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一章 藤野 玄人、転生しました。
5話 藤野 玄人、クエストしました。
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俺がライセンスを受け取ると、
「なあお前すげえ強えな!」
と、ラノベでよく出てくる主人公の第1男友達ポジションの塊みたいなやつが声をかけてきた。
簡潔に言えば、チャラい。
「ありがとうございます」
「で、お前、今ランクいくつでライセンスもらったんだ?」
ということは、人によって変わるのだろうか。
「Dです」
「おお、Dか!んじゃ、俺の時とおんなじだな!」
でもみんな、さっきCランクでやばいとか言ってなかったか?
「なあキャルロット、ランクはいくつがすごいんだ?」
「そうね…まあ、Aとかなら世界の冒険者上位1割ってとこかしら?ま、AとBには大きな壁があるみたいだけどね」
「キャルロットは今いくつなんだ?」
「私?聞いちゃったわね~?」
な、なんだ?
「いや別に?教えてあげても…」
「すいません、キャルロットのランクっていくつなんですか?」
俺はキャルロットを無視してチャラ男さんに聞いてみる。
「お、お?聞いちゃう?それ聞いちゃう?」
すると、周りも、
「きいちゃった」「聞いちゃったなあ」「やー、聞いちゃったねぇ」
と、口々に呟いている。
「え?なに、なに?」
「いいわよ、答えてあげましょう」
いや、だからなんだんだよ、この空気。
「私のランクは…Cランクよ!」
俺より上かよ。
「ブフッ」「ヒーッハッハッハ!」「ハハハハハ、ブホッゴホッ」
なんだよ、なんでみんな笑ってんの?てか、1人むせてるけど大丈夫?
「もうっ、みんな笑わないでよっ!」
……どうやらこの世界の住人は、弱いものをあたかも強く見せるのが得意らしい。
いわゆる初見殺しってやつ?違うな…
「…逆初見殺し、かな?」
「おいおい、俺たちゃそんなに弱くねえぞ?」
「そうそう、こいつなんてこの前…」
「玄人、ちょっと外出ましょうか、こいつら、こうなるとうるさくて」
「俺もついてくぜ!」
元凶の2人がなにを言うんだか。
「ねえ、今日はこの後どうするの?」
店の前で、キャルロットが俺に聞く。
「そうだな、俺はクエストを受けてみようと思う」
「お、いいねぇ、じゃ、俺とパーティ組まねえ?」
いや、ちょっと遠慮したいな。名前も知らない人と組むのは。
「いいわね!3人で受けましょ!」
「え?」
「…ダメ?」
はい、上目遣いいただきました。もう断れませーん。
「…分かったよ」
「ひゃっほう!キャルのかちぃ!」
「いえいっ!」
2人がパチン、とハイタッチをする。
「ていうか、2人は知り合いなんですか?」
さっきからの距離感で、ふと気になった。
「ん、そうだぜ!学校もギルドも一緒なんだ」
だから仲が良かったのか。
「じゃあ早速、クエスト受注に行きましょう!」
「お、そうだな….って、待ってくれ。そういや俺、自己紹介してねえわ」
やっとか。
「俺はジャック=ラティリーだ!得意魔法は土属性、タイプの女性は緑髪の眼鏡っ娘だ!敬語はいらないぜ!」
眼鏡っ娘か、仲良くなれそうにないな。
「俺は藤野 玄人だ。よろしく」
「おいおい、それだけか?もっと教えてくれよ!」
「じゃ、俺の聞きたいことを教えようか」
「なんでも、ドンと来い!」
俺は、素直に気になったことを聞くことにした。
「得意魔法ってなんだ?スキルじゃないのか?」
「マジかよ!お前その年齢でそんなことも知らねえのか!」
