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【第1章 理不尽賢者ローズマリーの誕生】
【これは夢に違いない】
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洞窟を出ると山道が続いていた。途中で金属製の檻?に閉じ込められている男の人がいた。なにをしているんだろうか? こちらが声をかける前に男性が声をかけてきた。
「助けてくれ、風変わりなヒュームのお嬢さん。私はリントの街の領主ケロット・ラモアーレ、街から出たところゴブリンの集団に襲われわし一人を残して皆殺されてしまった。虫が良いのは分かるが助けてくれたら金貨を出すぞ」金貨ね、夢なんだし貰っても意味ないんだよね。
「いらねえよ」と言うとケロットとか言う丸々太った禿げたおっさんは泣き始めた。なんだ?
「分かっていますとも、私の持っている金貨全てを出しますとも。だから助けてください」そう言う意味じゃないんだけどな。まあ夢の中で金持ちになって幸せに暮らす夢を見るのも悪くはない。
「分かった助けてやるよ」
ガーンッと錠の部分を杖でぶん殴ると簡単に壊れた。
「助かりました。お嬢さん」
「いや近づかないで、なんか小便臭いから」
「だってさっきまでゴブリンの親玉が私を焼いて食べようと他の手下のゴブリンと話をしていたんですもの。それは怖くて怖くて仕方なかったんです」
近づいて来ようとするおっさんを杖で近づかせないようにしてあたしはおっさんと山道を降りていった。
山道から降りるとそこ石畳の街道だった。おっさんに道を案内してもらい約1時間歩くとリントの街へようこそという文字が書かれた。門があった。
「あのお嬢さん……金貨の件なんですがその全部というわけではなく……」命が助かったら今度はケチな本性を現しやがったと桜は思った。まあ夢なんだしやっぱり金貨なんかいらないか。
「良いよ、いらないから」
「えっ?」
「だ・か・ら……金貨なんていらないよ」
「えーっ! なんて御方だ。この世知辛い世の中であなたのような謙虚である人など私見たことも聞いたこともありません」
「まあ夢だからさ。お金なんて必要ないし」
「えっ! ということはあなたは魔王討伐を金目的でやってるわけではなく世界平和の為に行っているということですか!」出たゲームでは魔王がどうたらこうたらとかよく出てくるんだよな。
「まあ、そういう感じ」
「私ここまで感激したことはありません。このリントの街を管轄するものとしてあなたの支援者になりましょう」
「あっそう……」
「ちなみに今着ていられる珍妙な服は何なのですか?」
「珍妙⁈」特攻服を馬鹿にされたのだと思い少しイラッとした。すると辺りに風が渦巻き明るかった空が曇り始めた。
「ひえええー恐ろしい御方だ。悪かったです。服が初めて見るものでつい……お怒りをお鎮めください」
「分かった」まあよく見れば特攻服なんて着てたら皆ビビるわな。夢の中なのだ。なるべく穏やかに暮らそう。
「ちなみに魔王ってどこにいるの?」いい加減この妙に生々しい夢からさっさと醒めたい。
「いえ、分かりません。今冒険者たちが血眼ちまなこになって探しております」
「魔王ね、何処にいるのかね」と口にした瞬間ピーンと予感のようなものが働いたのが分かった。
「北の方にいるみたい」
「そ、そんなことまで分かるのですか⁈」
「ちなみに冒険者ギルドってあるの?]
「はい、マグナギアという220年続く老舗ギルドがあります」
「分かったそこにとりあえず行ってみるよ、じゃあねおっさん」
まあ魔王が出てくる冒険といえばギルドで強い仲間を連れてぶち殺しに行くのが王道だろう。
それにしても早く覚めないかなこの夢。あの私を嵌めた悪琉棲斗露滅離悪アルストロメリアの総長ぶん殴らないと気が済まない。
「助けてくれ、風変わりなヒュームのお嬢さん。私はリントの街の領主ケロット・ラモアーレ、街から出たところゴブリンの集団に襲われわし一人を残して皆殺されてしまった。虫が良いのは分かるが助けてくれたら金貨を出すぞ」金貨ね、夢なんだし貰っても意味ないんだよね。
「いらねえよ」と言うとケロットとか言う丸々太った禿げたおっさんは泣き始めた。なんだ?
「分かっていますとも、私の持っている金貨全てを出しますとも。だから助けてください」そう言う意味じゃないんだけどな。まあ夢の中で金持ちになって幸せに暮らす夢を見るのも悪くはない。
「分かった助けてやるよ」
ガーンッと錠の部分を杖でぶん殴ると簡単に壊れた。
「助かりました。お嬢さん」
「いや近づかないで、なんか小便臭いから」
「だってさっきまでゴブリンの親玉が私を焼いて食べようと他の手下のゴブリンと話をしていたんですもの。それは怖くて怖くて仕方なかったんです」
近づいて来ようとするおっさんを杖で近づかせないようにしてあたしはおっさんと山道を降りていった。
山道から降りるとそこ石畳の街道だった。おっさんに道を案内してもらい約1時間歩くとリントの街へようこそという文字が書かれた。門があった。
「あのお嬢さん……金貨の件なんですがその全部というわけではなく……」命が助かったら今度はケチな本性を現しやがったと桜は思った。まあ夢なんだしやっぱり金貨なんかいらないか。
「良いよ、いらないから」
「えっ?」
「だ・か・ら……金貨なんていらないよ」
「えーっ! なんて御方だ。この世知辛い世の中であなたのような謙虚である人など私見たことも聞いたこともありません」
「まあ夢だからさ。お金なんて必要ないし」
「えっ! ということはあなたは魔王討伐を金目的でやってるわけではなく世界平和の為に行っているということですか!」出たゲームでは魔王がどうたらこうたらとかよく出てくるんだよな。
「まあ、そういう感じ」
「私ここまで感激したことはありません。このリントの街を管轄するものとしてあなたの支援者になりましょう」
「あっそう……」
「ちなみに今着ていられる珍妙な服は何なのですか?」
「珍妙⁈」特攻服を馬鹿にされたのだと思い少しイラッとした。すると辺りに風が渦巻き明るかった空が曇り始めた。
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「いえ、分かりません。今冒険者たちが血眼ちまなこになって探しております」
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