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2話
しおりを挟むあっという間に放課後になり現場に向かう準備をする。
いつもは楽しい仕事のはずなのに今日は気分が乗らない……。
「じゃあ、行きましょ?」
「はーい」
恵に言われて仕方なく教室を出る。
「そんなむくれないでよ、マネがまた泣いちゃうよ?」
「だってぇ、行きたくないんだもん……」
私たちは校門より少し歩いた所に止まっている黒い車に乗り込む。
「「おはようございます、斉藤さん」」
「おはよう、サキ、メグ。仕事を受けた手前、断りきれなくてごめんね。先方には前回伝えたはずなんだけど、忘れてたみたいで、あの2人になってしまったわ」
「別にいいもん……あの2人が嫌いな訳じゃないし。ただ、正体がバレる可能性があるだけで!」
「もう! そんな意地悪なこと言わないの‼︎」
「いいのよメグ、サキの言ってることは正しいもの。今回は私の確認ミスよ。まさか人気モデルが降りて今、話題のあの子たちが来るとは……。……本当にごめんなさい」
「もう……そんなに謝らなくていいですよ‼︎ 受けてしまったものものは仕方がないんですからね⁉︎」
「まぁ、そうだね……。正体がバレないように頑張ります」
私は不貞腐れた声で返事をした。
「そう言ってくれると助かるわ。なんたって今話題の女子高校生モデルのサキとメグなんだから。2人の詳細はトップシークレット! 一部の人間以外は誰も正体を知らないのよ⁉︎」
「そんな大袈裟な……。別に、そこまで話題じゃないし」
「……何を言ってるのサキ? 自分で言うのもなんだけど、本当に有名よ私たち。だから仕事の量が増えてるじゃない?」
「まぁ、増えてるけどそこまでじゃないっしょ?」
「いやいやいや? 必ずどの女性雑誌にも出てるじゃない‼︎ しかも広告ポスターからCMまで幅を広げてきたじゃない‼︎」
「まぁね」
「じゃあ有名でしょ?」
「まぁそうだね?」
「……2人とも、そろそろ着くから学園用の変装を解いてモデル用に変えてちょうだい」
「「はーい」」
私たちはウィッグをとって描いたそばかすも消し、化粧を少し変えた。
私は黒髪のストレートロングのウィッグをかぶり、ナチュラルメイクをした。
メグは茶色い髪のセミロングのウィッグを被って私と同じようなナチュラルメイクをした。
これだけでも雰囲気が結構変わるからメイクって魔法だと思う。まさに別人!
それにvネックのサテン風シャツにスキニーパンツを履いて、アクセサリーもつけて私は完成! メグは太ももくらいまでのカーディガンに白のTシャツと黒のスキニーパンツを合わせて、アクセサリーをつけている。
「……着いたわよ。2人とも降りて」
「「はーい」」
「じゃあ行きますか!」
「そうね」
私たちは戦場という名の撮影現場に行くことにした。
◇
「おはようございます、本日はよろしくお願いいたします」
マネージャーが先に挨拶をし、私たちも続けて挨拶をする。
「「おはようございます‼︎」」
「「「おはようございます」」」
挨拶をしたら返してくれるので、それを聞きながら今日の現場監督の田辺さんに挨拶をしに行った。
「田辺さん、おはようございます。今日はよろしくお願いします」
「あぁ、斉藤さんとサキとメグか。おはよう、今日はよろしく」
「「おはようございます、今日はよろしくお願いします」」
「それで、どうゆうことですか?」
「ほんと、今日はごめん! それが、人気モデルの2人がダブルブッキングしたっていうから変えざるおえなくて……」
「それでも、うちはあの2人はNGと話しましたよね?」
斉藤さんが田辺さんに強く言い返した。
「そう、だね。でも1人でも多くのお客様に手に取ってもらえるような雑誌にするためには、サキとメグみたいな人気モデルに並ぶような話題のある2人にしなきゃだし……」
「今回はうちも仕方なく許可を出しますが、今後はこのようなことがないようにしてください」
「………はい。今日はすみませんでした。サキとメグもごめんな」
「「……大丈夫ですよ! 今日も良い写真撮ってくださいね!」」
「2人ともありがとうな。今日も最高のものを撮るよ」
「「おはようございます」」
遠くの方から、少し低い声が現場に響いた。あの2人が今、来たらしい。
「おぉ、男2人も来たな」
「それでは私たちは準備して来ます」
「あぁ、わかった」
「それでは失礼します」
私たちはあまり顔を見られたくないので早々に撮影の準備に取り掛かった。
「来たね」
「だね」
「バレないといいな」
「……バレちゃだめよ‼︎」
私たちが話している間に斎藤さんが割り込んできて、バレないように、と念を押してきた。
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