「ええ、玄人は異世界人だもの」
「…は?」
「なあキャルロット、は?って言われたんだが」
ジャックは固まってしまっているのでキャルロットに助けを求める。
「教えてもらっていいか?」
「ええ。魔法っていうのは、詠唱して発動するもので、勉強が必要なの。逆に言えば、魔力さえあれば、あとは努力ってことね。
でも、スキルっていうのは、才能そのもの。生まれた時から持っている。一応教えてもらうこともできるけど、魔法と比べて圧倒的に難しいわ」
え、普通はどっちかしかないだろ?どのラノベでも、スキルか魔法の一つだったのに。
「てことは、俺も魔法とスキルどっちも使えるようになるのか?」
「もちろん」
わお。贅沢な世界だ。
「なあ、もう固まるのやめていいか?」
「あ、ずっとフリだけしてたのか」
すごいな、全く気づかなかった。
「それじゃあ、中に入って受注しましょ!」
俺は、なにを見せられているんだろうか。
「あ、これもいいんじゃない?」「こっちなんてどうだ?」「いいわね!」
俺の目には、『A』とか『S』とか書いてある紙を引きちぎっている2人が写っているんだが。
俺は2人がなにをしているのか分からなくなって、2人の方へ歩いていく。
「な、なあ、君らなにしてんの?」
「ん?受けるのよ、これだけ全部」
「…ええ……」
俺はその場に膝をついた。
やべえよ、こいつらやべえよ…
「なーんちゃって!だいたい、私たちAランクも無いのにこんな奴ら勝てるわけないわ」
出た出た、逆初見殺し。てか、これに至ってはもうただのドッキリでしか無いよな。
「そろそろ、真面目に受けましょうか。おーい、ジャッ…ク…」
止まったキャルロットの視線の方へ目を向けると…
そこには、クエストの紙束を持ったジャックの姿があった。
「ねえ玄人、あいつは馬鹿なのかしら?」
「…ああ、俺もそう思う」
「ん?どーしたー2人ともー」
「いや、あればドッキリよ?こんなの受けれるわけないでしょ?」
「…え?うけないの?」
「あったりまえでしょ、このバカッ!」
「そ、そんな…」
よっぽど自身があったんだろうな。
もう、負のオーラっぽいのがすごいもん。
なんだか、クセの強い人とパーティを組むことになっちゃったな。
「なあお前すげえ強えな!」
と、ラノベでよく出てくる主人公の第1男友達ポジションの塊みたいなやつが声をかけてきた。
簡潔に言えば、チャラい。
「ありがとうございます」
「で、お前、今ランクいくつでライセンスもらったんだ?」
ということは、人によって変わるのだろうか。
「Dです」
「おお、Dか!んじゃ、俺の時とおんなじだな!」
でもみんな、さっきCランクでやばいとか言ってなかったか?
「なあキャルロット、ランクはいくつがすごいんだ?」
「そうね…まあ、Aとかなら世界の冒険者上位1割ってとこかしら?ま、AとBには大きな壁があるみたいだけどね」
「キャルロットは今いくつなんだ?」
「私?聞いちゃったわね~?」
な、なんだ?
「いや別に?教えてあげても…」
「すいません、キャルロットのランクっていくつなんですか?」
俺はキャルロットを無視してチャラ男さんに聞いてみる。
「お、お?聞いちゃう?それ聞いちゃう?」
すると、周りも、
「きいちゃった」「聞いちゃったなあ」「やー、聞いちゃったねぇ」
と、口々に呟いている。
「え?なに、なに?」
「いいわよ、答えてあげましょう」
いや、だからなんだんだよ、この空気。
「私のランクは…Cランクよ!」
俺より上かよ。
「ブフッ」「ヒーッハッハッハ!」「ハハハハハ、ブホッゴホッ」
なんだよ、なんでみんな笑ってんの?てか、1人むせてるけど大丈夫?
