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11-3.
しおりを挟む意地悪モードに完全に入ったレストが止まらないのことも、わかっていた。
そうだった……この人……そういう人だった……!
みちみちと狭い隘路を割り開くような質量が、速度を落とさず突き入れられた。
「……っ」
みっちりと満たすその質量を感じながら、フィンリーは必死で呼吸を整える。
「催淫の効果で痛くないはずですけどねぇ」
のんびりとしたレストの声に、少々怒りがこみあげてくる。
「いた……痛くはないけど……大きすぎて……くるし……っ」
元々フィンリーの体格は小柄な方だ。それに凶悪なほどのサイズ感をもったレストの陰茎はもはや凶器でしかない。
フィンリーの訴えに、嬉しそうにレストはにっこり笑う。元々レストは魔族である。嫌がられたり、止めようとする動きを無視するのが好きなのだ。
三年間傍にいて、昔の「感じない」とわめいていた自分はさぞレスト好みだったろうと、今更ながら気づいたのだ。
だから、しまった、答え方を間違えた、と思った時にはすでに遅く。
ずりゅりゅ、と長い肉棒がぎりぎりまで引き抜かれて、一気に腰を打ち付けると、衝撃に、目の前に火花が飛んだ。
「大丈夫、三日三晩やれば、私の形にぴったりになりますよ」
恍惚とした表情で、腰をまわし、最奥になる子宮口を押しつぶすように刺激してくる。
「ぁ……ぁ……っ」
自分の失態に気づきながらも、もうフィンリーは喘ぐことしかできない。生理的に目尻に涙が浮かぶ。
浅く腰を揺らしたかと思えば、突然強く長いストロークに変わる。どうにか呼吸を整えようとするフィンリーを翻弄するように、胎の中でその凶器は暴れまわる。
ばちゅ、ばちゅ、と水音を響かせながら腰をリズムよく打ち付ける。そのたびに息が詰まるけれど、確かに快感が生まれてくる。
膣内でさらにそれが質量を増していく。内壁をごりごりと削るように出入りし、催淫のせいでどこを擦られても快感の熱が胎に溜まる。
その感覚を逃すだけでも精一杯だったのに、さらにレストはフィンリーの快感で立ち上がったままの乳首を摘まんでこりこりと捏ねてくる。
「ひ……ぅ……っ」
すでに三年間弄られ続け、開発されたそこは、ダイレクトに下腹部へ響く。
膨張した熱を、いつもなら口移しで取り払ってくれるのに、一向にレストにその気配はない。それどころか、さらにそこへ熱を投下してくるように、腰を振る。
ばちゅっばちゅっばちゅっ
「……ほら、達していいですよ」
「………!!」
言いながら、レストはもう片方の指先で、赤く膨らんだ蜜芽を弾き、フィンリーの強く快感を拾う場所を同時に攻め立てた。
「ぁ………ぁあ……っ」
レストの声に誘われるように、膨張した熱が、破裂した。びくびく、と身体が震え、中に入った陰茎をぎゅう、と引き絞る。
蠢く壁内が、その精を搾り取ろうと必死になるが、怒張の大きさは変わらない。レストが、少しだけ、気持ちよさそうにはぁ、と熱い吐息を吐く。
「うん……美味しい」
口づけで魔力を食んだ時と同じ感想を言われ、くったりしたフィンリーが不思議そうに目線を向ける。その目線だけで疑問をくみ取ったのか、レストはぺろり、と唇を舐めると。
「こちらでも、食べられるので」
言いながら、また腰をぱちゅん、と打ち付けた。
絶頂したばかりで敏感になった内壁を擦られ、強すぎる刺激に、フィンリーはいやいやと頭を振った。
「私はまだまだお腹が満たされないので、ダメですよ」
聞き分けの無い子に言い含めるような物言いを、目を細めて言うその表情が、悪魔に見えた。
「せ……せんせ……」
「私が満足したら、私の魔力を分け与えてあげます」
そう言うと、フィンリーの呼吸が整う前に、律動が再開される。内壁が絶頂の余韻で蠢いているせいか、今度は比較的ゆっくり出し入れされる。
ぬち、ぬち、という緩慢な動きに伴う音は、それはそれで羞恥を煽る。緩い刺激に少しほっとしていたのもつかの間、ゆっくりとした動きなはずなのに、また下腹部に狂暴な熱が集まり始める。
レストは腰を動かしながら、器用に身体を折り曲げて、息も絶え絶えなフィンリーに口づけを落とす。フィンリーは反射的にそれに応えながら、縋りつくようにレストの背中に手を回す。
