじゃないか」
 「――お止めください、それは!」
  下着の中に入ってきたそれが、アレシュの指だと容易に分かった。
 「ふ、あ……!」
  下肢の柔らかな恥毛を探るように分け、裂け目の奥に手際よく侵入されてしまう。
  チュクリ、と水の音がエステルの耳を刺激させた。
 「ああ……まだサラサラしている。もっと貴女を気持ち良くさせてあげないと」
  そう言いながら、アレシュの指はエステルの裂け目を指の腹で撫で、探る。ゆっくりと動く指は、徐々に少しずつ奥へと、そして範囲を広げていく。
  そうして襞の奥に隠されていた、控え目な蕾を見つけると指の腹で丁寧に捏ね始めた。
  たったそれだけの所為に、エステルの背中は弓反り、足先を突っ張らせた。
 「ここも感じやすいのだね、貴女は……。きっと中は、もっと感じて気が狂えるかもしれないね。そんな貴女を早く見てみたい……」
  アレシュの言葉は何処か歪さが含まれているが、恍惚な口調に混じり、容易には聞き取れない。
  エステルの耳にも、彼の歪な願望が届くも、意味を取ることは出来なかった。
  感じたことのない強烈な刺激に、彼女の意識は集中してしまったのだ。
 「ひ……ぃん……、やぁ……! そんなはしたない処、触らなあ……ぃでぇ!」
  拒否の言葉を並べても、アレシュの指の動きは止まらない。
  それどころか、早くしたり、遅くしたり――たまに潰したり摘まんだりと、ますます好きに弄ぶ。
 「はぁ……! あ、あ、」
 「止めるなんて……出来ないでしょう? こんなに喜んで乱れてる姿をみたら……」
  ――喜んでない、乱れていない。ただ恥ずかしい。
  反論しようにも、言葉にならない淫らな声をあげ、短い呼吸を繰り返すだけだ。
  微かにあった痛みでさえ、今は甘い快感に変わっていて、アレシュの指が弄る先を少し変えるだけでも、快感という痺れがエステルを襲う。
 「――ん、もう良いだろう」
  アレシュが囁いた。
  ――ああ、これで終わる。
  絶え間無く続いた秘部に咲く、蕾への淫戯が終わるのだ。とエステルは肩の緊張を緩めた。

 「ほら、エステル。聞いてごらんよ、この音を」
 「――ひっ……! やぁぁぁん!」
  終わったわけでは無かった。
  秘部に密やかに存在している小さな窪みに、無遠慮に入ってくる異物。それは抜き差しをしながら、グチュグチュリと粘着な音をたてる。
 「聞こえるかい? この淫らに奏でる音……エステルの中から溢れる愛液だ」
 「あ……っ、あ! いぃ、や……! 聞かない……で!」
  部屋中に響いているのかと思うほど、はっきりと強烈に耳に入ってくるいやらしい音にエステルは混乱をきたす。
  それがアレシュの指で、自分は彼の指の行為で、これほど濡れているのだと分かっただけに殊更だ。自分の身体が、確実にアレシュを受け入れ始めている。
  感情と互い違いに、身体は開かれ出している。
  自分の内部では容易に彼の節ばった指を受け入れて、そこから生み出されては溶ける快感に、エステルは息も絶え絶えとなっていた。
 「もっと、僕を受け入れてくれ……!」
  咆哮を無理矢理抑えたような声音は掠り、荒々しい呼吸と共に吐き出された。
  アレシュの自分に対する想いが隠されることなく聞こえた気がして、エステルの胸が締め付けられる。
 「――あっ……ん!」
  蜜壺を往き来する刺激と、晒け出された蕾を擦られる刺激で、エステルの下半身は弛緩し、だらしなく開かれていた。
 「あ、あ、……っ! い、いやあ……っん!」
 「嫌なのか? そんな甘えた声を出しているのに?」
  堪らずに漏らしてしまう声が、舌ったらずの鼻にかかったものに変化している。
 「は……はしたな……っ!」
 「はしたない? とんでもない! 良いよ……すごく」
  こんな様態を見せて甘えた声を出すなんて、淑女として失格ではないか。
 (恥ずかしい、こんな姿……どこが良いと言うの?)
 「もっと、見せておくれ。僕にだけに……その、そそられる、はしたない姿を……!」
 「――ひゃっ!」
  キュッと片側の乳首を摘ままれ、痛みに似た刺激にエステルの腰が跳ねた。乳房を包みながら尖りを見せる頂きを、指で擦られて。
  もう片方の手は、飽くことなくエステルの蜜壺の中を掻き混ぜ、ようやく開かれた蕾を親指で弄ぶ。
 「……ひぃ、ん……い、あ……ん」
  今夜、初めてされた『教育』に、エステルの脳はドロドロに溶かされていた。
  散々弄くられた下半身は熱を持って、生まれた愛液は熱く、止めどなく腿へと滴る。
 「ああ……エステル……凄い。感じやすい身体をしているとは思っていたけど……こんなにも喜んでくれるなんて……!」
 「よろ、こぶ?」
  ぼうっとした頭で、エステルはアレシュの言葉を繰り返す。
 「そうだよ、女性は嫌悪を持つ男性には身体は反応しない。痛みを伴って、嫌な思いをするだけだ。――だけど。ほら、もうこんなに私の手を濡らして、受け止められないほど感じて……!」
  杭のように蜜壺を塞いでいたアレシュの指がジュッポ、と空気を含んだ音を出して外れた。一瞬、身体が名残を惜しむように震えたが、エステルは目の前に見せられたアレシュの濡れた指に注視して気付けなかった。
 「わた……し……?」
  ランプの光りの中、アレシュの手は、テラテラと照らされている。
  ――私の身体の奥から出た……?
  ボンヤリと彼の手に見いる。溶けきった脳は、まだ回復には至らない。

 「エステル、もっと愛してあげる」
  アレシュが欲望に孕んだ想いを隠すことなく告げると、エステルを抱き上げた。
 「――あ……」

  向かう先は――隣の寝室。



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