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第三部
エピローグ
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カーテンの隙間から、朝陽がゆっくりと差し込んでいた。
白いシーツの上に、やわらかな光が広がる。
まぶしさに目を細めて、ゆっくりとまばたきをした。
昨夜の涙と笑顔の余韻と、迅さんの体の温もりがまだ残っているようだった。
ふと隣を見ると、迅さんが静かに眠っている。
寝息の音が穏やかで、見ているだけで胸の奥があたたかくなった。
(あぁ……本当に、結婚したんだ)
昨日は夢みたいな一日だった。
バージンロードを歩いた時の胸の高鳴りも、
誓いの言葉を交わした時の涙も、
全部、確かに“現実”だった。
気づけば、指先でそっと自分の左手の薬指をなぞっていた。
指輪の感触が、朝陽の中できらりと光る。
それだけで、また涙がこみあげてくる。
「……泣くなよ。朝から」
声に驚いて顔を向けると、
いつの間にか目を覚ましていた迅さんが、
寝ぼけたような笑みでこちらを見ていた。
「ひゃっ……だ、だって、なんか……幸せすぎて」
「まったく。式のときあれだけ泣いたのに、まだ泣くか」
そう言いながら、迅さんは片手を伸ばし、
俺の髪をくしゃりと撫でた。
「でも、いい顔してるな。……ほんとに綺麗だったよ、昨日」
「や、やめてください、恥ずかしい……」
俺は、顔を真っ赤にしながら、布団に潜り込む。
その布団の中から、小さく呟いた。
「……僕、頑張って幸せになりますね」
「頑張らなくていい。俺が幸せにするから」
その言葉に、直樹の心がまた温かく満たされた。
しばらくして、二人でゆっくり支度をして、
チェックアウトのためにホテルを出た。
外の空気は澄んでいて、冬の朝特有の冷たさが心地いい。
指を絡めたまま歩く二人の手の中には、
結婚式の余韻と、これからの“日常”が確かに息づいていた。
「……帰ろうか」
「はい」
見上げた空は、どこまでも青く高かった。
昨日までの特別な時間を胸に抱いて、
二人はゆっくりと――“いつもの日々”へ歩き出した。
※明日からは、直樹と迅さんが番に……?
またお読みください。
白いシーツの上に、やわらかな光が広がる。
まぶしさに目を細めて、ゆっくりとまばたきをした。
昨夜の涙と笑顔の余韻と、迅さんの体の温もりがまだ残っているようだった。
ふと隣を見ると、迅さんが静かに眠っている。
寝息の音が穏やかで、見ているだけで胸の奥があたたかくなった。
(あぁ……本当に、結婚したんだ)
昨日は夢みたいな一日だった。
バージンロードを歩いた時の胸の高鳴りも、
誓いの言葉を交わした時の涙も、
全部、確かに“現実”だった。
気づけば、指先でそっと自分の左手の薬指をなぞっていた。
指輪の感触が、朝陽の中できらりと光る。
それだけで、また涙がこみあげてくる。
「……泣くなよ。朝から」
声に驚いて顔を向けると、
いつの間にか目を覚ましていた迅さんが、
寝ぼけたような笑みでこちらを見ていた。
「ひゃっ……だ、だって、なんか……幸せすぎて」
「まったく。式のときあれだけ泣いたのに、まだ泣くか」
そう言いながら、迅さんは片手を伸ばし、
俺の髪をくしゃりと撫でた。
「でも、いい顔してるな。……ほんとに綺麗だったよ、昨日」
「や、やめてください、恥ずかしい……」
俺は、顔を真っ赤にしながら、布団に潜り込む。
その布団の中から、小さく呟いた。
「……僕、頑張って幸せになりますね」
「頑張らなくていい。俺が幸せにするから」
その言葉に、直樹の心がまた温かく満たされた。
しばらくして、二人でゆっくり支度をして、
チェックアウトのためにホテルを出た。
外の空気は澄んでいて、冬の朝特有の冷たさが心地いい。
指を絡めたまま歩く二人の手の中には、
結婚式の余韻と、これからの“日常”が確かに息づいていた。
「……帰ろうか」
「はい」
見上げた空は、どこまでも青く高かった。
昨日までの特別な時間を胸に抱いて、
二人はゆっくりと――“いつもの日々”へ歩き出した。
※明日からは、直樹と迅さんが番に……?
またお読みください。
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