「もうっ、みんな笑わないでよっ!」
……どうやらこの世界の住人は、弱いものをあたかも強く見せるのが得意らしい。
いわゆる初見殺しってやつ?違うな…
「…逆初見殺し、かな?」
「おいおい、俺たちゃそんなに弱くねえぞ?」
「そうそう、こいつなんてこの前…」
「玄人、ちょっと外出ましょうか、こいつら、こうなるとうるさくて」
「俺もついてくぜ!」
元凶の2人がなにを言うんだか。
「ねえ、今日はこの後どうするの?」
店の前で、キャルロットが俺に聞く。
「そうだな、俺はクエストを受けてみようと思う」
「お、いいねぇ、じゃ、俺とパーティ組まねえ?」
いや、ちょっと遠慮したいな。名前も知らない人と組むのは。
「いいわね!3人で受けましょ!」
「え?」
「…ダメ?」
はい、上目遣いいただきました。もう断れませーん。
「…分かったよ」
「ひゃっほう!キャルのかちぃ!」
「いえいっ!」
2人がパチン、とハイタッチをする。
「ていうか、2人は知り合いなんですか?」
さっきからの距離感で、ふと気になった。
「ん、そうだぜ!学校もギルドも一緒なんだ」
だから仲が良かったのか。
「じゃあ早速、クエスト受注に行きましょう!」
「お、そうだな….って、待ってくれ。そういや俺、自己紹介してねえわ」
やっとか。
「俺はジャック=ラティリーだ!得意魔法は土属性、タイプの女性は緑髪の眼鏡っ娘だ!敬語はいらないぜ!」
眼鏡っ娘か、仲良くなれそうにないな。
「俺は藤野 玄人だ。よろしく」
「おいおい、それだけか?もっと教えてくれよ!」
「じゃ、俺の聞きたいことを教えようか」
「なんでも、ドンと来い!」
俺は、素直に気になったことを聞くことにした。
「得意魔法ってなんだ?スキルじゃないのか?」
「マジかよ!お前その年齢でそんなことも知らねえのか!」
「ええ、玄人は異世界人だもの」
「…は?」
「なあキャルロット、は?って言われたんだが」
ジャックは固まってしまっているのでキャルロットに助けを求める。
「教えてもらっていいか?」
「ええ。魔法っていうのは、詠唱して発動するもので、勉強が必要なの。逆に言えば、魔力さえあれば、あとは努力ってことね。
でも、スキルっていうのは、才能そのもの。生まれた時から持っている。一応教えてもらうこともできるけど、魔法と比べて圧倒的に難しいわ」
え、普通はどっちかしかないだろ?どのラノベでも、スキルか魔法の一つだったのに。
「てことは、俺も魔法とスキルどっちも使えるようになるのか?」
「もちろん」
わお。贅沢な世界だ。
「なあ、もう固まるのやめていいか?」
「あ、ずっとフリだけしてたのか」
すごいな、全く気づかなかった。
「それじゃあ、中に入って受注しましょ!」
俺は、なにを見せられているんだろうか。
「あ、これもいいんじゃない?」「こっちなんてどうだ?」「いいわね!」
俺の目には、『A』とか『S』とか書いてある紙を引きちぎっている2人が写っているんだが。
俺は2人がなにをしているのか分からなくなって、2人の方へ歩いていく。
「な、なあ、君らなにしてんの?」
「ん?受けるのよ、これだけ全部」
「…ええ……」
俺はその場に膝をついた。
やべえよ、こいつらやべえよ…
「なーんちゃって!だいたい、私たちAランクも無いのにこんな奴ら勝てるわけないわ」
出た出た、逆初見殺し。てか、これに至ってはもうただのドッキリでしか無いよな。
「そろそろ、真面目に受けましょうか。おーい、ジャッ…ク…」
止まったキャルロットの視線の方へ目を向けると…
そこには、クエストの紙束を持ったジャックの姿があった。
「ねえ玄人、あいつは馬鹿なのかしら?」
「…ああ、俺もそう思う」
「ん?どーしたー2人ともー」
「いや、あればドッキリよ?こんなの受けれるわけないでしょ?」
「…え?うけないの?」
「あったりまえでしょ、このバカッ!」
「そ、そんな…」
よっぽど自身があったんだろうな。
もう、負のオーラっぽいのがすごいもん。
なんだか、クセの強い人とパーティを組むことになっちゃったな。
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