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悪夢の抹殺
しおりを挟むきはだと柑子の今後をどうするか考えあぐね、一人自室にいた紅の前に屋根裏からセツが降り立った。
「戻ったか」
紅は事務的に言い放った。
セツの報告を終始無表情で聞いていた紅だが、茜の話題になるとさすがに悲壮を漂わせた。全てを聞き終え「ご苦労だった」と一言礼を述べた。
「今日からみ空を離れに戻すゆえ、今のうちにお前は風呂で疲れを癒すが良い。
一人で頑張っておったぞ、お前の嫁は。ずいぶんと寂しい思いもしていたな。後は頼んだぞ」
紅は何もなかったかのように仕入れ台帳を開いた。
無論、セツの姿もなかった。
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