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12.三日三晩
しおりを挟むレストにもたれる形で瞼を閉じたフィンリーを愛おしそうに見つめて、意識のないその唇に唇で触れる。
気を失ったフィンリーをそっとベッドに横たわらせる。
一度陰茎をずるり、と抜くと、抜いた刺激にぴくりと反応するのも愛おしいと思う。
けれど、まだまだ満腹には程遠い。初めてのことで驚いているだけで、元々フィンリーも体力はある方だ。
眠る幼い顔の睫毛は長く、ふるり、と震えている。白いすべらかな象牙肌に、バランスよく配置された大きな瞳と小さい鼻と口。光に透けると白っぽくも見える見事な黄金の髪。まるで神がうっかり愛し子を地上に落としてしまったような外見。その瞳が開けば、じっくりと熟成された赤ワインを落とした蠱惑的なバーガンディーの色が自分を映すのだろう。想像するだけで気分が高揚する。
しかもそれが、濡れた唇にのせて、脳を揺さぶる嬌声をあげるのだ。
彼女は自分がどれだけ周りを狂わせる存在なのか、わかっていない。
早く自分の物だと刻み付けないと。
深く長く交わって、自分の魔力をこの胎に馴染ませて、愚かな略奪者どもを遠ざけねばならぬだろう。
自分の魔力にどれほどの力があるかは、レストはよくわかっていた。
一度は魔族の王と呼ばれた自分の伴侶だ。手を出せば命がないことを周知させねばなるまい。
フィンリーは目を離すとすぐ自分の手の中をすり抜けてしまうほどあぶなっかしいから、印をつけておかないと。
すり、とその滑らかな頬を指先で撫でて、少し空いた唇の隙間に指を入れると、上あごをくちくちと撫でてやる。
「……ふ…っ」
甘い吐息が零れる。
まだまだ臨戦態勢の下半身に響く吐息に、目覚めるまで大人しく待とうと思っていたレストは考えを変える。
やっぱり目覚めるまで待つのは勿体ないな
魔族然とした思考回路がレストの行動を後押しする。
寝台に横になって眠るフィンリーの足の間に入ると、まだまだ柔らかい泥濘に起立した己の陰茎を再びずぶり、と埋める。抵抗なく呑み込んでいく様子に、喉がかすかに鳴る。
フィンリーの様子をうかがうと、少しだけ眉宇を寄せているが、起きる気配はない。
先ほどフィンリーに伝えた腰が溶けそうなほど気持ちがいい、は嘘ではない。こうやって熱く狭いぬるついたフィンリーの胎の中に己の分身を沈めているだけで、射精感を感じている。
無意識なのだろう、かすかに蠢く隘路が陰茎を柔く刺激してくるのが心地いい。そぅ、と脇腹の薄い皮膚を指先で触れるか触れないか程度の力加減で撫でれば、小さく身体が震えて、膣内も収縮する。
段々楽しくなってきて、決定的な快感を拾わない、今後性感帯になりうるであろう場所を執拗に撫でまわすと、もどかしい刺激が辛いのだろう。艶めいた吐息と小さな嬌声を漏らしながら、身をよじる。
「……ん……っ」
吐息の合間、薄く開いた唇から、小さな舌が見え隠れしている。口づけたい衝動をぐっとこらえて様子を観察しているとふらふらと空中を彷徨いだした手が、自身の胸へと導かれた。
夢うつつなのか、フィンリーは瞼を閉じたまま、自身の胸の突起に指先を這わせた。ようやっと得られた刺激に、きゅぅ、と膣内が反応をするのが伝わってくる。
自身で胸の先端をかりかりと柔く弾きながら、呼吸が荒くなっていく。そうして無意識下で腰をゆらゆら揺らすのだからたまらない。その姿があまりにも煽情的で、レストはこくり、と唾液を嚥下すると、胸を弄っていない空いた方の手を掴んで、フィンリーのあわいのところへ誘導をする。
そうして指先を、まだ赤く充血する小さな芽に触れさせる。くちり、と水音が小さく響き、教えるようにその指先を掴んだまま、蜜芽を撫で上げるように動かしてやると、すぐに快感を得られることを理解したのか、くちくちと自分で指先を動かし始める。
ぐぐ、と快感の熱がフィンリーの胎に溜まっているのか、腰が浮き始める。その間も、必死に中に埋まったレストの怒張を内壁が蠢いて刺激する。
「……ふ……っ、せん……せ……」
夢の中でレストに攻められているのか、気持ちよさそうに唇から漏れる囁き。
「……」
それまで上機嫌に可愛く自身を慰めるフィンリーを鑑賞していたレストの目がすぅ、と細められる。
「私じゃない夢の私に気持ちよくさせてもらっているなんて、いけない子ですねぇ」
笑顔で呟くが、その目は笑っていなかった。
レストはずる、と陰茎をギリギリまで抜いて、それから思い切り勢いよく腰を突き入れた。
ぱん、と腰がぶつかる音がして、
「ぁ……!」
ばちん、とまるで電気がショートするように、フィンリーの瞼が開いた。
状況を理解するよりも早く、もう一度深い突き入れを行うと、衝撃にフィンリーの身体が震える。
「え……な……っんぁ……っ」
激しく内壁を擦り、快感を拾うことになじみ始めた最奥を押しつぶすように力をかける。かと思えば、もどかしくなるくらいゆっくりと中を掻きまわす。
「ぁ……っぁ……ん…っ」
目覚めてすぐ強烈に与えられる快感に、フィンリーは我慢することもできず嬌声をあげることしかできない。
「ほら、手が疎かになっていますよ」
言いながら、フィンリーの陰核に触れていた指を持って動かしてやる。中で感じる刺激に加えて、外からの刺激に頭がいっぱいになったのか、フィンリーの手に力が入っていない。
レストはわざと上半身を折るとフィンリーの耳元で息を吹き込むように教える。
「自分が逃げたいと思う刺激を感じる場所を、逃げずに触ってあげてください」
フィンリーの頭がぱさぱさと髪を揺らして振られるけど、手を蜜芽から離すことを許さず、レストは自分の指と合わせて挟み込むようにそれを扱きあげる。
「ぁ……あっあ……っ」
指を離したくて力を入れるけれどびくともしない。逃げたくなる感覚が襲う。いつもならこの感覚がしてもレストが強制的に続けるからどうにもならないが、自分自身でなんて怖くてできない。
「や……っ先生……やだ……っ」
お願いだから、許してほしい。快感なら、先生の手で……そう願うフィンリーに、無情にもレストは耳に唇を触れさせて。
「貴方が気持ちいいと、私も気持ちいい」
ぞくぞくと背筋を震わせる甘い低音が直接流れ込んできて、そのまま耳の中に長い舌が入ってくる。
僕……が、気持ちいいと、先生も……?
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