口づけを深くしながら、ばつん、と急に強く腰を打ち付けられた。
びくん、と身体が震え、口を離そうとしたけれど、レストの腕に固定されて、頭が動かせない。
長い舌が上あごのざらざらを何度も擦りあげながら、腰を打ち付ける速さがあがっていく。
ばつん、ばつん、と長い怒張は奥まで切り込むたび、最奥にあるフィンリーの感じるところを抉ってくる。
「……っ」
声を出したいのに、塞がれていて嬌声もあげられない。熱が、籠って逃げ場がない。そのまま、追い上げるように抉られて、フィンリーはまた絶頂した。
びくんっと大きく身体を震わせて、再び膣内がレストの怒張を食むように蠢く。
「……ぁ……せんせ…大丈夫……?」
達する瞬間、力が入ってしまい、レストの唇を噛んでしまったらしい、薄い唇に血がにじむのを見て、慌てる。
レストはやけに上機嫌に笑ってこれくらい問題ないですよ、と答えると、フィンリーの脇下に手をいれて、ひょいと抱き上げる。結合したまま、ベッドの縁に座ると。
「でも……そうですね。申し訳ないと思うなら、フィンリー様が動いてください」
未だにフィンリーの中に入ったままのそれは太く硬いままで、精を放っていない。
「先生…き、気持ちよくない……?」
少しばかり不安になって尋ねると、レストはおや、と片方の眉をあげる。
「まさか、腰が溶けそうなほど気持ちがいいですよ。ただ、魔族は一度の射精が長いので、その分、パートナーの魔力を長く味わうのが愛し方なんです」
「そ……そう……なんだ……?」
そもそも魔族以外でも、種族による性交の常識などフィンリーは知らない。先生がそう言うならそうなのだろう、と納得して、力が入りにくい腰をなんとか動かす。
レストの肩に腕をまわし、胸を顔に押し付ける形で体重をかけると、腰を持ち上げて落とすという動きを繰り返す。
慣れなくて、どうしても一回一回時間がかかる。時折お尻を振って、レストがしたように回してみるけれど、合っているのかよくわからない。
どうすれば、と困り果ててレストを見ると、ものすごく笑顔だった。
「先生……」
じと、と睨みつけると、レストは満面の笑みを浮かべたまま。
「へったくそですね」
と暴言を吐いた。
「し……仕方ないだろ!僕だって初めてで……」
じわ、と涙が浮かびかけるのに、レストは違う違う、と否定してからちゅう、と下から掬いあげるように口づけをする。
「貴方が私だけのものになったんだなぁ……と実感していただけです」
むしろ慣れていたら大事ですよ、と付け足して。つまりは下手くそだからこそ、初めてで、自分だけの存在だと認識を新たにしたいということなんだろう。
なんだかものすごい告白を受けた気がして、頬が赤く染まる。
「………先生って……本当……ずるいよね」
そんな風に言われてしまったら、数々の意地悪を許してしまう自分がいる。
じわじわと、胸の奥が暖かくなる感覚。
「ま、でも下手なことには変わりないですからね。練習していきましょう」
切り替えの早いレストに、さすがに文句を言いたくなったけれど、その前に膝裏を持たれ、繋がったままレストが立ち上がった。
自重でさらに奥に亀頭がぐぐ、と押し込まれるのを感じて、身体が強張る。
「そのまま首にしがみついていてくださいね」
言い終わる前に、立ったままレストは腰を引いて、打ち付けてきた。
ばちゅん!と身体が跳ねて、また自重で奥に先端がまるで入り込もうとするような感覚が駆け抜ける。
「ぁ……っ」
先ほどまでとは全然違う感覚に、意識が飛びそうになる。
ばちゅん!ばちゅん!ばちゅん!と重力と勢いを利用した激しい打ち付けに、必死でレストの首に縋りつく。
何……これ……!入っちゃいけないところに……はい……っ
ばちゅん!ばちゅん!ばちゅん!
膝裏を持っていた腕がフィンリーの尻たぶを割り開くように持ち、さらに強い力で押し込まれる。
ばちゅんっ!
「ぁ……あ…っ!!」
ぶるぶると全身が震えて、またフィンリーが達する。今までにない深い絶頂に、意識が薄くなっていき、やがてふつりと視界が真っ暗になった。
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